レディオヘッドとドアーズと永野とロックで書いたが、私あれから本当に永野の本買いました。そして読んだ!
そしたら、そこでも「浜崎あゆみ」が出てきて驚きました。
いやぁ、なんであれ、ここで名前が出てくる浜崎あゆみすごいなと思いました。
ロック(しかも宮本浩次もよく言う「90年代のロック」)を語った本ですよ。そこで出てくるわけだから。
「エレファントカシマシ」は出てこないですもん。でも、「浜崎あゆみ」は出てくる。
すごいなと思いました。
この本で永野は「フジロックにレッド・ホット・チリペッパーズとフー・ファイターズを観に行ったら、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンに全部もっていかれた」と書いていました。それなら私は、「ロックインジャパンに SHERBETS とくるりを観に行ったら、エレファントカシマシに全部もっていかれた」だ。
で、宮本浩次もよく言う「90年代のロック」と書きましたが、「宮本浩次のYouTuber大作戦!第二弾」を見たんですよ。
そしたら、このへんのことを思い出して熱くなってしまって!
第2回 エレカシ胎動記 ~「ガストロンジャー」から「俺たちの明日」まで~
「売れる」という目標は現時点でのところでは果たした。
しかし、「その先」は?
ただ「売れる」だけでは意味がない。
エレファントカシマシの「その先」は?
第3回 エレカシ胎動記 ~「ガストロンジャー」から「俺たちの明日」まで~
『ライフ』。小林武史。
『ライフ』をなぜソロアルバムのようだと感じるのか。
それは、宮本浩次とバンドとの距離感。
『生活』と『ライフ』の違い。
「宮本はソロになった方が良い!直にソロになると思う」
「うーーーん、エレカシがバラバラになるなんて、宮本がソロになるなんて、想像できない」
第4回 エレカシ胎動記 ~「ガストロンジャー」から「俺たちの明日」まで~
『good morning』とはどういうアルバムだったのか。
“欧米に対する鬱屈したコンプレックス”
あえて説明的に歌う、「ロック表明」。
「洋楽からの距離感」では測れないものとの出会い。
“和魂洋才”…それまでの「洋楽ロックと日本文学の融合」だけでは立ち行かない何か。
日本のロックの未来。
もうまさにこのときの話で、私は胸が熱くなってしまったんです。
そして、すごい、出てきた登場人物ぜんぶ出てくる勢いだよ! …と、自画自賛。
この配信を見て、レディオヘッドやナイン・インチ・ネイルズ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンに影響を受け意識したエレファントカシマシであり宮本浩次、及び、その時代のロックの話になり、ロックサウンドとデジタルな音が混ざりだしたと。そこへ飛び込む宮本浩次の嗅覚の話があった。
嗅覚云々の話は私には正直わからないところもあるのですが、ナイジェル・ゴッドリッチといったらレディオヘッドで、「ナイジェル・ゴッドリッチ、エレファントカシマシのプロデュースを断ったことを一生後悔するぞ!」と思ったわけなんですが、まぁ、まだわからないですよね。
しかし私が言いたいのは、ナイジェル・ゴッドリッチといったら確かにレディオヘッドなんですが、ポール・マッカートニーもプロデュースしてるんですね。そのときにポールはナイジェル・ゴッドリッチを殴ろうかと思ったらしいですが、ポールには常にそういうものを求めてるところがあるなと思って。エルヴィス・コステロしかりカニエ・ウェストしかり。
ポール・マッカートニーのベスト・コラボ11:当事者たちが語る舞台裏
https://www.udiscovermusic.jp/stories/best-paul-mccartney-collaborations-songs
宮本浩次のプロデューサーを求める感覚って、ポール・マッカートニーと近いんじゃないか。
そして、「ロックサウンドとデジタルな音が混ざりだした」とありましたが、確かにこの時期はロックバンドがこぞってテクノやエレクトロニカを取り入れていた印象があります(上記ブログ「第2回 エレカシ胎動記」でも書きました)。特にレディオヘッドの影響は大きく、ここ日本でもレディオヘッドレディオヘッド言われてたと思います。
レディオヘッドからは浜崎あゆみも大いに影響受けてると思ってて。(その名もパラノイド・アンドロイドというリミックスもあったはず) アルバム『I am...』『RAINBOW』とか、レディオヘッド『OKコンピューター』からの影響を感じます。
下記ブログでも書きました。「ロックが盛り上がっていった時期」と「浜崎あゆみの人気が爆発していった時期」が重なること。好むと好まざるにかかわらず、「同時代の音楽」であること。
大体「ロックサウンドとデジタルな音が混ざりだした」って、浜崎あゆみがまさに「デジタルロック」と言われてましたから。
「デジタルロック」という言葉は私はあまり好きではないですが、まさにそこに時代の空気があり、エレファントカシマシにもあったということではないでしょうか。
「小室系とグランジが出会って爆発した荒野に一輪の花が咲くみたいな「NEVER EVER」(2001年)。レディオヘッドの『OKコンピューター』(1997年)には日本の音楽もたくさん影響を受けたと思うけど、このころのあゆの曲にもそれを感じて、それでいながら、「ああ、このときはそんな時代だったのね」みたいな感じじゃなく、今も堂々としている。それをライブでさらに証明していく」――こんなことを数年前に私は書いていました。
そして、この時期、レディオヘッドからの影響を、ポーズじゃなく、真摯にやって昇華させたのは実は浜崎あゆみじゃないか?と思うくらいには私は “あゆバカ” なのですが、それは、当時あれだけレディオヘッドレディオヘッド言ってたのに、その後、まるでそれがなかったかのような音楽になったり、その時のことを恥ずかしいことのように言ったり振る舞ったりする人もいる中(椎名○檎とか「私はロックじゃないのに~誤解された~」みたいな?)、浜崎あゆみは今でも、ハードロックやヘヴィメタルやグランジな曲を出すしライブでも堂々とやる。なもんだから、
「ああ、この人、ポーズじゃなかったんだ」
となるじゃないですか。
当時あゆがスマパン好きと言ったって鼻で笑う人がいたとしても、結局、ポーズじゃなかったのはあゆの方だったんじゃん、みたいな。
そんなところが「浜崎あゆみ信用できる」と思ってしまうんですね。
これは宮本浩次に対してもそうだし(今回の配信を見ても)、「だから宮本浩次は信用できる」というブログを書いていた人に触発されてるんですけどね。でも、その記事を読む前に私もそう思ってたんですよ。「だから浜崎あゆみは信用できる」って。
(ファンタジスタさくらださんもあゆについて「信用できる」としきりに言っていたなぁ)
願わくば、この記事も読んで欲しいです。
私はグランジにもハマらなかったし、リアルタイムの洋楽で最初にハマったのはブリットポップで、そのことにずっとコンプレックスがあったけど、今回の「宮本浩次のYouTuber大作戦!第二弾」を見て、このときの音楽、洋楽も邦楽も一生懸命聴いてきて良かったと本気で思えた。
そしてそれは、いつの時代に音楽を好きになっても同じことなのかも知れないね。リアルタイムの音楽にどれだけ真剣に向き合うかということはとても大事なんだと思いました。
昔の音楽が好きでも何でも良いけれど、たとえそれが一時期だけだったとしても、「リアルタイムの音楽に真剣に向き合ったことがあるかどうか」というのはものすごく大事なことなんだと思いました。
最後に、「だから宮本浩次は信用できる」のブログで私を触発してくれた方にここで半ば個人的なレスを書かせてもらうのですが、前に浜崎あゆみがインタビューで、ライブを見に来てくれたアーティスト仲間に「よく、そんな昔の歌を違和感なく歌えるね」ってよく言われると話してたんですね。そのアーティスト仲間いわく、自分だったら照れくさくて「今から懐メロやります」みたいな感じにしちゃうと。でも、あゆ自身は新旧が混在することに抵抗はないんだと言っていました。そしたら、インタビュアーの方が「本質が変わってないんでしょうね」と言ったのですが、その後のあゆの答えがこれです。
「それもあると思うけど、いつかそうありたいというか、そんな大人になりたい――みたいな気持ちで書いた歌が多いからじゃないですかね。あの頃の自分に比べたら、少しだけ大人になっていて、そこに近づけているから――なのかなって」
(『Numero TOKYO』2019年5月号増刊)
どうでしょう。宮本さんの話と通じませんか?
ってこれは宇多田ヒカルじゃなかった!(笑)
という記事を書いている今日。
浜崎あゆみ、意識不明から回復 容態も徐々に安定 6日公演後に体調不良で緊急搬送
https://www.oricon.co.jp/news/2212992/full/
今はただ、あゆの無事を、回復を、祈ります。
あゆ、大好きだよ。