まいちょいす。 -3ページ目

命の不思議に夢膨らむ。

読了
栗田昌裕 【謎の蝶アサギマダラはなぜ未来が読めるのか?】


PHP研究所 2014年9月




感動の一冊。著者栗田さんの情熱もヒシと伝わってくるのですが、
何よりも生命の不思議に打ちのめされました。

この先、菜の花畑に群れるモンシロチョウはお約束ですね。
蝶は人間のような視力があるわけではありません。吹けば飛ぶよう
な華奢な姿なのに仲間を意識して目的地へ向かうことができるのは
いったいなぜでしょう。


それが秋口から南下する蝶、アサギマダラは、一日で数十キロ!
はては、大海原を渡って2000キロ以上!!も移動する。群馬でマー
キングされたアサギマダラが喜界島で、複・数・頭、発見される事実。
気候を予測したかのように旅立つ彼らは、どんな測位システムを使っ
ているというのか。なぜにそんなに燃費がいいのだ...(笑)。


これは命の連鎖、種の存続を超えたまさに生命の神秘。脳みその
大小とか、多様性の利得とか、もうそんな次元ではなくて、何かが
意識を、この地球とのつながりを成立させているとしか思えません。

この不可思議がこの先、人類を救ってくれるような気がします (^∇^)

「僕は以前、コリー犬だったんだ...」

読了
マーク・ストランド【犬の人生】


中央公論新社 2001年11月
翻訳 村上春樹




まいどの情報ナシで手に取った一冊。
手に取れよと、背のタイトルが呼びかけてきました(笑)

エッセイの類をイメージしていましたが、短編小説集でした。
14作品はどれもシュールです。ときに散文詩の体で、読み
手の重力を奪いますね。
(お気に入りでないと訳さないw)村上さんの翻訳もきっと
大きく貢献しているようです。
ガッツリした筋立ての小説にちょっと疲れたときに変りダネ
の一冊としてとってもおすすめです。


めずらしくも、著者のマークさんはどんな方かナァと思いた
ってググッてみました。こんなかたでした。



目元はちょっとクリント・イーストウッドに似ている? (^∇^;)


残念なことですが、昨年の暮れにお亡くなりになっていました。

不思議なんですね
普段は作者の容姿などに興味は湧かないのですが。
死去の記事に出会うために思い立ったように感じています。
作品もそう多くはないようです。残念です。

現代詩人。いろんな意味でそう感じています。 合掌。

昭和の新宿。

読了
宮沢章夫 【ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集】


新潮社 2011年 8月



タイトルに惹かれて読んでみました。
西新宿の雑居ビルで中古レコード店を営む店主と、店員というか、
たむろする若者というべきかそんな登場人物らの暮らしぶりです。
世間をにぎわす事件と関係して緩いのだけれど、気持ちはキリキリ。
タイトルの『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』は、この物語
りを象徴するような、店内で行方不明のアルバム・タイトルです。

新宿の発するエネルギーは喧騒と猥雑感。
新宿という町は小説にも割に多く登場しますが...
考えると最近のものではなくて、昭和の時代 (^▽^;)
最近の新宿といえば、ダークな感じは払拭されてきたと思いますか。


もう一作は『返却』。
30年も前に借りていた本を図書館へ返しに行くお話し。二冊の貸し
出しのうち、一冊は『アメリカの鱒釣り』というタイトル。

あー、作中のこの本、どうだか読みたくなってしまいました(笑)
リチャード・ブローディガン。この先、きっと読めそうな気がします。
ギタリストの打田十紀夫さんのアルバムタイトル『思い出の鱒釣り』
を連想してるのできっと忘れないでしょう。

いいなぁ。イイカンジです。ご縁がないと読まないわけですが読めて
よかった。こんな小説は好きですね、あらためて思いました。
作品は、たしか昨年に読み直した、梶井基次郎『檸檬』を思い出した
のですが...どこが通じるところなのか?は
 
判然としないなぁ (^▽^;)

思い出の集積

読了
吉田直哉【敗戦野菊をわたる風】


筑摩書房 2001年4月




古希を迎えた著者が人生を振り返るエッセイ。幼少から青年期までの
思い出が綴られています。昭和一桁生まれの吉田さんの場合、それは
戦争の時代と重なるものです。タイトルがステキですね。

記憶に残る折々の出来事がまとめられています。著者の吉田さんは、
NHKのディレクターとして数々の番組、例えば「NHK特集」、大河ドラマ
「太閤記」などなどを世に送り出してこられた方です。


「東京までの汽車」が印象的。
13歳の少年が一人、長崎から東京へ向かう列車の中で若い女性と乗り
合うその車中での思い出話し。印象深いのは、わたしも同じ類の思い出
をもっているからでもあります。旅情というのはステキなものです。

もっと幼い頃の「ドン白粉(おしろい)」も、ほっこりさせられるお話し。
黒塗りの板看板に白ペンキで大きく書かれた「ドン白粉」が不気味に映っ
て直視できない。それなのに漢字混じりではじめて書けた文字が“白粉”
だったというものです。小学校に上がる前に“蠟石”ろうせきを漢字が書け
たというのだからすごいですね。むかし神童いま只のひと、というわけで
すが、いえいえ楽しく読ませてもらえるエッセイでした。


2008年にお亡くなりになっていました。残念ではありますが、あとがきの
思いは、このエッセイで達せられましたね。

 「私が死ぬと、私の中で、思い出とともに生きてきた人々も
  死んでしまう。すでに失われた風景も永遠に消えてしまう」


吉田さんと同じ思いを持っている自分がおります。
誰しも書き留めておくことは、必要なのかもしれません。

あぁ、現代はブログって便利なモノがありましたかっ!  (^-^)/

おりこうさん勢ぞろい。

ドッグショーへ行ってきました。
愛玩ではないショー・ドッグ。若い女性の見学が多いのはトリミング
を学んでいる学生さんたちだろうと察します。
どういう個体が評価されるのか。ジャッジを予想しながら見学する
のが楽しいですね (^∇^)







大形犬の優雅なことサラブレッドのごとし。小形犬の愛らしさ天使のよう。
...ちょっと言いすぎました (^▽^;)

チワワでは、都内に暮らしていた頃に伺ったことのある
ブリーダーさんがエントリーされていて蔭ながら応援しました。







美しさと情熱。純血種の継承維持。わたしは意味をみます。優秀な個体は、
平均的なサラリーマンより稼ぐといいますからね。命あるものを扱うビジネス
としてみると、受け容れがたいという発想もあるようです。





時として、非情としかいえない虐待や、まるでモノのように扱う悪徳業者が
世間を騒がせます。一部です。どんな業界にも会社にも経営者にも利得
だけでルールを無視する輩はいますから。ペット業界においても同じ。

愛情を十二分に注いでいるブリーダーさん、愛犬家の方々は
それはそれは多くいらっしゃいます。

楽しかったです (^-^)/

無理は承知のどんでん返し。

読了
沢村浩輔 【夜の床屋】


東京創元社 2014年6月




タイトルの「夜の床屋」からはじまる短編7作品。
連作であることは、二本目の主人公が同じ名前、佐倉ですから
すぐにわかります。...ということは、連作なんだなと読み進め
ることにもなります。

面白いです。率直な感想 (^∇^)。
ネタバラシは不本意ですので、ココロモチだけですがお薦めでき
る要点をば述べてみたい、いや、語らせてください(笑)



「葡萄荘のミラージュⅡ」から、文章が変わります。変わったよう
な印象を受けるのは、意図され術中に填まったのかも知れません。
ただ単に創作活動のタイムラグが作者自身の発色を変えたのかも
しれない。...わかりませんが転換があることは確かでしょう。

入れ子となるお話しが「眠り姫を売る男」。
場面転換が大きいので、ははん連作だなと思ったことを暫し忘れ
て読み進みました。そして一気に紡ぎなおされる「エピローグ」。

通し読みがおすすめです。それぞれの短編の余韻を(香りを、という
とネタバラシに近づいてしまいますw) 残したまま、次々と読み進め
ることで、最後の「エピローグ」を堪能できます。

ちょっと変わった連作を楽しみたい方には、是・非・に ♪

羊をかぶったチワワって(爆笑)

せっかく撮影したのでこちらも... (^O^)/

年末年始読書♪

読了
青木更吉【根郷と宿 みりんの香る街・流山】


崙書房出版 2009年2月



郷土史。なかなかいい響きを感じます。
著者の青木さんは元小学校の先生。江戸川流域の歴史、
民族文化について詳しい本になっていますが、
こういった方は大切だなぁ。良いお仕事をされています。

自動車が陸路運輸の主役になるまで、江戸への物資運送は
河川、海上交通だったわけです。行徳、浦安もその時代には
新勝寺参りの渡し舟で賑わっていたという行を
佐伯さんの時代小説を思い出したりしました。



読了
永井するみ 【年に一度、の二人】


講談社文庫 2010年6月



三部編。二組の男女が紡ぐストーリー。
七夕の織姫彦星よろしく、年に一度の再開を約束する。
来年の今月今夜の・・・それは金色夜叉(笑)

香港の競馬場は華やかさが伝わってきますね。
鎌ヶ谷から都心へ向かう道筋に、中山競馬場がありまして
勝手にイメージを転写していました(笑)
どうなるんだろうとの憶測もサラサラと終盤へ。
甘美な逢瀬もリアルをなぞっていくと、
大きなどんでん返しもなく収束 (^∇^)



読了
芹沢銈介 【文様図譜】


平凡社 2014年9月



今年、2015年は、芹沢氏の生誕120周年だそうです。
庶民の生活の中で身近に感じられる図案、紋様ばかり。
生活の断片はあたたかいのに鋭く、生体の描画には
温もりや緩さを感じられたり。テキスタイルにみる
抜群の昇華。古くないなぁ。

うーん、刺激になります (^-^)/

幸おおき一年でありますように。

おくればせながら 謹賀新年 (^-^)/




Place of mind.



今年一年ありがとうございました。

今年は家人の入院、手術など想定外の出来事も
あって慌しくすごした一年でした。

そんな中にも、久しぶりのステージ演奏あり、
出会いもあり前向きになれることもありました。

迎える新年、気持ちも新たに
たくさんの出会いにも期待をこめて (^-^)/