シリーズ2作目は大人キャストだけ。「大怪獣決闘 ガメラ 対 バルゴン」 | 映画と音楽のある生活

映画と音楽のある生活

主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 

  ガメラは、もう無くなってしまった大映が東宝のゴジラに対抗して作った怪獣キャラだ。Wikipediaで調べると、第一作のガメラの際に、大映の社内でも「こんなゴジラの二番煎じがヒットする訳が無い。」という意見が多かったらしい。当時の映画は、ほとんどカラー化していたのに、第一作のガメラがモノクロなのは予算が付かなかったとのこと。

 後、ゴジラとの違いは初期のゴジラが重厚なテーマに乗って登場する「破壊の化身」であるのに対し、ガメラは子供を助ける人類の味方であることだ。ガメラは、少年少女合唱団の「強いぞガメラ!」のテーマソングに乗って火炎を出しながら空を飛んだりする。

 この第二作目は、予想に反してヒット(?)したガメラを再登場させる為に半年後に公開された。同時上映が「大魔神」であり、東宝でも出来なかった「特撮映画2本立て」を実現させた訳だ。(ゴジラ&若大将の2本立ても好きだったけど。)

 当作は、どちらかと言うと敵キャラであるバルゴンを中心に描かれている。ガメラは、バルゴンの冷凍光線を浴び凍結してしまい途中では出番がない。

 バルゴンは、「怪獣映画あるある」で「ガッパ」同様に南の島に居る伝説の生物という設定だ。それを主人公も含む悪い日本人がオパールと間違えてバルゴンの卵を持ち帰ったことで、大暴れすることになる。しかも、卵から生まれた理由が水虫治療の赤外線を当てたことだから笑わせる。

 この南の島の設定が、当時では仕方ないのだろうけど、原住民は腰ミノをつけて踊っている。悪い日本人達は、原住民のことを放送禁止用語の「土人」と連呼するのだから、現在ではテレビ放映は出来ないかもしれない。そんな中、日本人と暮らしている為に日本語が話せる江波杏子姉御がバルゴン退治に協力することになる。さて、人類はバルゴンを倒せるのでしょうか?また、氷ついたガメラの運命は!

 怪獣が出ない、人間のキャストの部分は大人しか登場せず、そこが当作の魅力でもあるのだけれど不評だったのかもしれない。

 3作目の「ギャオス」からは、子役を登場させてガメラはより「正義の怪獣」となっている。

       小学生の時に映画館で視聴