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自閉症スペクトラムの窓

~そのままの君と~  自閉症の息子と、家族の日々を綴って・・・

父と母、兄と妹の家族4人の生活は、山あり谷あり、時に綱渡りな状況です。

笑いあり、困ることあり、ハプニング多々あり。

たいへんなことも多いけど、どうせなら笑顔で過ごせたらと思っています。

LADです。本日2回目の追加のブログです。

 

避難所などで、自閉症の人を落ち着かせる方法を、以前ブログで書いていました。その再掲載です。被災された地域の方が、一日も早く日常生活に戻れるようお祈り申し上げます。

 

避難所や初めて場所に行った時に、自閉症の子は、なかなか落ち着きません。それは、自分の頭の中に、地図が出来ていないから、不安になるのだそうです。

 

なので、引っ越しをした時もそうですが、以下のように、頭の中に、新しい環境(避難所や新入学の学校、初めての場所等)の地図を作る作業をしてあげると、落ち着くのが早くなるそうです。

 

≪自閉症の子を落ち着かせるポイント≫

 

○自分の居場所をはっきりと視覚化する。

 →例えば、避難所の体育館の中で、ブルーシートの上で、いきなり「ここに座って、ここから動かない」と、言われても、不安なだけです。

 

でも、そこに、椅子や座布団を1つ置いて、そこに子どもの名前を書いてあげてください。自分がいる場所ができあがります。それも無かったら、ガムテープで、ブルーシートに四角をつくり、そこに名前を書くのでもいいです。自分の居場所が視覚化されると、自閉症の子は、安心します。

 

○理解力のある子どもは、行く場所の写真や地図、見取り図などを、事前に見せておく。もしくは、下見をしておく。

 →いきなり連れていくのでなく、事前に「大きな台風が来るので、○○公民館へ行きます」と伝えて、公民館のホームページなどで、外観の写真、地図などを見せておくといいと思います。

 

→気にしない子はいいですが、初めての場所に弱い子は、事前の下見が大事になります。避難所や新しく進学する学校などは、お願いして下見をしておくと、子どもの抵抗は、ずいぶん減ります。我が家は、遠足や宿泊学習等、下見に行っています。

 

○体育館や学校、その施設の中を親と自由に散策する。

 →その子の気になる、こだわるポイントをチェックさせる。我が家の息子は、トイレの場所が気になるので、初めて場所は、まずトイレの場所チェックします。

 

 →自分のいる体育館から、どう外へ出れるのか、トイレまでどう行くのか、食事や配給の場所はどこか、涼しくて、静かで落ち着ける場所がどこかにあるのか、子どもは、自分の目で見て、歩いて、頭の中の地図を作っていきます。これが出来上がると、無用にあちこち歩き回らず、自分の家族のそば、もしくは、自分のお気に入りの場所へいって、静かに過ごせるようになります。

 

○クールダウンの場所、物を確保する。

 →どうしても、気持ちが落ち着かなかったり、パニックになったり、避難生活は、ストレスフルです。なので、大きな声をだしたり、周りの人に迷惑をかけそうなときに、クールダウンする場所を探しておきましょう。体育館の中などで、大きな声や奇声を出すといずらくなります。

 

 →具体的には、車の中や体育館の外で歩き回っても、人の迷惑にならない場所、学校なら、廊下や階段などでも、いいですね。

 

 →安心できるモノを用意する。毛布や、ぬいぐるみ、キラキラランプ、万華鏡など、その子の安心グッズをもっていく。

 

○やることを作る。出来れば、一人でできることを普段から作っておく。

 →何しないで、同じ場所で静かにしていなさいは、難しいことです。絵を描いたり、紙をちぎったり、折り紙を折る、塗り絵、電源が無いと出来ませんが、YouTube、携帯ゲームをイヤホンで聞きながら使うなどが出来ると、穏やかに時間を過ごすことが出来ます。

 

 →人と一緒でないと時間が過ごせないと、緊急時などは、親子ともに、困ってしまいます。普段から、余暇を充実させておくといいと思います。

 

子どもによって、理解力やこだわりがあるので、全ての子に当てはまるわけではありませんが、少しでも落ち着く手助けになればと思います。

 

【今日のいいとこ探し】

 

テレビで、地震の特集番組が、ずっと続けて流れています。それを見ては不安になって行った息子。自分から「地震のテレビはおしまいにします」と言って、ケーブルテレビの、お気に入り番組に換えていました。

 

いつもと同じ番組を見ることで、ずいぶん、落ち着きました。自分から、気持ちを切り替えられて、偉かったです。

 

追伸

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LADです。あけまして、おめでとうございます。今年も、よろしくお願いします。大きな地震がきていますが、年始のご挨拶だけいたします。

 

石川県で、震度7の大きな地震がありました。余震がまだ続いているそうで、避難所へ家族で避難している方もいると思います。

 

数年前に、書いた「自閉症の避難所での過ごし方」という内容を、以下に、再度アップします。

 

少しでも、子どもたちが落ち着いて過ごせるように、聞いた情報ですが、今までの災害時の避難所のことを、まとめてみました。

 

自宅からの急な避難です、落ち着かないことでしょうし、不安もいっぱいだと思います。避難所での支援方法、過ごし方のアドバイスです。

 

≪子どもへの支援≫

 

○知らない場所、地震への不安が強いので、母親や兄弟など、安心できる人が必ず寄り添いましょう。

 

○自分と外の世界との間に障壁が欲しいので、フードをしっかり被る、帽子をかぶる、毛布やタオルケットで体を包むなど、子どもが「バリアーがあるから大丈夫」という環境を作ってあげて下さい。段ボールで囲むのもありです。

 

○好きな物を一緒に持たせる。ぬいぐるみ、ゲーム、電車のおもちゃ、お母さんの服、本など。家で、使っている「あんしんグッズ」をもって、安心してもらいましょう。

 

○「お守り」をつくる。例えば、ヘルメットや防災頭巾を持たせて、「これがあれば、大丈夫」と、暗示をかける。他にも、本当の神社のお守りやお母さんのキーホルダーでもなんでもいいです。これは、力のある「お守り」だから、これがあれば大丈夫だと思い込んでもらう。

 

○見通しを立てる。例、「地震は、徐々におさまります」「震度7以上の地震は何回もきません」、「津波は、ここまできません」「この建物は鉄筋なので、地震で壊れません」など、子どもの分かる言葉で伝えましょう。この怖い状況は、必ず終わることを伝えましょう。

 

○東日本大震災の時など、被災した自閉症の人は、不安でめちゃくちゃいうことをきかなくなったり、今まで通りにならないからと言って酷いパニックになった方は、すくなかったそうです。どちらかというと、消エネモードで、動かない、寝てばかりいる、諦めているように感じたという体験談を多くききました。

 

○避難所の食事は、なかなか口に合わない子が多いと思います。水分さえ十分に取れれば、3日間は、食事をとれなくても大丈夫だそうです。菓子パンやおにぎりは、味がダメな子が多かったそうで、塩むすび、食パン、暖かいカップラーメンなどは、比較的どの子でも食べやすかったそうです。

 

≪避難所で支援ポイント≫

 

○避難所の担当や責任者の方に、「自閉症の子と一緒に避難してきている」ことを、はっきり伝えましょう。もしくは、「発達障害のある子と避難している」でもいいと思います。

 

「言葉の指示では、動けませんが、親もしくは、兄妹が一緒に行動すれば大丈夫です」、「大きな声や音が苦手です」「待つことが出来ません」等、子どもの状況を説明しておきましょう。

 

最初に、話をしておくことで、場所の配慮や他の利用者から、クレームが上がった時に、すぐ対応してもらえます。

 

○避難スペースの希望を出す。壁際や衝立の裏など、四方が知らない人でなく、一方でも壁などの方が落ち着きます。通路近くだと人が通るので落ち着かないかもしれませんが、子どもがしょっちゅう歩きまわるなら、通路側の方がいいかもしれません。その子の特性に合わせましょう。

 

○避難スペースが決まったら、周りの人へ、「自閉症/発達障害の子がいるので、ご迷惑をおかけする場合があるかもしれません」と、先に、言って回っておきましょう。

 

「不安だと、じっとしていることが出来ません。落ち着くために歩き回ります」とか「赤ちゃんが泣く声が苦手です」、「大きな声を出す事がありますが、気持ちがスッキリすれば、10分ほどで収まります」など、子どもの特性を具体的に、伝えましょう。

 

先に、情報を伝えておくことで、「大きな声で騒いでうるさい」、「しつけがなっていない」、「ぶつぶつ独り言を言って気持ち悪い」、「歩きまわって迷惑」だと思われず、「辛いから、不安だから仕方ないね」と、理解をしてもらうことが出来ます。

 

人は、「わからない事、知らないこと」に対して、不安なのです。どうしてそうするのかが、分かれば暖かく見守ってもらえます。

 

とりあえず避難した、一次避難所ですが、明日以降、どういう避難があるかのか挙げておきます。

 

○福祉避難所(障害者や介護の必要な人、妊婦など対象)は、すぐには用意されません。市町村が、必要だと認めた時に開所されます。

 

一次避難所の運営委員会へ、「福祉避難所へ行きたい」と、希望を出し、許可が下りた人が行くことが出来ます。ただし、人数制限設けられることが多く、当人とその支援者の2名という場合が多いです。これでは、家族バラバラになってしまいます。

 

○子どものことを考えて、自宅や車で避難する場合でも、必ず避難所へ行って登録をしてください。人数にカウントしてもらうことで、配給物資や情報をもらうことができます。

 

障害のある子がいるので、自宅避難をしていること、福祉避難所の希望があれば、そのことも伝えましょう。1日に一回は、避難所に行って、食料や情報をもらいましょう。

 

長期化すれば、医師や看護婦、カウンセラーや臨床心理士も派遣されてきます。心配なこと、辛いことは、相談しやすい人に相談して、孤立しないように、することが大事です。

 

≪追記≫

 

一般社団法人 日本自閉症協会のホームページより、自閉症の本人向け、支援者向けの「防災ハンドブック」をダウンロードすることが出来ます。携帯電話版も、あります。参考にしてみてください。

 

本を読んだり、講演会や人づてに聞いた情報ですが、少しでも被災されている方々のお役に立てればと思います。

 

【今日のいいとこ探し】

 

息子が新年用に描いた絵です。自分で「Instagram」にあげていました。女性キャラの着物の柄は、椿や山茶花、水仙など冬の花を選んで描きあげています。力作です。

 

 

追伸

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LADです。久しぶりのブログの更新です。今年一年、色々ありました。明日は、もう新年を迎えます。来年は、辰年です。息子は、年男です。

 

一夜飾りにならないように、昨日の夜、慌てて実家からもっらってきた「お正月飾り」を飾りました。稲わらか作るので、家の玄関に比べて、大きいです。

 

 

≪今年一年の出来事≫

 

○息子の「推しに、電車に、ポケモン、プリキュア、笑点、マリオだけでなく、「5等分の花嫁」や「高木さん」など、可愛い系のお姉さんアニメが追加されました。

 

○息子、一人暮らしを意識する。妹の一人暮らしに触発されて「僕も一人暮らししますか?」と、聞いてきたので、「3年したら、グループホームにはいれるように、今から準備します」と、伝えました。30歳までに、会社からも、一人暮らしをするように言われています。グループホームには、空きが少なく、すぐに入れないので、時間の猶予を持ちました。

 

○息子の一人暮らしのお試しに、一泊二日で、夫婦で旅行に行きました。ゴミ出し、洗濯、食事の支度を自分でしてもらって、仕事にも一人で出かけてもらいました。スケジュールをきちっとしていけば、大丈夫でした。自律への第一歩です。

 

○一人暮らしに向けて、衣替え、洋服を自分で買う。着れなくなった服の処分を、自分で出来るように、挑戦してもらいました。ガイドヘルパーさんと服を買いにいったり、自分で、気温に合わせ、服を入れ替えることは、出来るようになってきました。着れなくなった服は、捨てられず困ったので、雑巾などに、リサイクルするということで、リサイクルボックスで、解決しました。

 

○中学校からお世話になっていた日中一時支援事業所が、閉所。来年3月には、成人の余暇支援をしてくれていた地域活動センターのグループ活動が卒業になります。福祉的支援のついている余暇活動がぐっと減ってしまいます。代わりが、なかなかみつからず困っています。

 

○母は、2年の任期ですが、県の自閉症協会の会長になりました。市単位の親の会に比べて、仕事量が格段に多くなり、対外的に挨拶したり、寄稿文を書かないといけなくて本当に大変です。責任も倍増で、夏ごろは、メンタルがやられました。

 

○娘が、夏から一人暮らしを始めました。一人暮らしなのに、一人の時間がないと、家事の大変さを実感したようです。就職して働き始める前に、一人暮らしに慣れて、家事と経済観念を身につけてもらいます。学生なら、まだ親が手助けできるので・・・

 

○多肉植物の種類と数が増えました。種を取って、増やしているもののあります。ゴーヤやキュウリの他に、いちごやメロンも育てました。

 

○ウォーキングのお供に、ピクミンブルームという、ウォーキングアプリをいれて、夫婦で楽しんでいます。

 

○主人の実家のご両親の介護が始まり、通院やお墓参り等に、付き添うことが増えました。私の実家は、農作業がだんだん出来なくなっていくので、その手伝いと、2年後の家の建て替え(兄のところと同居)に向けて、不用品の処分(断捨離)を本格的に始めました。

 

振り返ると色々ありました。更年期や五十肩、顎関節症などの体調不良や、やることが目白押しで、自分の時間がとれないことからくるメンタル面の不調が重なり、ブログが書けないくらい、てんぱっていた一年でした。

 

出来ることを、出来る範囲でやる。あきらめることも、良しとする。年齢的に無理ができないことを、自分で受け入れて、自分の体とうまく付きあう。そんな風に、ある意味、達観して過ごしてきました。

 

来年も、やることが目白押しですが、うまくその流れに乗って行こうと思います。ブログは、書ける時に、無理せずと思っています。

 

来年が、皆様にとって、より良い年となりますように、お祈り申し上げます。

 

【今日のいいとこ探し】

 

午後に、息子と主人と、お正月食材の買い足しに買い物いきました。さすが大晦日、レジが激混みでした。

 

息子がスタバに寄りたいといったので、先に、1人で買いに行ってもらいました。父と母で半分こにするので、「ほうじ茶もちっとフラペチーノ」を1つ買ってきてくれるように、お願いしました。

 

「僕のお金から払っておいたよ。今日は、おごりです」と、言って、フラペチーノをご馳走してくれました。優しい息子に、感動です。

 

追伸

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