謹賀新年&自閉症の避難所での過ごし方(再記事) | 自閉症スペクトラムの窓

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~そのままの君と~  自閉症の息子と、家族の日々を綴って・・・

父と母、兄と妹の家族4人の生活は、山あり谷あり、時に綱渡りな状況です。

笑いあり、困ることあり、ハプニング多々あり。

たいへんなことも多いけど、どうせなら笑顔で過ごせたらと思っています。

LADです。あけまして、おめでとうございます。今年も、よろしくお願いします。大きな地震がきていますが、年始のご挨拶だけいたします。

 

石川県で、震度7の大きな地震がありました。余震がまだ続いているそうで、避難所へ家族で避難している方もいると思います。

 

数年前に、書いた「自閉症の避難所での過ごし方」という内容を、以下に、再度アップします。

 

少しでも、子どもたちが落ち着いて過ごせるように、聞いた情報ですが、今までの災害時の避難所のことを、まとめてみました。

 

自宅からの急な避難です、落ち着かないことでしょうし、不安もいっぱいだと思います。避難所での支援方法、過ごし方のアドバイスです。

 

≪子どもへの支援≫

 

○知らない場所、地震への不安が強いので、母親や兄弟など、安心できる人が必ず寄り添いましょう。

 

○自分と外の世界との間に障壁が欲しいので、フードをしっかり被る、帽子をかぶる、毛布やタオルケットで体を包むなど、子どもが「バリアーがあるから大丈夫」という環境を作ってあげて下さい。段ボールで囲むのもありです。

 

○好きな物を一緒に持たせる。ぬいぐるみ、ゲーム、電車のおもちゃ、お母さんの服、本など。家で、使っている「あんしんグッズ」をもって、安心してもらいましょう。

 

○「お守り」をつくる。例えば、ヘルメットや防災頭巾を持たせて、「これがあれば、大丈夫」と、暗示をかける。他にも、本当の神社のお守りやお母さんのキーホルダーでもなんでもいいです。これは、力のある「お守り」だから、これがあれば大丈夫だと思い込んでもらう。

 

○見通しを立てる。例、「地震は、徐々におさまります」「震度7以上の地震は何回もきません」、「津波は、ここまできません」「この建物は鉄筋なので、地震で壊れません」など、子どもの分かる言葉で伝えましょう。この怖い状況は、必ず終わることを伝えましょう。

 

○東日本大震災の時など、被災した自閉症の人は、不安でめちゃくちゃいうことをきかなくなったり、今まで通りにならないからと言って酷いパニックになった方は、すくなかったそうです。どちらかというと、消エネモードで、動かない、寝てばかりいる、諦めているように感じたという体験談を多くききました。

 

○避難所の食事は、なかなか口に合わない子が多いと思います。水分さえ十分に取れれば、3日間は、食事をとれなくても大丈夫だそうです。菓子パンやおにぎりは、味がダメな子が多かったそうで、塩むすび、食パン、暖かいカップラーメンなどは、比較的どの子でも食べやすかったそうです。

 

≪避難所で支援ポイント≫

 

○避難所の担当や責任者の方に、「自閉症の子と一緒に避難してきている」ことを、はっきり伝えましょう。もしくは、「発達障害のある子と避難している」でもいいと思います。

 

「言葉の指示では、動けませんが、親もしくは、兄妹が一緒に行動すれば大丈夫です」、「大きな声や音が苦手です」「待つことが出来ません」等、子どもの状況を説明しておきましょう。

 

最初に、話をしておくことで、場所の配慮や他の利用者から、クレームが上がった時に、すぐ対応してもらえます。

 

○避難スペースの希望を出す。壁際や衝立の裏など、四方が知らない人でなく、一方でも壁などの方が落ち着きます。通路近くだと人が通るので落ち着かないかもしれませんが、子どもがしょっちゅう歩きまわるなら、通路側の方がいいかもしれません。その子の特性に合わせましょう。

 

○避難スペースが決まったら、周りの人へ、「自閉症/発達障害の子がいるので、ご迷惑をおかけする場合があるかもしれません」と、先に、言って回っておきましょう。

 

「不安だと、じっとしていることが出来ません。落ち着くために歩き回ります」とか「赤ちゃんが泣く声が苦手です」、「大きな声を出す事がありますが、気持ちがスッキリすれば、10分ほどで収まります」など、子どもの特性を具体的に、伝えましょう。

 

先に、情報を伝えておくことで、「大きな声で騒いでうるさい」、「しつけがなっていない」、「ぶつぶつ独り言を言って気持ち悪い」、「歩きまわって迷惑」だと思われず、「辛いから、不安だから仕方ないね」と、理解をしてもらうことが出来ます。

 

人は、「わからない事、知らないこと」に対して、不安なのです。どうしてそうするのかが、分かれば暖かく見守ってもらえます。

 

とりあえず避難した、一次避難所ですが、明日以降、どういう避難があるかのか挙げておきます。

 

○福祉避難所(障害者や介護の必要な人、妊婦など対象)は、すぐには用意されません。市町村が、必要だと認めた時に開所されます。

 

一次避難所の運営委員会へ、「福祉避難所へ行きたい」と、希望を出し、許可が下りた人が行くことが出来ます。ただし、人数制限設けられることが多く、当人とその支援者の2名という場合が多いです。これでは、家族バラバラになってしまいます。

 

○子どものことを考えて、自宅や車で避難する場合でも、必ず避難所へ行って登録をしてください。人数にカウントしてもらうことで、配給物資や情報をもらうことができます。

 

障害のある子がいるので、自宅避難をしていること、福祉避難所の希望があれば、そのことも伝えましょう。1日に一回は、避難所に行って、食料や情報をもらいましょう。

 

長期化すれば、医師や看護婦、カウンセラーや臨床心理士も派遣されてきます。心配なこと、辛いことは、相談しやすい人に相談して、孤立しないように、することが大事です。

 

≪追記≫

 

一般社団法人 日本自閉症協会のホームページより、自閉症の本人向け、支援者向けの「防災ハンドブック」をダウンロードすることが出来ます。携帯電話版も、あります。参考にしてみてください。

 

本を読んだり、講演会や人づてに聞いた情報ですが、少しでも被災されている方々のお役に立てればと思います。

 

【今日のいいとこ探し】

 

息子が新年用に描いた絵です。自分で「Instagram」にあげていました。女性キャラの着物の柄は、椿や山茶花、水仙など冬の花を選んで描きあげています。力作です。

 

 

追伸

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