にゃっほー!るるです
冒険の日記ですが、今日はお休みさせてもらって~
今回のテーマはコチラ!!
『リネージュ2が正しい歴史を歩めなかったワケ』
「どゆこと???」って皆さんの疑問が聞こえてきちゃいますね
最初にざっくり説明しますと
リネージュ2の正統な歴史は2006年9月にアップデートが行われた、「クロニクル5」で止まっていて
その後のアップデートは本来予定されていなかったものとは"違う進化"を遂げているんです。
その解説を今回やっていこうと決めました!
リネージュ2のメタな裏話になる為、大部分の人が読んでもつまらない可能性"大"です!
それでは、いきまーっしょう!
「クロニクルの終焉」
リネージュ2は正式サービス開始より
“The Chaotic Chronicle”というテーマに基づき
大規模アップデートのタイトルを「クロニクル(年代記)」というワードでまとめていました。
しかし、2007年以降のアップデートでは
"The Chaotic Throne"という新たなテーマに切り替わった。
この背景は?
実は開発元である「NCSOFT」で大事件が起こったのです。
「リネージュ2の親がリストラ?」
「リネージュ2」当初の開発中心メンバーは
プロデューサー(兼リードプログラマ)をしていた Park Yong Hyun(パク・ヨンヒョン)氏
以前の記事にも少し登場しました、この方ですね。
この方はリネージュ2の親とも言える存在ですが
2007年にNCSOFTをリストラされました。
これは当時の韓国の記事やその他海外レポートによる話である為、正確でない可能性もあります。
当時リネージュ2の大成功から、「リネージュ3(仮)」の開発に乗り出していたNCSOFT。
パク・ヨンヒョン氏は当然そのプロジェクトリーダーを任されることとなります。
しかし、開発は当初の予定より遅れていました。
この責任をとるため解雇となった…というのが表上の理由です。
ですがNCSOFTの内情としては
リネージュ2以降、ヒットするゲームを開発できずにいました。
ゲームというのは作られた物が必ず完成して、市場に出るわけじゃありません。
開発が中止になることも当然あり、しかも一度プロジェクトとして進められたものは
人件費をはじめとしてお金がかかります
ゲームが完成しない以上は資金を回収できませんので赤字となります。
さて、新作ゲームの開発資金はどこからくるのか?
それは当然、以前発売したゲームの売り上げからです。
つまり大ヒットした「リネージュ2」の売り上げですね。
パク・ヨンヒョン氏は、自身とそのチームが必死に成功させたリネージュ2の売り上げ金が
いくつもの中途半端な他のプロジェクトに消費されてることで
モチベーションが保てないと判断し、NCSOFTに2つの要求をあげました。
1)リネージュ3(仮)の開発チームを外部として"分社"させること
2)社員へのインセンティブ制度を改善すること
つまり、一定の成果物を産み出せる社員にこそ投資をして欲しいとの要望だったんでしょう。
しかしこれが「会社に反抗的」とNCSOFTの取締役会に受け取られ
リストラに繋がってしまったんですね
当時のNCSOFTは「Aion」のサービス開始も遅れてて
プロデューサー含むスタッフ陣の総入れ替えがおこって
社内から優秀なクリエイターが退職したりと混沌としていました。
資金力任せにどれだけ優秀なスタッフを雇っても
現場にそれをまとめ上げるマネージメント力を持つ優秀なリーダーがいなければプロジェクトは完成しないということですね。
パク・ヨンヒョン氏は能力だけでなくその人柄も評価されていたらしく
退社の際に10人以上もの中心メンバーが一緒に退社し
別のゲーム製作会社「Bluehole」に移籍したとのことです。
ここは有名なタイトルとして
2011年公開の「TERA」や、2020年公開の「ELYON」などを製作している会社ですね。
この時NCSOFTから、社員の引き抜きと、リネージュ3(仮)開発時の機密情報の取り扱いについて
裁判で争うことになります
結果として社員の引き抜きは無罪、機密情報の件は有罪と裁判所から認められました。
しかし特に大きな罰則は無く、資料の破棄などで済んだそうです。
その後は「NAT GAMES」で「V4」や「HIT」といったMMOを製作
「Nexon Games」へ合併後、取締役に就任しています。
開発ゲームで今の有名どころとしては「ブルーアーカイブ」などでしょうか。
パク・ヨンヒョン氏は日本の漫画雑誌である「電撃大王」を愛読していた程
日本のアニメ・漫画文化に精通していました。
その為か、製作するゲームのキャラデザインは日本人にウケるものが多かったようです。
さすがドワ娘を産み出した方ですね!
なんか誤解されそうですが、ボクはお姉さんキャラが好きです
「リネージュ2新要素のズレと矛盾」
さて、開発スタッフの中核を多く失ったNCSOFTですが
当時リネージュ2はまだまだ人気で、サービスは継続していかなければいけません。
そして"The Chaotic Throne"最初の大型アップデート「インタールード」が始まります。
インタールードでは新たな武器強化システム「精錬」や
消耗型簡易武器である「幻影兵器」の登場
新スキルも多数追加され、「キング オブ キャット」などの三次職専用召喚獣なども登場しました。
その他で目玉となるアップデートが新狩場の「太古の島」と
"ザリチェ"に次ぐ新たな魔剣「アカマナフ」です。
更にリネージュ2を盛り上げるコンテンツの増加は盛り上がりを見せましたが
ボクのような設定やストーリーとの繋がりを意識するプレイヤーは
ここから少しずつ違和感を覚えていくこととなります。
まず、太古の島の存在
ティラノサウルスをはじめモノホンの恐竜が生息するこのファンタジーから浮いた狩場には
どんな設定が存在して、リネージュ2の世界に登場したのかご存じでしょうか?
「太古の時代、自然に発生した恐竜の危険性を重く見た巨人族は太古の島にコレを封印。
その後で当時水の女神であったシーレンがエルクロッキー族に恐竜の管理を指示。
強力な恐竜に対して力不足にならないよう、エルクロッキー族に水の祝福を与えた。」
「恐竜たちの中で特に強力な"サイレン"を封印すべくシーレンは"カジク"という斧を使ったが
封印の衝撃で斧は破壊され、その破片の効果に太古の島の恐竜たちはより強力に、長寿になった。」
皆さん「アレ?」って思いませんでしたか?
そうです、どちらも水の女神として活躍していた頃のシーレンにしてはやることが矛盾しています。
危険な恐竜たちを封印する為に行動したのに、逆に強化してしまっています。
ではサイレンはそうせざるを得ない程強力だったのでしょうか?
設定はどうであれ、当時サイレンは1パーティだけで討伐可能な仕様となっており
バイウムやアンタラスどころか同レベル帯のレイドボスより能力は低かったです。
しかもエルクロッキー族はこの真実をしったうえで、水の女神であったシーレンがいかに優秀だったかを説き
シーレンが闇に落ちた顛末をプレイヤーに話してくれますが、引き続きシーレンを信仰しています。
これではプレイヤーに説得力がなく
またこのストーリーは太古の島だけで完結しており、インナドリル領のクロキアン族とも特につながりも無い為
何故リネージュ2の世界に恐竜が必要だったかを説明できていません。
正直言ってティラノサウルスを中世ファンタジーに登場させたかっただけなのではないか…と思ってしまいます。
しかもインタールードの少し前に、「IMC Games」社開発のMMO「グラナド・エスパダ」に恐竜が登場してしまっていたことで、そのインパクトも落ちてしまいましたけど...。
それでは次に「血剣アカマナフ」です。
ザリチェと同じく、ワールド中でランダムに1本だけドロップされ
それを拾ったプレイヤーは自動的にカオティックキャラクター(赤ネーム)となり
同時に強力な能力を手に入れるという仕様です。
さて、皆さんはそもそもこれら魔剣の背景ストーリーはご存じでしょうか?
『ザリチェ』
煉獄デーモン四天王の一人、「ブレムノン」は自分以外の悪魔、その中でも特に同じ四天王の「トリオル」が
地上で勢力を伸ばしていることに嫉妬しました。
トリオルとはルウンにある「邪教の神殿」にて狂信者たちの信仰対象とされている悪魔です。
ブレムノンは一旦地上に混乱を引き起こすために、自らの腹心である生きている魔剣の悪魔「ザリチェ」を地上に投げこみます。
ここまでがザリチェのストーリーです。
煉獄デーモン四天王はそれぞれが別々に行動していますが、地上への侵攻という目標は一致しています。
他の2体にはDVCと関係の深い「マルック」、フリンテッサと共に登場する「ハリシャ」がいます。
『アカマナフ』
対となる二振りの大剣で、これを創り出したのはグランカインとされています。
ザリチェを模範して、片方にグランカイン自らの血を側鉄とし「血剣アカ」と名付け
もう片方にはシーレンの血を側鉄として「血剣マナフ」として、地上を混乱に陥れました。
これがアカマナフのストーリーです。
ザリチェは良いでしょう。
煉獄四天王の名前がついに出揃い、プレイヤー達に立ちはだかる今後の強力なボスとしてのプレゼンになってます。
しかしアカマナフはちょっとよくわからない
シーレンはグランカインに裏切られて、苦痛の中アンタラス等のドラゴンや魔物を産み落とし、世界を破滅させようとしてます。
そのシーレン軍とはアインハザードやその子供たちと共にグランカインも参戦し、負傷する程本気で戦ったわけです。
それなのに何故シーレンと自分のペア武器を作ることになったのか。
グランカインは自由奔放な神という設定ではあるものの
デーモンは元々グランカインがアインハザードの真似をして生命を作るも一人じゃ完成させられず
煉獄に捨てたモノから産まれてます
デーモンは捨てられたことでグランカインを憎んでるので、同様のシーレンに力を貸しているのです。
そんな自分が捨てたモノの真似事をする意味もわかりませんし。
こんなことしてあのヒステリー女神アインハザードにバレたらまた大変なことになるとわからないはずもありません。
一番驚きなのが、アカマナフに関する話は現在に至るまでこれ以上触れられていません。
このように、今後のアップデートでは
何か設定を作る際はとりあえずシーレンの名前を出しておく
といったようなことが度々おきます。
しかもどの設定や背景ストーリーも、何か矛盾してたり、必要性や他のストーリーとの繋がりを感じられないものばかりです。
「消えたリネージュ2のストーリー」
あまり知らない人も多いのですが、リネージュ2には公式ストーリーの小説が存在します。
この小説の中にはリネージュ2ゲーム内に実際に登場するNPCや、クエスト等で度々名前だけ登場するキャラクターが出演しています。
初期のライブサーバーの名前にもなっている「バーツ」や「ジグハルト」といったキャラクターや
ボクの最推しキャラである女アビスウォーカーの「アリア・ファーストマター」も登場します
(アリアは韓国ではサーバー名にも使われてます)
この小説はリネージュ2の根本的世界観を表現しており、ゲーム内の重要なクエストのストーリーを補完する役割を果たしています。
この公式ストーリーはクロニクル5まで執筆、公開されておりました。
この小説はリネージュ2を遊んだことがある人であれば絶対読んで面白いものです。
ゲーム内で登場する村やアイテムが出てくるからニヤっとしてしまうのは当然として
執筆者の文才がめちゃくちゃ凄いんです(ボクの語彙力が追い付かない)
しかし、クロニクル1~4までしか執筆されておらず
クロニクル5のストーリーは別の方が執筆されていて、そっちは出来があまりよくないんですよね
そしてこの公式ストーリーはもう韓国の公式にも日本の公式にも掲載されていません。
日本語版への翻訳も丁寧にされていて、かなり労力がかかった作品であるのに・・・です。
何故そんなことになったかというと
本来のストーリー担当者もクロニクル5実装前後でNCSOFTを退職されてるんです。
その為、完成していたのがクロニクル4までで
クロニクル5の執筆は急遽別の人間が担当して、そこで終了となりました。
できもよく、リネージュ2の世界観のベースとも呼べる公式ストーリーの掲載が削除されてるのは
執筆者もパク・ヨンヒョン氏と共に退社した中核スタッフの一人だったのか…
後付けの設定と、既存の設定との矛盾点が大きくなり過ぎたからか…
とにかくはっきりしてるのは
「リネージュ2のストーリーはクロニクル5で終了した」ということ。
その後は引き継いだ設定担当スタッフにより
名前や単語を組み合わせ、ゲームの仕様に合わせた全く新しいストーリーということです。
はぁ・・・
インナドリルで産まれたヒューマンとエルフの恋
セブンサインの行方
様々なお話が今も未完成のままです。
まぁ、それを含めてリネージュ2ですけどね。
ボクは「今のリネージュ2が偽者だー!」なんて言うつもりはありません。
リネージュ2は今もサービスが継続され、アップデートも行われてます。
そして何より、リネージュ2のストーリーは
プレイヤーである皆さんが遊び、歩んだものこそ正史だと思ってるからです。
ボクは単純に現代のリネージュ2に魅力を見失ってしまい、今ここでもう一度当時のストーリーを追体験してます。
本サーバーをプレイしてる方からすれば、エミュ鯖を遊ぶボクを否定的な目で見られる方もいるかと思います。
でもボクは本当に当時のリネージュ2の景色や、ストーリー、他の冒険者との交流やドラマに日々感動していました。
だからもうしばらくここでお話させてください。
ではでは!次回からはまたプレイ日記を交えつつ
インタールード以降の設定や新種族の矛盾、実装されなかった幻の地方などについて語っていきたいと思います!
今回もなが~~い記事になってしまいましたが、最後まで読んで頂けた方、ありがとうございます!
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