作家 吉井春樹 366の手紙。 -1540ページ目

[結婚]ふたりで歩いて行こう。

ひとたび歩きはじめれば、

そりゃいろいろ起こります。

長ければ長いほど、

思い知らされること数しれず。

わがままで身勝手で、

小さく弱く、もろくて。

そんな僕にあなたは、

どこまでも、いつまでも、

かならず、ついてきてくれる。

むしろ、並んで、隣で。

いっしょに歩いていたいから、

僕のあなたの二人のペースで、

ときに早めて、ときに緩めて。

「ごめんね」と「ありがとう」と、

そんなキモチを抱えながら、

めいっぱい、を注ぎつづける。

どちらが前でも後でも、

左でも右でもなんでもいい。

それでも、

ふたりがつづいていること。

自信がなくて不安だらけで、

ときには立ち止まったとしても、

それでも、

ふたりは、ふたりであること。

あなたを好きな

僕として、

すべての瞬間を

生きている。

歩いていく。

そんなふたりに

なっていこう。

[恋文]つつえる。

僕があなたを

好きかどうかって

不安になってしまうとき。


そう、

あなたが忘れるたびに、

何度でも伝える決意です。



あなたが疑うたびに、

何度でも信じさせる覚悟です。


それは、繰りかえしではなくて、

ひとつひとつ、まっさらな気持ちで。


[恋文]告白の角度。

気持ちを示す方法は、

お互いに同じじゃない。

ましてや正しい方法も、

あるはずがないのですね。

それが、できないから愛してない。

もしくは、できるから愛している。

なんていう決めつけは意味がありません。

そもそも、二人の気持ちはひとつです。

どちらかが足りないとか、重すぎるとか、

そういうことにはならないはずなのです。

ひとつの愛情っていうものを、共有している。

それを、どの角度から見るか、

それを、どうやって持っているか。

気にしなくていいのです。

あなたは、あなたらしく、

二人が、二人らしく、気持ちを重ねていけば。