10月も下旬となり、今年も残すところ2か月となりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今年初めからの新型コロナウイルス感染は収まる気配がないまま、年越ししそうな勢いです。ここまで長期化してくると、ただでさえ仕事上でのストレスがかかっているのに、様々なコロナ感染対策でプライベートでもストレスが溜まって辛い状況にある方もいらっしゃるかもしれません。

 

皆さんそれぞれストレス発散の手段をお持ちだとは思いますが、その方法については人それぞれであり、この方法が一番ということはありません。ただ、みなさんが実践されているストレス発散方法が本当に今の状況に適しているのかということを考えたことがあるでしょうか。

ちなみに私のこれまでのストレス発散の方法は、PNからも察しがつくと思いますが、走る(ジョギング)ことです。走り終わった後の爽快感は何物にも代えがたく、休みの日はもちろんの事、平日も暇を見つけては夜な夜な走りに出かけており、これまでの中でも一番のストレス発散の手段と思っていました。しかし、緊急事態宣言が出た4月以降、あれほど楽しかったジョギングが楽しくなくなり、走り終わった後も爽快感はほとんどなく、疲れだけが残るという日々を送っていました。当然そんな中でストレスが解消されるはずはなく、むしろストレスが溜まる一方となっていました。

 

そんな時、ドライブに出かけた車中で普段はしないのですが、なぜか歌を歌っていました。それも大声で・・・(信号待ちの時でも構わず歌っていたので、対向車や歩行者からは変な人と思われていたと思います)。

久しぶりに大きな声を出したことが良かったのか、人目を気にしない行動がよかったのかわかりませんが、爽快感を得ることができ気分的にすっきりすることが出来ました。

あれこれやりすぎるのは考え物ですが、やり方は一つではなく、視点を変えて試してみることでいい結果が得られる事があります。皆さんの中で同じようにストレス解消がうまく出来ていない方、これまでやったことのない方法を試してみてください。

もし、運転中に大きな声で歌いたくなったら、夜間がお薦めですよ。日中はよく見えますので(笑)

 

 

いだてん

 

 

 こんにちは、しもしもです。「Go to  キャンペーン」が盛んに報道されていますが、

医療従事者はなかなか新幹線に乗ってどこかに出かけることは難しい状況ですね。

この度、転院のために、医療ケアを必要とする子どもが新幹線に乗車し、無事目的地に到着することができましたので、お話をしたいと思います。

 

 A君 現在 生後〇ヶ月。お母さんは里帰り出産で帰省され出産、A君は当院のNICUに入院してきました。咽頭狭窄があり、合指症や様々な奇形を持って生まれてきました。いっぱい治療をして、気管切開術を受け人工呼吸器を装着となりました。

 出産時はコロナ禍での面会制限はまだ始まっておらず、お父さんやおじいちゃんおばあちゃんの面会ができていました。が、数週間後には緊急事態制限により面会制限が始まり、お母さん以外の面会が禁止となってしまいました。

 お母さんは元気な子どもが生まれてくると思っていただけに、多くのハンディキャップを持って生まれてきたことをなかなか受け止められず、出産後の精神面はとても不安定でした。その上、お父さんは面会を禁止され、県跨ぎの帰省もできない状況(お母さんがお父さんと会ってしまうと、2週間子どもと面会ができないなど・・)。そういう中でお母さんは毎日一人で面会に来て、少しずつA君のお世話ができるようになっていき笑顔も見られるようになっていきました。

 

 A君の状態が落ち着いてきた8月下旬、お父さんが長期休暇を取って(二週間自宅待機後)久しぶりに面会ができ、ご両親の住む自宅近くの病院への転院が決まりました。

転院先の医療機関の先生方からもご助言を受けながら準備を開始しました。

 

[ミッション:A君を安全に移動させる!]

 

 ①移動手段:飛行機、新幹線、自動車などの方法を検討した結果、新幹線新幹線を利用。

 ②必要な医療器具の確認:人工呼吸器・酸素ボンベ・加湿器・吸入器等々・・。

  (持ち込める医療機器や酸素ボンベの本数に制限があります)

 ③転院する当日のスケジュール作成(ミルク、内服、吸引の時間、出発の時間等々)

 ④新幹線内で過ごす方法:多目的室を利用、医療機器の配置確認、新幹線内の揺れ対策

   (多目的室には寝台にできるソファーがありますが赤ちゃんには不向き。ベビーカーを止めるストッパーはありません。多目的室の使用電源量も限界があります。室内は狭く結構揺れます。)

 ⑤病院から利用するJR駅、到着先のJR駅から病院までの移動方法:病院救急車利用

 ⑥乗り換え時のJR駅構内の移動方法:JR職員の案内

 ⑦JRとの連絡調整:多目的室の予約、持ち込める医療機器の確認、電源の位置、アンペアの確認など

 ⑧移動中の急変時の対応及び途中の医療機関との連携依頼

 ⑨他必要物品の確認 等々

 

院内スタッフで話し合いを重ね、JR職員の方々の協力を得て、転院当日に同乗するDr、Nsとお母さん、MSWで、当日持ち込む荷物、医療器具、子どもの人形をベビーカーに乗せて、新幹線(一区間のみ往復)移動のシミュレーションを行いました。往路時の反省を復路の新幹線内で再トライ、帰ってからの反省会、改善点の見直しなど行いました。

 

転院当日は快晴爆  笑転院先の病院までは新幹線で1度の乗り換えがあり6時間半の長旅です。当院では初めての試みでしたので無事転院先に到着できるか心配でしたが、A君の状態もよく、大きなトラブルもなく、無事転院することができました。

今後は転院先医療機関で、自宅退院に向けての準備が始まります。医療ケアを必要とする子どもが自宅で生活していくには、両親が様々な手技を練習し習得すること、両親の精神面のフォロー、地域の多くの支援を必要とします。A君が新たな土地で両親と一緒に暮らし、成長していくことを遠くから応援しています!

 

コロナ禍、面会制限により、出産からの数か月間、いろんな治療を受けながらも成長し頑張ってきたA君の生命力、一人で面会に毎日来ていたお母さんの子どもを思う気持ちと力強さに感服、そしてシミュレーションや移動当日にご協力・ご指導してくださったJRの皆様に感謝いたします。

私たちMSWも、患者さんとその家族の力と、院内スタッフとの連携、地域の支援者の方々に支えられながら支援をしていることを日々感じています。

 

 

 

 

しもしも

こんにちは、Doです。今日は連携の在り方を考えたいと思います。
MSWを経て包括支援センターで勤務している私ですが、最近MSWの方との関わりの中で少々残念なことが続いています。
それは、通院・入院しているクライエントやその家族から聞く「退院してくださいと言われただけでどうすれば良いか分かりません」とか「“介護保険の申請に行ってください”・“包括支援センターに行ってください”と言われて来ました(電話しました)」という言葉と、そういったケースにおいて事前にMSWからは連絡がないことです。

そんなこと!?と思われる方もいるかもしれません。自分はもっときちんと説明している!と怒る人ムキーもいるでしょう。きっと私がまだMSWだったら腹が立っているかもしれません。

しかし、実際は自身が今置かれている状況,包括支援センターに行く目的と理由,何を伝え、何をしなければならないかを上手く理解し、しっかり言葉に表せる人はあまり多くないのです。そうするとどうなるか…。一からまた色んなことを聞くことになります。人によっては二度も三度も話したくないと口を閉ざす方もいるでしょう。また、正確な情報がない状況では、クライエント・家族にとってはもちろんのこと、医療機関(MSW)や包括支援センターにとっても大きなリスクとなり、最悪の場合、クライエントとその家族の不利益に繋がることにもなり得ます。そこにMSWが関わっているはずなのにも関わらず…です。

 

さて、上記のような状況もそうですが、「医療ソーシャルワーカー倫理綱領」を読み、実践に当てはめたり、振り返ることをしたことがあるでしょうか。「行動基準」のうち、「利用者に対する倫理責任(ミクロ)」と「実践現場における倫理責任(メゾ)」を観てみましょう。
MSWには①説明責任,②自己決定の尊重,③意思決定能力への対応,④他の専門職との連携・協働すること等が求められています。
具体的には下記の①~④が示すような事柄です。


 

MSWの支援は単独のMSWで、かつ医療現場だけで考えるものではありません。MSWが包括支援センターに繋げること一つとってもこの行動基準に十分に当てはまると思うのです。

前述した例の場合、事前にMSWが我々に連絡してくれていたらどうでしょうか。そして、生活歴(取り巻く環境を含む)や経済状況,心身の状況・経過,病状説明の内容と傷病に対する理解度,クライエントと家族が持つ個別的な生活課題と生の言葉等の情報を提供(代弁)していたらどうでしょうか。

きっと、適切な情報を提供がなされることで選択肢の幅を広げ、自己決定できる力を育むことができたことでしょう。また、支援ももっと具体的でより現実的なものになったことでしょう。ここに意味があります。「連携する」とは「単に紹介する」ことではありません。しっかり繋がり、共に協力し、同じ気持ち・目標を持って前に進むようにして初めて意味を持ちます。

ほんの些細な事かもしれませんが、ものすごく大切なことだと思っています。初任者の方からベテランの方まで、今一度一緒に考えることができればと思います。特に今は“Withコロナ”時代です。MSWは安易に外に出ることができなければ、我々包括センターも病院を訪問することもなかなかできません。情報共有や顔や心の見える関係づくりに一定の制限がかかります。今こそ連携の在り方を考え、その方法について新たなチャレンジが求められています。共に成長しましょうぞ!

 

 

 

 

Do