奨学金はインフレを前提にしている件 | kyupinの日記 気が向けば更新

奨学金はインフレを前提にしている件

今の奨学金制度だけど、あれは酷いよ。

奨学金と言うのは元々インフレを前提としていて、卒業後、返済が軽くなるようになっていた。僕が大学時代は利子もつかず、8年か10年か忘れたが、分割で年末12月に払っていた。年に1回しか払わないが、たいした額ではなく、総額を一括して払えば少し割引されていたように思う。僕は親にお金を預けていて、毎年12月に支払ってもらうようにしていた。実家に請求が来ていたからだ。

かつては国立大学は学費も安く、その分奨学金も安かったが、今は学費が高くなっているため奨学金も高額になっている。

あれはまさに自作自演で、学費を値上げ分を育英会から奨学金を出して支払わせる感じで、実質、学生が使える金額は増えてはいない。結局、卒業時に莫大な借金を背負わせる形になっているのである。大学院まで行った人は一層、借金は増える。

これがインフレの時代ならまあ良いが、今のようにデフレないし極端に低成長の時代は、借金は学生にとって重すぎると思う。デフレと言うのは徐々にマネーの価値が高くなることに他ならない。

元々、国立大学の学費が値上げされた経緯は、バブルの時代にどんどん資産価値が上がり、値上げしやすかった社会環境があった。当時、私立大学との学費との差を小さくしようとしていたのである。

今も国立大学は私立よりは学費は安いが、当時から今までの経済状況を見るに、他の商品やサービス料金がさほど値上がりしていない割に、現在の学費は高すぎると思う。

だから、今は国立大学の学費を2分の1か、3分の1に減額し、その分奨学金も減らすべきだ。そのようにすると、学生はお金の使い勝手は変わらず、卒業時の奨学金の借金は今よりずっと少なくなる。

現在の日本のように学生が内定を取りにくく、社会全体として正規雇用が少ない環境だと、奨学金を受ける学生の多さに比べ、卒業時の借金は高すぎるのである。(奨学金を受けるすべての学生が、十分な給与を受けることができそうにないことを言っている)

その借金を背負って社会に出ることで、新社会人はかなりのプレッシャーがかかっているし、それがメンタルヘルスにも悪影響を及ぼしている。新社会人にうつ状態になる人が増えることは、若くても十分に働けない人が増えているわけで、日本のGDPを低下させていることが予想できる。

結局、公共事業をするとか、お金を小口にばら撒くなど非効率な方法より、このようなものにお金をかけた方がずっと日本の経済に好影響を及ぼすことができると思う。メンタルヘルスなので無形の好影響といえる。

参考
深刻な不景気とdepression
精神病と奨学金
医学部の学費、書籍費
精神症状と株価暴落が連動している人