『新デビルマン』で描かれた歴史を時代順に配列するとこうなる。
太古
紀元前200年
『新デビルマン』(永井豪とダイナミック・プロ)
第3話「美しき軍神・サモトラケのニケ」(協力:高円寺博)
サモトラケのニケはデーモン族だったらしい。紀元前200年、ニケはサモトラケ島の人々にマシンガンやバズーカ砲を与えていた。ギリシャ軍に参加していた不動明がニケの正体を見抜き、ニケは飛鳥了によって斬殺された、飛鳥了は神を裏切り、悪魔に味方した天使・サタンで、このとき、サタンは記憶を消して人間・飛鳥了になりすましていたが、このときはさすがにデーモンたちもサタンを敵だと思ったのではなかろうか。
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15世紀
『新デビルマン』(永井豪とダイナミック・プロ)
第2話「魔界のジャンヌ・ダルク」
ジャンヌ・ダルク(1412~1431)が17歳のとき(推定1429年)、悪魔によって裁かれそうになったところをデビルマンに救われたことがある。
ジャンヌは戦争を終わらせるために戦っていたが、悪魔の裁判官は「戦争を終わらせてはならぬ」と言い、一方で「戦争を終わらせると言いながら、お前(ジャンヌ)のやっていることは戦争ではないか」と言っていた。これはのちに『おんな太閤記』でねねが言った「戦を終わらせるための戦」に似た言い方である。
戦争が全て悪なら、大東亜戦争において抗日戦争をしていたアメリカや中国にも戦争責任があり、抗日戦争が戦争を終わらせるための戦いであれば、大東亜戦争も目標としてはそのための戦いだった可能性がある。
また、ジャンヌは「異端」の罪で罰せられた。昔から欧洲、キリスト教は「他者」を認めない全体主義、恐怖政治の世界だ。西洋社会によその国が「非民主的だ」などと批判する資格はない。最近の「空気読めない」として他者を排除するのも異端思想と同じだ。
ジャンヌ・ダルクの名前は佛語でJeanne d'Arc,英語でJoan of Arcである。
なお、バンド名のジャンヌ・ダルクの綴りはJanne Da Arcである。
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18世紀末
『新デビルマン』(永井豪とダイナミック・プロ)
第4話「ベルサイユの妖妃」
1789年、フランス革命の3日前、マリー・アントワネットの精神にデーモンが潜んでおり、そのデーモンはアントワネットに全欧洲を支配させ、革命をたたきつぶそうとしていた。不動明と飛鳥了がアントワネットの精神世界からデーモンを追い出し、デビルマンが時空の外でデビルマンを処刑。しかし、それまでのアントワネットの横暴に怒った民衆が王妃を捕らえ、王妃は1793年に処刑された。
└→フランス革命は正しかったか/
└→フランス革命は正しかったか(『ベルばら』『デビルマン』など)/
19世紀後半
『新デビルマン』(永井豪とダイナミック・プロ)
第5話「リトル・ビッグホーンの悪魔」
ここではデビルマンが第7騎兵隊を壊滅させた話が出てくる。
白人・カスター将軍ひきいる第七騎兵隊が先住民族・シャイアン族を多数虐殺し、デビルマンがリトル・ビッグホーンでカスターの軍を壊滅させ、シャイアン族の仇を討った。
『新デビルマン』の単行本によると、これは1868年ウォシタ川におけるカスター将軍ひきいる第七騎兵隊によるシャイアン・キャンプ襲撃事件と1876年のリトル・ビッグホーンの戦いがもとになっているらしい。
「ウンデッド・ニー(Wounded Knee)の虐殺」もあり、第7騎兵隊がスー(Sioux)族の集まり300人近くを虐殺したらしい(猿谷要著『西部開拓史』岩波新書、黄表紙)。
└→第7騎兵隊を倒したのは誰か/
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20世紀初め
『新デビルマン』(永井豪とダイナミック・プロ)
第1話「ウィーンの晩い春」(協力:辻真先)
1913年、画家だったアドルフ・ヒトラーがステファニー嬢をモデルに絵を描き、ユダヤ人であるハーニッシュの仲介でユダヤ銀行のシュルツ会長に賣ることになった。ところが、そのシュルツはデーモンの化身で、アドルフの描いた絵を焼き捨て、ステファニーを殺してしまう。そのデーモンはデビルマンによって倒されたが、アドルフはユダヤ人への憎悪を増大させてしまった。
└→ハレー彗星、辛亥革命、タイタニックの悲劇/
└→辛亥革命、タイタニックの悲劇(『情深深雨濛濛』『タイタニック』『デビルマン』)/
平成24年tw
「デビルマンは途中で挟まれるタイムトラベルの話が訳分かんない」という話をして、オジサン達に「デビルマンにそんなエピソードはない」って怒られまくってた若い人がかわいそうだったなあ(笑)。RT@cyata3: 完全版の不完全で可愛いくて荒いのが良いんだけど、激マン読んでると豪ちゃん
マンガ夜話でKC新書版しかしらないパネラーに、「タイムトラベル要素とか訳分かんない」とかいってるFAXが、「デビルマンにそんなのねーよ、おまえ何読んでるんだ」って叱られてたのは可哀想でしたw RT@nami_happy: 自分も「外伝扱い」派ですね。それとなくご本人にKC新書版
@hoimin71 ジャンヌダルクは「デビルマン・魔界のジャンヌダルク」でも出てきます。http://t.co/WD490pQz 「昭和40年男」で転載されているイラストはその回の物です。
— 虚実歴史・漢字論・ナツメロ (@kyojitsurekishi) October 24, 2012
平成26年tw
ドラえもんの「石器時代の王さまに」や「のび太の日本誕生」と似たテーマを扱った作品に「新デビルマン」の「美しき軍神・サモトラケのニケ」がある。
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「新デビルマン」ではニケはデーモン族で、紀元前200年、ギリシャ軍と戦っていたサモトラケ島の兵たちにマシンガン(島の兵士たちは「火を吐く剣」と呼んでいた)やバズーカ砲をあたえていたが、現代からタイムスリップしていたデビルマンと飛鳥了によって倒された。
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/hkevil6077(@hkevil6077)さん / Twitter/
こちらの文庫版は1987年に刊行された「愛蔵版 デビルマン」と同じ編成で、オリジナル版との大きな違いは後年スピンオフ的に発表された「新デビルマン」を時系列に沿う形で再編集している点です⇒文庫版◆デビルマン 全5巻◆永井豪
/ヤフオク! -デビルマン 文庫の中古品・新品・未使用品一覧 (yahoo.co.jp)/
/#ヤフオク/
「新デビルマン」によると、デビルマンはジャンヌ・ダルクと、不動明はマリー・アントワネットと会ったことがある。
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『新デビルマン』('79~)や『デビルマンレディー』('97~)、『悪魔騎士』('07)など豪先生直筆作はなぜ無視?…それも含めて「最後」って信じられないよ(^^;>永井豪「デビルマン」40年の時を経て最終章へ - コミックナタリー http://t.co/XHLBaEcVs2
— ふりーく北波(Hideyuki KITABA) (@nami_happy) December 28, 2014
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@nami_happy 新デビルマンって最近の文庫だと、本編にバラして混ぜてあるらしいですね、酷いことをするw
— おりた (@toronei) December 28, 2014
@toronei 初出から15年、'87年文庫版から http://t.co/KF0XlnpFFQ 。でも発表時は辻真先先生や永井泰宇先生のクレジットがあるんです。 http://t.co/IffNmxSz4x 。この頃はまだ『新デビ』を「外伝」として包括出来る量だったんですね。
— ふりーく北波(Hideyuki KITABA) (@nami_happy) December 28, 2014
@nami_happy これをマンガ夜話でデビルマンやった時にパネラーが誰も知らなくて、「デビルマンのタイムトラベルの話がわけわかんねえ」とかいって、「そんなのねえよ」の大合唱していたのが痛かったなあ。
— おりた (@toronei) December 28, 2014
返信先:@nami_happyさん
これをマンガ夜話でデビルマンやった時にパネラーが誰も知らなくて、「デビルマンのタイムトラベルの話がわけわかんねえ」とかいって、「そんなのねえよ」の大合唱していたのが痛かったなあ。
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@toronei おたくの先達が知識や分析眼のヒエラルキーとしても上かと思ってたら、そうでもなかったという。要するに若い頃の体験がどうしても主になってて、そこは非常に詳しいし、その後クリエータ側に行ってるので尊敬はできるんですが、より新しい情報に疎いという点では普通の人、という。
— ふりーく北波(Hideyuki KITABA) (@nami_happy) December 28, 2014
@nami_happy しかしその時は「デビルマンレディー」の連載がちょうど始まった頃で、夢枕獏さんが期待感に目を輝かせていたのに対して、他の人たちが冷ややかというのは面白かったですw
— おりた (@toronei) December 28, 2014
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平成29年tw
返信先: @909yさん
「デビルマン」の漫画で不動明と飛鳥了がタイムトラベルをして、デーモンによる様々な歴史介入を防ぐ話がありました。ヒトラーの青年時代でもデビルマンがデーモンを倒しましたが、明たちも「ヒトラーがユダヤ人を憎むようにった歴史」を変えることはできなかったようです。
/22:52 - 2017年1月22日/
令和4年tw
#シンの付いた作品を考えよ
— しゃーくふかまち (@3veCcazjPT3wVbM) January 30, 2021
シン・デビルマン pic.twitter.com/mOkFGUIijC
『『デビルマン』で描かれた歴史』
— 虚実歴史・漢字論・ナツメロ (@kyojitsurekishi) September 23, 2022
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〔令和4年11月〕