『必殺仕掛人』(1972)、『必殺仕置人』(1973)→文化・文政時代という設定らしい。文化時代は1804年から。次の文政時代は1818年から1830年まで。

 

『暗闇仕留人』(1974)
1「集まりて候」→1853年(嘉永6年)、黒船来航。
27「別れにて候」→1854年(嘉永7年)、黒船来航。日米和親条約。

 

『必殺仕置屋稼業』(1975)
1「一筆啓上地獄が見えた」→中村主水が北町から南町奉行所に異動。鳥居耀蔵(とりゐ えうざう)こと鳥居甲斐守忠耀(とりゐ かひのかみ ただてる)が南町奉行に就任した時期、1841年(天保12年)だろう。

 

28「一筆啓上崩壊が見えた」→半年後の冬。中村主水が市松を逃がし、牢屋見廻りに格下げ→『必殺仕業人』につながる。

 

『必殺仕業人』(1976)
脚本では文政年間に戻っているらしい(山田誠二『必殺シリーズ完全百科』)。又右衛門が読んでいた本では表紙に「天保」の文字がある。

 

『必殺からくり人』
1「鼠小僧に死化粧をどうぞ」→1832年(天保3年)、鼠小僧処刑。
12「鳩に豆鉄砲をどうぞ」→1839年(天保10年)、蛮社の獄。
13「終わりに殺陣をどうぞ」→からくり人一座が壊滅。『仕置屋』第1話と同様、鳥居が奉行になった時期らしい。仕掛の天平は生き残って、『仕事人大集合』に登場。

『必殺からくり人』時代設定年表

 

『必殺からくり人・血風編』→1868年、慶応4年。

 

『新必殺仕置人』(1977)→旧『仕置人』と同様、文化・文政時代という設定らしい。

 

『新必殺からくり人・東海道五十三次殺し旅』→安藤廣重が依頼人。天保時代、高野長英が1844年(天保15年)に脱獄してから江戸に戻るまで。長英は1850年(嘉永3年)没。

 

『必殺からくり人・富嶽百景殺し旅』→東海道の旅から1年後、葛飾北斎の絵をもとに「からくり人」一座が再び仕事。最終話で北斎没。これは1849年(嘉永2年)。1996年(平成8年)の映画『主水死す』につながる。

 

必殺商売人』→第4話 「お上が認めた商売人」、河内山宗俊芦屋雁之助が演じた。

河内山宗俊1823年8月27日文政6年7月22日)没。

 

『必殺渡し人』→主人公の一人はオランダ人と日本人女性の間のむすめ・鳴滝忍。
4「花火の夜に渡します」は1843年(天保14年)の玉屋の火災か。楠本イネは当時、数え年17歳。しかし、『渡し人』の鳴滝忍は40代以上に見えたので、別人であろう。

 

『必殺仕事人IV』(1983)
SP『仕事人アヘン戦争へ行く・翔べ!熱気球よ香港へ』→1842年(天保13年)のアヘン戦争終了時。
平賀源内が登場するが、エレキテルの平賀源内(1728~1780)ではなく、同名の子孫であろう。最終回で主水が暗殺したのが南町奉行・山岡銀二郎で、1842年当時では鳥居耀蔵だったはずだから、最終回だけ部隊が文政か幕末に飛んでいる可能性がある。つまり天保末期における『仕事人IV』と『仕事人V』の間の主水・秀・勇次グループの解散は作品では描かれていないことになる。
└→『必殺仕事人IV』最終回の奉行に関する問題→〔移動先

 

必殺仕切人』(1984)

5「もしも鳥人間大会で優勝したら」→鳥人間大会の審査員の一人として平賀源内が登場するが、同名の子孫であろう。勇次は前の『仕事人IV』『アヘン戦争』にも登場しており、舞台は天保年間、1840年代と思われる。具体的には『アヘン戦争』と『主水死す』の間の1842年(天保13年)から1851年(嘉永4年)まで。
└→『必殺仕切人』の時代設定→〔移動先

 

必殺仕事人V』(1985)

SP『仕事人意外伝』→1843~44年、あるいはタイムスリップにより1876年ごろのアメリカも舞台になる。
映画『必殺!ブラウン館の怪物たち』→1866年(慶応年間)、徳川慶喜が15代将軍に就任。

25「主水、源氏と平家に泣かされる」→壇ノ浦の戦い(1185)から600年後なので、1785年(天明5年)か。

 

『必殺仕事人V激闘編』
(「~人」と「~編」の間にローマ数字がある場合は、区切りが明確なので、・を挟まないことにした)
17「江戸の空にハレー彗星が飛ぶ」→劇中のハレー彗星は1835年(天保6年)に最接近したものか?放送は1986年(昭和61年)。

映画『必殺!III裏か表か』(19869→1820年ごろが舞台。文政3年4月から話が始まる。『必殺仕事人2007』で主水が書庫番に異動になってから約2箇月後のことであった。

 

『必殺まっしぐら!』(1986)
8「相手は大阪の大塩平八郎」→1833年(天保4年)。
『必殺仕事人2009公式ガイドブック』によると『まっしぐら!』の時代設定は天保4年。
Y!J 必殺まっしぐら! 天保4年 大塩平八郎

 

『必殺仕事人V・旋風編』
7「主水、せん、りつ、ダブルベッドに寝る」→1819年1月16日。文政初期。1819年は文政2年に当たるが、文政2年の1月はグレゴリオ暦 1819/1/26、ユリウス暦 1819/1/14開始なので、グレゴリオ暦の1819年1月16日なら文政元年末になる。
SP『必殺忠臣蔵』→1701年(元禄14年)~1703年(元禄16年)。
時代としては例外的で、藤田まことも「いつの時代にも中村主水的人物がいたということで…」とコメントしていたらしい。

 

『必殺仕事人V・風雲竜虎編』(1987)
SP『大老殺し・下田港の殺し技・珍プレー好プレー』→1858年(安政5年)、安政の大獄~1860年(安政7年)、桜田門外の変。中村主水が井伊直弼を暗殺。
『風雲竜虎編』の鍛冶屋の政とかげろうの影太郎が主水の仲間だったが、江戸から去ったお玉に代わって何でも屋の加代が復帰。

 

『大暴れ仕事人! 横浜異人屋敷の決闘』(1990年、平成2年)→1863年(文久3年)。終盤で一瞬、主水が鳥羽・伏見の戦いに参戦し、佐々木只三郎を暗殺する場面があり、そこだけ1868年(慶応4年)。

 

『春 勢ぞろい仕事人! 春雨じゃ、悪人退治』(1990)→1828年(文政11年)~1829年(文政12年)、シーボルト事件。

『仕事人vsオール江戸警察』→1841年~44年、天保の改革~鳥居耀蔵失脚。

『世にも不思議な大仕事 主水と秀、香港・マカオで大暴れ』→放送当時(1991年)から150年前なので、1840~41年ごろか。

 

『必殺仕事人・激突!』第1話「ねずみ小僧の恋人」→1832年(天保3年)の ねずみ小僧処刑から28年後なので1860年(安政7年、万延元年)ごろか。回によって時代設定が異なる。

└→『必殺仕事人・激突!』の時代設定(インターネットを参考にした結果

 

映画『必殺!主水死す』(1996年、平成8年)→1849年(嘉永2年)、葛飾北斎没から1851年(嘉永4年)の水野忠邦没まで。

 

映画『必殺!三味線屋・勇次』(1999)→主水爆死直後であれば1851年以降か。

 

『必殺仕事人2007』→文政3年2月14日、つまり1820年。
『必殺仕事人2009』→文政4年(1821年)。第5話「因果応報」で時代設定が文政4年2月12日から19日まで。第11話「仕事人、死す!!」で描かれた近江の女狐(お富)の人相書きは文政4年4月に描かれた。
『必殺仕事人2010』→『2009』の最後の仕事の直後とすれば1821年。

 

前後一覧

〔2008年6月(平成20年水無月)〕

 

関連語句

必殺シリーズサブタイトル、時代設定

 

参照

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http://blogs.yahoo.co.jp/itouk_monogatari_rekishi/23941262.html

必殺シリーズ、主なサブタイトルと歴史【事項】