「近鉄全線2日間フリーきっぷ」で巡る近鉄沿線道中記〜その43 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。

今年6月に限定で発売された「近鉄全線2日間フリーきっぷ」で巡った、近鉄沿線乗り鉄道中記をお送りしています。



まったくノープランの第2日目(2023年6月14日)。大阪・鶴橋から「奈良線」でまずは「生駒駅(奈良県生駒市)」までやって来ました。


前回記事でも触れたのですが、降り立ったホームの反対側で出会ったのは「OsakaMetro中央線 30000A系」。「近鉄けいはんな線」と相互乗り入れしている車両ですが、2年後の万博での大量輸送に向けて、数を増やしつつある車両。

車体のあちこちに彩られた大小さまざまな水玉模様は、他にはない斬新なデザインです。これを見かけると、ついつい凝視してしまいます💦


ところで最近の「中央線」というと「30000A系」のみならず、注目を浴びているのはやはりこの車両でしょう。新型車両「400系」です。

おおよそ鉄道車両とは思えない外観に、地下鉄車両としては日本唯一の、中間の一車両すべてクロスシート(窓を直角にして座る座席)仕様を備えるという、まるで夢のような車両です。


おらが街も走る車両ですし、乗りたくてたまらんのですが。車両基地で見かけたことはあるものの、まだ数が少ないので未乗車だというのが残念なこと。


ただ、万博開催までに「中央線」の車両は、先ほどの「30000A系」と、この「400系」に統一されるとのこと。

万博で一気に様相が変わりそうなのは「中央線」「けいはんな線」で違いないようです。


さて、本題の近鉄電車です。

「奈良線」ホームの向こうにも発車待ちをしていますが、これは「生駒線」。先ほど越えて来た「生駒山」に沿って県中北部の王寺(同北葛城郡王寺町)に向かうものですが、長閑な田園風景の中に、宅地開発が急激に進む路線です。


「信貴山のケーブルカーを巡る」と題して、昨年に乗り鉄しました。こちらもどうぞ↑


さて、ホームに佇んでいますと、それこそ電車はじゃんじゃんやって来て、飽きません。
手前は「奈良線」に、奥は「けいはんな線」。

駅の東側からですが、こうして眺めますと結構な勾配だとわかります。



線路周りをしげしげ観察するのですが、ありました、勾配標。下り勾配は10パーミル(1000m進むごとに10m登る勾配)だとわかります。

このあたり、まだ生駒山地の延長部分に当たりますので、こまめなアップダウンが続きます。


時間はたっぷりあるので(そもそもどこへ行くかすら決めていない💦)引き続き行き来する列車を観察。次は近鉄電車に、青一色の車両!



反対側の先頭車両は、モザイク柄のさながら芸術作品のよう。相互乗り入れ先の「尼崎(兵庫県尼崎市)」まで行くものですが、阪神線内で驚かれますね☺


これは「志摩スペイン村」ラッピング編成でした。確か、JK長女が就学前に近鉄特急で行って以来なので、長いこと遊びに行ってないな。

温泉がすばらしかったのをよく覚えています。




そういったことで、実に多種多様な車両が行き交う、趣味的にはいつまでも居れそうな「生駒駅」なのでした。


ただ構成上、先へ進まねばなりません(苦笑)



それでは、この「生駒」については…
わたしのブログでは幾度も登場、全国47都道府県をテーマにしたシリーズもの「各駅停車全国歴史散歩30 奈良県(青山茂著 河出書房新社編 昭和59年5月発行)」から拾ってみることにします。


線香に煙る宝山寺
東生駒・生駒

新しい町に脱皮する生駒市
東生駒駅から約5分、生駒駅に降り立った。
新築されたショッピングセンターなど、駅前の変貌ぶりに驚かされる。駅前にあった宝山寺(ほうざんじ、生駒山麓にある古刹。後日項で取り上げます)の大鳥居も移転して姿を消し、かつての面影はない。生駒市が進めている駅前再開発事業のためである。



大阪のすぐ隣に位置し、近鉄のターミナルになっているので、朝夕のラッシュ時ともなると、勤め人でいっぱい。

近鉄の輸送能力も限界に達しており、1982(昭和57)年から大阪市内と結ぶ地下鉄の乗り入れ工事もはじまっている。生駒の山すそはむろん市内の丘陵地はいたるところで宅地開発され奈良市に次ぐ近代都市になりつつある。(後略、P40)


本文中で登場した「大阪市内と結ぶ地下鉄」とは、前回記事でも触れました「近鉄けいはんな線」のこと。



長年大阪市内の「深江橋(大阪市東成区)」が終着駅だった「中央線」は1985(昭和60)年4月になり、市域を越えた「長田駅(大阪府東大阪市)」まで延伸されました。おらが街に地下鉄がやって来た瞬間でした。出典①。


さらに翌年、1986(昭和61)年10月には「長田駅」から先に「近鉄東大阪線」が開業。同日から「中央線」と相互乗り入れを開始。


「奈良線」のバイパスとして開業した「東大阪線」でしたが、2006(平成18)年には生駒からさらに、開発著しい奈良市北西部の「学研奈良登美ヶ丘」まで延伸。

「けいはんな線」と改称され、大阪市内中心部まで40分台の乗り換えなしで直結されて今日に至ります。近鉄ホームページより。


さらに、乗り入れる「OsakaMetro中央線」は再来年には万博会場まで直通することが決まっています。開業から発展が続く稀有な路線です。


以上「長田駅」に掲出されていた、相互乗り入れ30周年を祝う記念パネル展示からでした。



「生駒駅」を出ると「奈良線」「けいはんな線」の列車ともに、すぐ府県境を抜けるトンネルに入って行きます。

いずれも、大阪市内へ直結する大動脈。
山の向こうは、すぐに大阪平野が広がります。


次回に続きます。
今日はこんなところです。

(出典①「私鉄の車両16 大阪市交通局」飯島厳・吉谷和典・鹿島雅美共著 諸河久写真 昭和61年5月保育社発行)