みなさんこんにちは。前回からの続きです。
今年5月で開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」。
大阪・奈良府県境を成し、古くから霊峰として崇められていた「信貴山(しぎさん)」へ向かった鉄道網にまつわる歴史に触れるべく、現地を巡った訪問記をお送りしています。
トップ画面は「京阪電車」、それも京阪特急のダブルデッカーなのですが、本題とは深い歴史上でつながりのある話しをしています。
仔細につきましては、過去記事をどうぞ↑
「近鉄生駒線」と「旧東信貴鋼索線」を開業させた「信貴生駒電鉄」という会社が、実は現在の「京阪交野線」に当たる区間も建設していた、ということについて、項を割いています。
そういったことで、くだんの「交野線」始発駅「枚方市駅(ひらかたしえき、大阪府枚方市)」にやって来ました。
近年、木をモチーフにして構内を大改装。流行りの自然志向なテナントや人気のショップも入るなど、これは魅力的なものです。

すでに「私市ゆき(きさいち、同交野市)」ゆきが発車待ちをしています。
線名の「交野」といい終着駅の「私市」といい全国的に見ても、なかなかの難読地名です。
かつては、大阪市内へ競合する「JR学研都市線(片町線)」に対抗して、京阪本線に直通する「準急」や「快速急行」の設定もあったのですが、現在は4両編成のワンマン普通列車が行き来するのみです。

ほどなく発車。10年ほど前に、車両は新型のものばかりに統一されました。
グーグル地図より。
「京阪電車 交野線」は、大阪・京都両都市の中間に当たる「枚方市駅」を起点に、北河内地域を南東方向へ、生駒山地の入り口に近い「私市駅」までを結ぶ、全長6.9kmの支線です。
主に大阪方面への通勤路線と化していますが、
自然豊かな沿線、ハイキングや行楽客の利用も多いという路線です。「いちご狩り」や「芋掘り」というと、一昔前は私市がメッカでした。
本題になりますが、開業から信貴山への参拝客輸送に勢力を拡大しようとしていた「信貴生駒電鉄」の計画を顧みますと、同社が敷いた路線の位置関係は、このような感じになります。
「枚方市〜私市間」は「京阪交野線」。
「生駒〜王寺間」は「近鉄生駒線」。
そうなりますと、残るは「私市〜生駒間」。
もしこの区間が開業していたら「枚方〜私市〜生駒〜王寺間」が直結していました。
南北軸の鉄道が少ない大阪近郊では、北河内と奈良県北部とを結ぶ、貴重なネットワークになっていたはず…なのですが。
計画がありながら、なぜにこれが途切れてしまったのか、についてはまた後日項にて。

それでは、この駅をさまざま探索してみることにいたします。
次回に続きます。
今日はこんなところです。