みなさんこんにちは。前回からの続きです。
今年5月で開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」。「生駒線王寺駅(奈良県北葛城郡王寺町)」にて。
大阪・奈良府県境を成し、古くから霊峰として崇められていた「信貴山(しぎさん)」へ向かった鉄道網にまつわる歴史に触れるべく、現地を巡った訪問記をお送りしています。

さて、いま話題の観光特急「あをによし」に出会うことが出来ました。幸先よいスタート!
乗り込んだのは、その直後の快速急行でした。
近鉄ホームページより。
「鶴橋駅(大阪市生野区)」からはまず「奈良線」で「生駒線(いこません)」始発駅の「生駒駅(奈良県生駒市)」へ向かいます。
大幹線ゆえ、列車は次々やって来ます。
グーグル地図より。北が左です。
あたかも一直線のような先ほどの路線図は、実は割にデフォルメされていまして…
実際には、この区間はかなり車窓の変化が激しい、見どころの多い路線でもあります。

偶然にも?先頭車両に乗り込むことが出来ました。ここからは、生駒駅までの府県境越えの車窓を、みなさんとともに見て参ります。
「JR大阪環状線」との乗り換え駅「鶴橋駅」を出ると、複々線区間に入りました。奈良県央・伊賀・伊勢志摩・名古屋方面への「大阪線」と並行する区間です。

「布施駅(ふせえき、大阪府東大阪市)」手前で「大阪線」は高架2階へ。
乗車している「奈良線」はその真上3階に登るという重層な構造の高架駅に差し掛かります。

布施を出ると、しばらくの間直線の高架区間を進みます。しかし、通過列車を退避出来る駅が限られていることから、先行の普通列車のすぐ後を追いかけてゆっくり走ります。
退避線に逃げ込んだ普通列車を「八戸ノ里駅(やえのさとえき、同)」で追い抜き。

ここからは先行列車がしばらくないようで、別人のように飛ばしはじめました。

前面に見えて来たのは「近畿自動車道(近畿道)」の高架と、地上には「府道大阪中央環状線(中環)」。このあたり、駅は見当たりません。
グーグル地図より。北が左です。
以前の記事でも取り上げたことがありましたが、近鉄電車と「近畿道」「中環」が交差するこの地点まで、延伸工事が本格的にはじまった「大阪モノレール」が北からやって来ることになっています。

そうなりますと、現在は公共交通機関のないこのあたりが、東部大阪と奈良方面との一大交通拠点に変貌しそうです。難波へ回送中の「伊勢志摩ライナー」とここですれ違い。

実はここまで、おらが街・東大阪の中央部を東西に縦貫しているのですが、鶴橋からわずか10分そこらにも関わらず、このあたりまで進むと青々とした山肌の「生駒山」がもう目前。
車窓の雰囲気が、ここから一気に変わります。

そして、ここからようやく大阪・奈良を分かつ「新生駒トンネル」に突入。
これを抜けますとようやく「奈良県」です。
次回に続きます。
今日はこんなところです。