開業100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」を巡り信貴山へ その3 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」公開中!趣味の鉄道の話題を中心に、旅行記や生まれ育った東大阪、敬愛するロックシンガーソングライター・松阪晶子さんについてなど綴りたいと思います。

みなさんこんにちは。前回からの続きです。



今年5月で開業から100周年を迎えた「近鉄生駒線・旧東信貴鋼索線」。「生駒線王寺駅(奈良県北葛城郡王寺町)」にて。



大阪・奈良府県境を成し、古くから霊峰として崇められていた「信貴山(しぎさん)」へ向かった鉄道網にまつわる歴史に触れるべく、現地を巡った訪問記をお送りしています。



さて、いま話題の観光特急「あをによし」に出会うことが出来ました。幸先よいスタート!
乗り込んだのは、その直後の快速急行でした。


近鉄ホームページより。
「鶴橋駅(大阪市生野区)」からはまず「奈良線」で「生駒線(いこません)」始発駅の「生駒駅(奈良県生駒市)」へ向かいます。

大幹線ゆえ、列車は次々やって来ます。


グーグル地図より。北が左です。
あたかも一直線のような先ほどの路線図は、実は割にデフォルメされていまして…
実際には、この区間はかなり車窓の変化が激しい、見どころの多い路線でもあります。


偶然にも?先頭車両に乗り込むことが出来ました。ここからは、生駒駅までの府県境越えの車窓を、みなさんとともに見て参ります。

「JR大阪環状線」との乗り換え駅「鶴橋駅」を出ると、複々線区間に入りました。奈良県央・伊賀・伊勢志摩・名古屋方面への「大阪線」と並行する区間です。


「布施駅(ふせえき、大阪府東大阪市)」手前で「大阪線」は高架2階へ。
乗車している「奈良線」はその真上3階に登るという重層な構造の高架駅に差し掛かります。


布施を出ると、しばらくの間直線の高架区間を進みます。しかし、通過列車を退避出来る駅が限られていることから、先行の普通列車のすぐ後を追いかけてゆっくり走ります。

退避線に逃げ込んだ普通列車を「八戸ノ里駅(やえのさとえき、同)」で追い抜き。


ここからは先行列車がしばらくないようで、別人のように飛ばしはじめました。


前面に見えて来たのは「近畿自動車道(近畿道)」の高架と、地上には「府道大阪中央環状線(中環)」。このあたり、駅は見当たりません。


グーグル地図より。北が左です。




以前の記事でも取り上げたことがありましたが、近鉄電車と「近畿道」「中環」が交差するこの地点まで、延伸工事が本格的にはじまった「大阪モノレール」が北からやって来ることになっています。


そうなりますと、現在は公共交通機関のないこのあたりが、東部大阪と奈良方面との一大交通拠点に変貌しそうです。難波へ回送中の「伊勢志摩ライナー」とここですれ違い。


実はここまで、おらが街・東大阪の中央部を東西に縦貫しているのですが、鶴橋からわずか10分そこらにも関わらず、このあたりまで進むと青々とした山肌の「生駒山」がもう目前。

車窓の雰囲気が、ここから一気に変わります。


「瓢箪山駅(ひょうたんやまえき、同)」を通過。大阪市内からの平坦な直線区間はここまでで、商店街にかかるこの踏切を境に「奈良線」は、まるで別の路線のように変貌します。



「瓢箪山駅」からは進行方向を東から北へ変えます。先ほどの「生駒山」の山腹に突き当たるためですが、急カーブを取りながらこれを中腹まで登って行くという、山岳路線と化します。



先頭から眺めているとよくわかるのですが、都市間を結ぶ高速鉄道とは思えないほどの、えらい急勾配を列車は登って行きます。

調べてみますと、この区間の最大勾配は実に「35.7パーミル(100m進むごとに35.7m登る勾配)」。それほどまでになると…


車窓左手に目をやると、先ほど駆け抜けて来た大阪平野が一望のもと。
名所が多くないおらが街ですが、これはみなさんに自慢出来る絶景です(苦笑)


勾配を登り切ったところが「石切駅(いしきりえき、同)」。標高が640mあまりある「生駒山」を半分ほど登って来たところ、車窓には緑が溢れるのですが、まだここは「東大阪市」。

地元民ですが、市域の広さや、同じ市内でも地域でえらい雰囲気の違いがあることを、こうしたことで痛感します。それが魅力なんですが。



そして、ここからようやく大阪・奈良を分かつ「新生駒トンネル」に突入。

これを抜けますとようやく「奈良県」です。


次回に続きます。

今日はこんなところです。