「近鉄けいはんな線」新祝園までの延伸を京都・精華町が要望 後編 | 「EXPO2025 大阪・関西万博訪問記」ありのまま生きてこう 自分を磨きながら

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みなさんこんにちは。前回からの続きです。

 

 

先日、「学研奈良登美ヶ丘駅(奈良市)」が終始発駅となっている「近鉄けいはんな線」を、そこから数km先にある「新祝園(しんほうその、京都府相楽郡精華町₌そうらくぐん せいかちょう₌)」まで延伸を要望する決議を、精華町が決議したという話題について、私見からあれこれと探っているという記事をお送りしています。

 

「#Wikipedia 学研奈良登美ヶ丘駅」より。

現在は終始発駅ではありますが、将来の延伸に備えた、中間駅の構造で建設されているのが画像からわかります。

 

 

それではここからは、その「祝園ルート」、そしてもうひとつの構想である「高の原ルート」について、あれこれ探ってみたいと思います。

 

 

まずは今回、地元の「精華町」から延伸要望の決議が出された「祝園ルート」から。

「祝園」地区は、前回の記事でも触れたようにさまざまな研究機関が集積している「関西学術文化研究都市(学研都市)」の最寄りのひとつです。

 

地図を見ますと、「祝園」延伸が実現すれば、接続することになる「近鉄京都線」と「JR学研都市線」は、揃って北へと線路を延ばしています。

その先「京田辺(きょうたなべ、京都府京田辺市)」付近で両線は分離し、近鉄の方はそのまま北方向(近鉄京都方面)へ、JRの方は西へ進路を変えて「松井山手駅(同)」方向へと至ります。

ちなみにJRはその先、さらに南西方向へ向かい大阪市内へと抜けるルートを採っているのですが、このように路線が大きく迂回しているのは、この路線が明治中期の鉄道建設の技術が未発達な時期の開業であるがゆえ、画像では左側(西側)にそびえる生駒山地をトンネルで抜けることが技術上、困難であったため、山を避けて大きく迂回したというのがひとつの理由とされています。

 

ただし、このように迂回することによって時間は要するものの、沿線には「関西学術文化研究都市(学研都市)」が設けられたり、近年になって「学研都市線」と直通する「JR東西線」も開業、大阪市内へ直通で向かうことが出来るようになりするなど、徐々に住宅地としての開発も進んで来たというJR沿線です。

 

 

 ところで、こちらは「北陸新幹線」です。上田駅(長野県上田市)にて。

 

現在、金沢までの区間が開業しており、さらにその先、令和4(2022)年度末の開業を目指して、「金沢駅~敦賀駅(福井県敦賀市)」までの延伸工事が進められている「北陸新幹線」ですが、最終的にはその先の「敦賀駅」から「新大阪駅」までの延伸も計画されています。

そのうち、「京都駅~新大阪駅」間においては、その「松井山手駅」付近に途中駅を設置するという計画が発表されています。

 

当ブログ

「北陸新幹線 京都以西は南回りルート・学研都市線松井山手駅付近に新駅併設か」(2017年5月9日アップ)

https://ameblo.jp/kyle-of-lochalsh/entry-12477834061.html

 

「祝園駅~松井山手駅」は「JR学研都市線」で6駅、20分ほど。

ただし「北陸新幹線」の新大阪までの開業は「2031年度着工・2046年度完成予定」と、先日になって概略ルートが発表されたばかりなので、相当に先の話しではあるのですが、その「祝園延伸」が実現すれば、「松井山手駅」を経由しての北陸・信越方面へのアクセスは便利になるのではないかと期待されるところです。大変に気の長い話ではあるのですが…

 

 

それでは、次はもうひとつの「高の原ルート」について見てみることにします。

構想では、こちらの場合ですと「近鉄京都線 高の原駅」に接続することになると思われます。

 

「高の原駅」は急行が終日停車する他、朝夕には京都方面へのアクセス向上の一環として有料特急も停車するなど、周辺は住宅街が広がる至便なところです。大阪へ向かう「近鉄奈良線」との接続駅「大和西大寺駅」までもわずか2駅、さらに、奈良市の中心部「近鉄奈良駅」までも10分少々と、こちらも交通アクセスとしては便利にはなりそうです。ところで…

 

 

またも「Wikipedia #中央新幹線」より。

 

令和9(2027)年度の「東京~名古屋間」の開業を目指して、工事が本格的に進められているこの「リニア新幹線」ですが、先ほどの「北陸新幹線」同様、最終的には「新大阪駅」までの延伸が計画されています。ただしリニア新幹線の「名古屋~新大阪間」についても、開業予定時期が「2037年度」とかなり先で、ルートもまだ決まっていない状態ではあるのですが、基本計画としては経由地に「奈良市附近」とあります。

 

 

そういったことで、県内では「リニア奈良駅」をどこに設置するのかということが浮上していまして、報道などによると県内外の各地域が新駅の誘致に名乗りを上げているようです。その中で、この「高の原駅」付近もその案に浮上しているようです。

 

「リニア奈良駅」の誘致例を挙げますと、

奈良市中央部に近い「奈良駅」付近

奈良市から南下した「大和郡山市」付近

大阪との府県境に近い「生駒市」付近

京都との府県境に近い「関西学術文化研究都市(学研都市)」の最寄りになる、先ほどの「祝園」・「高の原駅」付近

木津川を越えた、JR3線(大和路線・奈良線・学研都市線)が集う「木津駅(京都府木津川市)」付近…

 

という感じで、ルートが決定していない現在では、候補地が乱立しているような感を受けます。

ただ、「けいはんな線」の延伸計画はその「リニア奈良駅」へのアクセスも考慮してか、その決定の推移を見ているような感もあるようですし、今後の動向が注目されるところのように感じます。ただ、どちらにしても「けいはんな線」延伸は大阪市内へ直通する路線だという大きなメリットがありますので、実現すれば、広域的に見ても、利便性の高い交通網の構築になるのではと思えます。

 

私見ですが、今回精華町議会で決議された「けいはんな線」延伸について、あれこれ探ってみた次第です。

今日はこんなところです。