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ALL IN 〜テキサスホールデムでBR$20,000への道のり〜

アメリカでポーカーディーラーを本業、ポーカープレイヤーを副業にしています。

ポーカーはガチでやっているのでHOLD'EM好きな方、興味のある方は気楽に読んでいって下さい゜*。(*´Д`)。*

コメントと読者登録大歓迎!

投稿をしばらく怠ってました、すみません。

私生活の方がちょっと忙しかったんですがようやく落ち着いてきました。







今回のルールは題名どおりですね。

アメリカでポーカーをする時、基本的に英語しか喋ってはいけません。




外国語を喋ると他のプレイヤーが何を言っているのかわからなくなるからです。

このルールが無かったら全てのプレイヤーが中国語やらスペイン語やら様々な言語で喋れるようになるわけですよね。

僕のテーブルに例えば韓国人がいて韓国語でテーブルにいる別の韓国人に「俺は今As4sをフォールドしたよ!」って喋っても僕にはそれが理解すること出来ません。


こういったズル防止の為、ハンドの最中は英語のみなのです。

ハンドの最中にプレイヤーの誰かが外国語を喋り始めたらディーラーはそのプレイヤーに"English only please"と注意します。






よくあるのがプレイヤーAさんとプレイヤーBさんがフォールドした後、その二人が外国語で喋り始める事です。

そこでディーラーがその二人に"English only please"と注意すると二人は「は?私達はもうフォールドしたんですよ????」と反論します。


違うんです。ハンドを持っているとか持っていないとか関係ないんです。

ハンドの最中はハンドを持っていようと持ってなかろうと英語のみです。

もし、そうじゃなかったら二人はフォールドした後、外国語で世間話でもしてるふりをしながらテーブルにいるグルのCさんに「俺は○○をフォールドしたよ!」とこっそり言う事が可能になるからです。






次にテーブルのすぐそばでゲームを観覧しているXさんとYさんが外国語で漫談しているとします。


これも駄目です。


何故かと言うとそのXさんとYさんはテーブルにいるAさんとグルで「こいつのハンド今見えた!こいつは○○を持ってるよ!」等と誰にもわからないように外国語で言う事が可能になるからです。


こういったズル防止の為にポーカーテーブルで喋っていい言語は英語のみなのです。




「アメリカでポーカーしたいけど僕、英語喋れない。。。」って思うあなた!困る事はありませんよ。

Check/call/bet/raise/foldだけでも言えれば大丈夫ですし、極端な話、ポーカーは一言も話さずにプレイできるゲームです。

ポーカーにおいてプレイヤーが行う動作はCheck/call/bet/raise/foldですがいずれも基本的には口にして宣言する必要がないからです。(注意:前回の記事に書いたsingle-over sized chipを使ったレイズをする時のみ「レイズ」と発言する必要はあり)






まあ、これはその名の通りですね。



リバーでAさんがベットしてBさんがフォールド。Aさんがポットを勝つとします。

そしたらAさんは隣に座ってるCさんだけににチラッとカードを見せます。

そしたらBさんはこう言います。


"Dealer. Show one, show all"


Show one, show allというのは直訳したら「誰かに(ハンドを)見せるなら、全員に見せろ」です。

つまりポーカーでは誰かにハンドを見せたらテーブルにいる全員がそのハンドを見る権利を得るという事です。

プレイヤーBがshow one show all宣言をする事によってディーラーはAさんのハンドを公開するというわけです。


注意して欲しいのが、show one show all宣言を出来るのはハンドに関わっていたBさんだけじゃなく、テーブルにいる全員って事です。

Bさんが宣言しなくても、テーブルに座ってるDさんやEさんも代わりにshow one show all宣言が出来ます。

よくある事です。

因みに、もし上記の例で誰もshow one show all宣言をしなかったらAさんは自分のハンドを見せる必要ありません。



このルールは何であるの?

一言で言うと公平を期すためですね。

○さんだけに見せて○さんには見せない、という意地悪な事は許されないわけです。




誰か特定の人にハンドを見せる時は全員に見られる覚悟で見せましょう。



このルールの知名度:★★★☆☆






9人座っている満席のポーカーテーブルがあるとします。


そして一人が携帯がなったので電話に出るために席をはずしました。


そして一人がトイレに行く為、席を立ちました。


そこでもう一人がなんらかの理由で席を立とうとします。


そこでディーラーはそのプレイヤーにこう呼び止めます。


"Sir. You are the third man walking." 







Third man walkingとは三人目の退席しようとしている人の事を指します。

Third man walking ruleというのはつまりポーカーテーブルから同時に三人以上退席してはいけないというルールです。

3人目の退席しようとするプレイヤーは先に退席した二人のうちのどちらかが戻ってくるまで待ってもらわないといけないという事です。







なんでそんなルールがあるんですか?

そのゲームを守る為です。

ポーカープレイヤーの多くはfull table(7~9人いるテーブル)を望み、short handed game(2~6人しかいないテーブル)を嫌います。

もしこのルールがなかったら論理上、3~7人が同時に退席して、一時的にfull tableがshort handed gameになってしまう恐れがあります。

そうなるとテーブルに残ったプレイヤーはshort handed gameを嫌い、チップを持って去ってしまい、今さっきまでfull tableだったゲームが一瞬にして失ってしまうかもしれないというわけです。

Third man walking ruleはshort handed gameを嫌うプレイヤーを守る為のルールといえるでしょう。




3人目の退席者だけど、どうしても席を立たないといけない場合は?

Third man walking ruleといいますがこれは実際ルールというよりエチケットです。

なので3人目でもどうしても席を立ちたい方がいたら「なるべく早く戻って下さいね」といって行かせてあげます。





あなた以外に2人がすでに席を立っていて、自分もゲームを一時的に離れたいという方は先に席を立った2人のどちらかが帰ってくるまで待ちましょう。どうしても席を立ちたい場合はディーラーに事情を説明して「すぐ戻る」と伝えて許可を得てから席を立ってもいいでしょう。





今日はsingle oversized chip ruleについて話します。

このルールの知名度:★★★★★

このルールはとてもよく知られているルールなのですがカジノでプレイしたことのないプレイヤーがよく引っかかるルールです。






例えばゲームが$1/$2NLHEのキャッシュゲームだとしましょう。

SBとBBがブラインドを出しますね。

そこでUTGが何も言わずに$5チップを前に放り投げます。

ブラインドは$2なのに$5チップを放り投げたこのプレイヤー。

さて、これはコールですか?それともレイズですか?


















答えはコールです。

$5にレイズ、ではありません。


ベットに対してこういった一枚のoversized chip(額の大きいチップの事)を何も言わずに放り投げたらそれはコールなのです。

仮にこの人が何も言わずに$100チップを放り投げてもそれは$2のブラインドをコールしただけ、となります。






「何も言わずに」「一枚」がキーワードです。





例えばこのプレイヤーが「レイズ」と宣言して$5チップを前に放り投げたら?

言わずもがなです。それは明白なレイズとなります。




ではこのプレイヤーが$5チップを一枚ではなく二枚、何も言わずに前に放り投げていたら?

これもレイズです。この場合、放り投げたチップは一枚ではなく複数なのでsingle oversized chip ruleは適用されません。







次の出来事は頻繁に起こる事です。


例えば$1/$2NLでプレイヤー何人かがコール。
そしてSBが↓の様にブラインドを前に置いています。

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そこで彼は$5チップを一枚掴み取って何も言わずにこのように前方に放り投げてこの様になりました↓

{A06C149A-6E00-4E2C-8D57-DC3F8C27EE3E:01}




さて、これはコールですか?レイズですか?
























答えはコールです。

$6にレイズ、ではありません。

これは本当によく起こる事です。



single oversized chip ruleというのはプレイヤーが前に放り投げるチップに適用されるルールです。

この例の場合、プレイヤーは何も言わずに$5チップというチップを一枚だけ放り投げました。

というわけでsingle oversized chip ruleが適用され、コールとなります。

このプレイヤーは十中八九$6にレイズしたかったんでしょうがここはコールしてもらう事になります。




このルールは何のためにあるの?

上記の例で$5チップを放り投げた場合、そのプレイヤーは
①$6にレイズしたくて$5チップを放り投げた
②コールしたくて$5に投げた($5チップを放り投げたのは$1チップを持っていなかったから、あるいはお釣りが欲しかったから)

これのどちらかに当てはまります。
このsingle oversize chip ruleがなかった場合、ディーラーは毎回そのプレイヤーに「それはレイズですか?コールですか?」と聞かないといけなくなりますよね。

それがいけないんです。
ディーラーが毎回そうやって問いただしたらそのプレイヤーは相手プレイヤーの反応なんかを見て自分の都合に合わせて答えを変える事ができます。

ポーカーというゲームは相手の反応なんかも大事な要素の一つですからね。














ではこの場合はどうでしょうか。
これも割とよく起こることです。


トーナメントでブラインドは$100/$200。


プレイヤーAが$425にレイズ。

プレイヤーBは$1000チップと$25チップの二枚を放り投げました。


このプレイヤーBの行為はコールかレイズ、どっちになるでしょうか?
























正解はレイズです。

先ほど言ったようにsingle oversized chip ruleというのは前に放り投げるチップに適用されるルールです。

この場合、このプレイヤーは$1000チップと$25チップの二枚を前に放り投げました。

二枚放り投げたのでsingle oversized chip ruleは適用されません。

寄ってレイズになります。



そして経験上このプレイヤーがしたかったのはレイズではなくコールである事が非常に多いです。

このプレイヤーは$1000チップ一枚だけ放り投げるとディーラーは$575というお釣りをそのプレイヤーに渡さないといけなくなります。

しかし$1025放り投げたらディーラーはそのプレイヤーに$600のお釣りを渡したらいいだけって事になります。

確かにその方がディーラーもちょっとだけ楽になるしゲーム進行も捗ります。

そしてこのプレイヤーもsingle oversized chip ruleが適用されるからこの行為はディーラーにレイズと判定される事はないと思い込んでいるわけなのです。

しかし残念ながらそれは違います。

Single oversized chip ruleは適用されず、これはレイズです。




レイズしたかったのにディーラーにコールと判定されたりコールしたかったのにレイズと判定されたり。

ポーカーのルールに精通していないプレイヤーからしたらちょっと理不尽な話です。

しかしポーカーというゲームはシビアでカジノでプレイしていて「そんなルール、知りませんでした」と言い訳しても無駄なのです。



カジノにある様々なゲームの中でポーカーは最も素人に優しくないゲームといえるでしょう。






今日はカードプロテクターについて説明します。

このルールの知名度: ★ ★ ★ ★ ★










Aさんのカードがこんな感じで自分の前に置いてあるとしましょう↓

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そしてAさんはベットしました。


Bさんがコールしました。



そしてCさんがフォールドする為、自分のカードを前に放り投げました。





そしたらなんと!




Cさんのカードがこんな感じでAさんのカードにちょぴっとだけ端っこが当たってしまいました↓


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周りから見てもどちらがAさんのカードでどちらがCさんのカードか一目瞭然のこの状態。

友達同士のホームポーカーだったら「全然大丈夫。俺のカードはこれだよ。」って言って問題にはならないでしょう。



しかしこれがカジノで起こるとAさんとCさん、両方のハンドがdead handとなるんです。



つまりどちらも本人の意思に関係なく、フォールドしないといけないということです。


って事はポットは誰のものになるの?

AさんとCさんのハンドはdead handです。

って事でポットに残ってるBさんが必然的にポットを貰う事になります。

Aさんがベットした額ですが戻りません。

Aさんからしたらこれはとんでもない不幸ですよね。

もしかしたら彼はロイヤルフラッシュを持っていたのかもしれません。

彼からすれば「他プレイヤーの不手際によってなんで私はフォールドしなければいけないんだ!」って話です。

でもこれは厳密に言うと彼のせいでもあるのです。

ポーカープレイヤーは各々のカードをこういった事故から守る義務があるのです。

ポーカーというゲームは結構シビアで一般人は知らないようなルールが沢山あるわりに「そんなルール、知らなかった」という一点張りをしても無駄なのです。

ルールはルールです。
そして公衆でポーカーをプレイするという事は、そのカジノやカードルームのルールを完全に熟知しているという前提でプレイしなければならないのです。

因みにポーカーディーラーという仕事をしていてこういった事故は割とよく起こります。

一ヶ月に1~2回くらいの頻度で起こりますかね。





じゃあどうやってポーカープレイヤーは各々のカードをこういった事故から守るの?

カードの上に何かを乗せていればOKです。

一番一般的なのがこの様にカードの上にチップを乗せる事↓

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この様にカードを守るためにカードの上に置く物の事をカードプロテクターと呼びます。

僕は一枚のチップではなく、この様にスタックの下にカードの端を軽く挟んだりします↓

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また、カードプロテクターというのはチップじゃなくてもいいのです。

カードの大半を覆わなければどんな私物でもいいのです。

例えば僕はポーカーをしに行く時、たまにこんな物を持って行ってカードプロテクターとして使用します↓

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↑はSycuanというカジノでもらったカードプロテクターです。ギザギザしているのが格好いい。カードの上で回転出来る仕組みになっています。



これはハワイで買ってきた自分へのお土産↓
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ハワイのお土産2号。「お金」を象徴するtiki↓

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こんなのも使ったり↓
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最後に、わざわざカードの上に物を置かずとも、手でカードを覆うだけでもOKです。自分の手もカードプロテクターとなり得るという事です。

かと言って手でカードを完全に覆うのはNGです。
周りのプレイヤーが自分がハンドを持っているのが見えなくなるからです。



カードプロテクターを使用するのはとても重要です。

場所に寄っては、カードがちゃんと守られていなかったら自動的にフォールドとみなすディーラーもいるくらいです。

熟練のプレイヤーはいかなる状況でもカードプロテクターを使って自分のカードを守っています。




これは僕の友達が起こした出来事です。

僕の友達、Corey(怖いもの知らずの若い白人)がテーブルにいた他プレイヤーXさんといざこざを起こして不仲となりました。

そしてCoreyとXさんと第三者のプレイヤーAさんがハンドをプレイしていた時の事です。

ボットはそこそこでかく、Xさんがベットしたすぐ後のことです。

Coreyはなんとフォールドする時、カードプロテクターによって守られていないXさんのカードにめがけて自分のカードをわざと放り投げたのです。

そしてCoreyの思惑通り彼のカードはXさんのカードに直撃し、当然Xさんのハンドはdead handとなりました。



えげつないですよね。

でもこれも厳密に言うと自分のカードをちゃんと守っていなかったXさんのせいでもあるのです。



ポーカーを長らくやっているとこんな事件も起こりかねないので自分のハンドは常に守りましょう。

最初のうちはちょっと面倒くさいのですが慣れるとそれが自然になり無意識のうちにサッとカードプロテクターを使うようになります。