蒼蘭訣～エターナル・ラブ～/苍兰诀の感想

　蒼蘭訣～エターナル・ラブ～（原題：苍兰诀）観終わりました。

2021年、全36話。虞书欣（ユー・シューシン）と王鹤棣（ワン・ホーディー）主演、ロマンス・ファンタジー時代劇。

【あらすじ】

　3万年前に先の戦神、赤地女子が自分の元神を犠牲にし、三界一強い月尊の东方青苍/東方青蒼（とうほうせいそう）を道連れに封印したが、東方青蒼の元神は滅びなかった。天界の霊力の低い仙女、小兰花/小蘭花（しょうらんか）が思いもかけず封印を解き復活させてしまう。しかも知らないうちに同心呪をかかっており、东方青苍は小兰花の痛みや悲しみを自分も感じるようになってしまう。同心呪を解くまでのあいだ小兰花を守ろうとするが、そんな中、情や愛を断ったはずの东方青苍は小兰花を好きになっていく・・・

　今回の三界は仙界の水雲天、月族の蒼鹽海、人間界の雲夢澤である。

　師匠の司命がお酒をこぼしたせいで根っこが傷ついたから霊力が劣っているとバカにされている蘭の精の小兰花。師匠役は友情出演の李一桐（リー・イートン）。

出番は少ないけれども非常に重要な役。

師匠がいなくなってから小兰花は一人で司命殿の仕事をしていた。水雲天では皆が憧れる戦神、长珩/長珩（ちょうこう）がいる。小兰花も长珩に憧れていて彼も下で働きたいと思っていた。が、自分がどこにも属しないために月族ではないかと疑われ水雲天から追われ、东方青苍と蒼鹽海に行くことになる。そこで生活するうちに徐々に东方青苍に対する感情の変化が。

　実は长珩も小兰花が好きだったが、自分には息山神女という許婚が。今は行方が分からない息山神女と一緒になる運命から逃れられない长珩は小兰花から2人で過ごした思い出を消してしまっていた。が、やっぱり小兰花が好き。他の人には見向きもしない。これまた长珩が好きな丹音（たんいん）から映ったことは絶対に変えることができない天極鏡に长珩と小兰花が結婚式を挙げるのが映っていたと教えられて、「じゃあ、人間界で歴劫してくる！小兰花と結婚できるのなら人間であろうと構わない！」と人間界に降りていく。

萧润の時の表情がすごく生き生きしてる。

　でもこういう歴劫って記憶を持ったままってことはなくて、普通の人間として生活していくものじゃないの？それでもいいって、なんて一途なんでしょうか。案の定、雲夢澤で暮らす长珩は长珩の記憶はなく、萧润/蕭潤（しょうじゅん）という自由奔放な若君として暮らしている。その横には曲水という男性として长珩を心配してついてきた丹音が（もちろんこちらも丹音としての記憶はない）。お父さんには遊んでいないで勉学に励めと言われながらも、人生を楽しんでいる。兄であり、仙界の帝君（暗君？）でもある云中君/雲中君に抑えつけられているのを知っているから、このまま萧润のままが幸せじゃないのではと思ってしまう。それに男2号は女主角とは結ばれないの分かってるし。

　
戦神としてではなく、萧润として生きていくことを決めた长珩。

　じゃあ男主角の东方青苍はというと、最初は同心呪を解くために小兰花に献身的になったり、危ないところを助けたり。身体が入れ替わった時は周りにバレないようにそばについていたり。そうこうしているうちに小兰花が業火を会得するために断ったあらゆる情を回復させようと、东方青苍の亡き父に会いに行く。心配でついていった东方青苍は情を取り戻す。あれだけ苦しんで情を捨て会得した業火が出せなくなるのは分かってたはずなのに。小兰花への愛に気づいた东方青苍の独占欲は今までの反動か？

　一方、长珩の友人容昊。師匠の赤地女子に対する愛。こちらも一途なんだけれど、ひねくれているというか屈折しているというか、なんというか。水雲天のために犠牲になった師匠を復活させたい。と思うのは分からなくもない。が、師匠が何度も何度も苦しむ人生を送り、転生を繰り返しているのを見て何も思わないのか。凶神大岁（大歳）に利用されるだけ利用されて、大岁を道連れにしようとしたけれどできず、師匠と一緒に逝ってしまうなんて。3万年かけて何がしたかったのか。分かってる？事の発端は君のその師匠を復活させたいという身勝手な思いなんですよ。容昊、あなたには感情移入ができないわ。