映画ゴッドスレイヤー神殺しの剣の感想

　映画ゴッドスレイヤー神殺しの剣（原題：刺杀小说家）観ました。

2021年上映、上映時間130分、路阳/路陽（ルー・ヤン）監督作品。

製作期間が5年費やされた作品。製作準備期間に3年、ポストプロダクションに2年。製作コストは6億元。興行収入10億元超。CGを存分に使用された作品である。

【あらすじ】

　異世界皇都。天神赤髪鬼は残忍な統治を行い、無実の人々を無差別に殺していた。少年コンウェンは赤髪鬼に追われ殺されそうになるが、反撃を試みる。黒甲の指導を受けて人が神を殺す道を踏み出す。

　これは、小説家ルー・コンウェンが書いたファンタジーの世界だった。小説を書き進めると思いがけないことに現実世界に影響を及ぼしていた。そんなとき、一人の男性がこの小説家を殺す任務を受けていた・・・

　最初観た時に郭京飞が出ていることに気づかず、見直しても本人だとなかなか判別しにくかった。それもそのはず、6，7時間かけて施された特殊メイクをされていましたとのこと。このメイク中は飲食もできず、大笑いもできなかったそう。撮影シーンも体を動かしにくそうにしてて辛そうだった。

　グアン・ニンは行方不明になった娘を6年も探している。娘を誘拐し人身売買したと思われる人物までたどり着いたが取り逃がし、逆に自分が人身売買の犯人だと捕まりそうになる。グアン・ニン役の雷佳音（レイ・ジャーイン）も無精ひげ生やして、がむしゃらな役が似合うようになりましたね～。

　そこへ助けに来たのが我らの杨幂姐さん。杨幂姐さんの上司が今勢いのある会社を経営しているリー・ムー。彼から娘を探す代わりに、世間を騒がしている小説家ルー・コンウェンを殺してほしいとグアン・ニンは頼まれる。リー・ムー役は軍師連盟の曹操役や上陽賦の章子怡（チャン・ツィイー）の父親、王蔺役を演じていた于和伟（ユー・ハーウェイ）。この人が出てきたら善人ではないと思ってしまうし、今回も薄っぺらい理由で小説家を殺してほしいと言ってるし。自分の手を汚さないというところで悪人認定してしまう。

　ところで、現実世界の人は特殊能力を持っている。グアン・ニンもだし、ルー・コンウェンを襲う2人にしてもそうだし。そこの説明がなかったよね？ルー・コンウェンが書いた小説が現実世界に影響を与えるのかの説明も。なぜ？？

　ルー・コンウェン役の董子健（ドン・ズージェン）は小説の世界のコンウェンも演じている。董子健を知っている人でも一瞬同一人物？と疑うぐらい演じ分けていると思う。

　グアン・ニンを監視しているうちに杨幂姐さんもリー・ムーに疑問を持ち、グアン・ニン側に寝返る。クライマックスに差し掛かった時に、ルー・コンウェンがけがを負い小説を書けない状態に。そこでグアン・ニンが「俺が書く！」とド素人なりに小説を完成させようとする。すると、それまでと色合いが変わる。ガトリング砲とか"月に代わっておしおきだ！”とか。日本のアニメの影響を大きく受けた世代だったのか、グアン・ニン！確かに妻と娘の3人で幸せな日々を送っていた時に歌っていた歌もアラレちゃんの替え歌だったし。伏線は全部回収されてる？されてないと思うんだけど、グアン・ニンが最後を書いたから回収しきれなかったのだろう、と思いたい。個人的にはガトリング砲が出てきたあたりから、より面白かった。でも、もうちょっとハジけても良かったかも。