先日、TV番組「Mr.サンデー」にてトゥレット症候群のピアニストYUSKさんの特集が行われていました。
トゥレット症候群とは、いわゆるチックです。チックとは身体が勝手に動いたり、勝手に声が出たりする症状ですが、トゥレット症候群は身体と声と両方の症状が1年以上続くものを指します。はっきりとした原因は不明です。
YUSK氏は父親の仕事の都合で海外を点々としており、8才の頃のトゥレット症候群発症。現在も症状を抱えつつもピアニストとして活躍しており。トゥレット症候群の啓発活動も行われているそうです。
チックと言うと「まばたき」が有名ですが、重度のチックは突然腕を大きく腕を振ったり、首をふったり、あるいは全身痙攣の様な症状がでるケースもあります。汚言症といって、出すつもりがないのに汚い言葉を口に出してしまう症状も音声チックの一つです。重度のチックは生活や対人関係に大きな支障をきたします。
チックの発症年齢は基本的に18歳以下とされ7歳前後が好発年齢と言われています。故に基本的には子供の症状というイメージも強いと思われます。当院にも良くチックで悩まれて来院されるお子さんがいらっしゃいます。
大人の重度のチック(トゥレット症候群)に関してリアルな状況を知る機会は中々ないため、今回の特集は大変勉強になりました。YUSK氏の姿は同じくトゥレット症候群に悩む人々に勇気を与えてくれるに違いありません。
小児はりを行うと、自然とチックは落ち着く傾向にあります。ただしチック発症の期間が長ければ長い程、改善が難しいです。早めの対応が望ましいでしょう。
チックを持つ子供は、特有の繊細さを兼ね備えている場合が多いです。そして繊細な子は様々な状況でストレスを受けやすいです。小児はりだからこそ可能な優しい刺激が、そんな繊細な子供たちのストレスや疲れをとってくれます。
チックをもつ子の大半は基本的に成長と共に自然に消失していきます。ただ中には、消えずに症状がどんどん重くなる子もいます。予防という意味でも小児はりは良い手段だと思います。