今年は、ささやかながら、
私にとっては初めての、
くりから庵での初釜を催すことができたことを嬉しく思いますキラキラキラキラキラキラ
 
 
準備をするところから、
当日もずっと楽しく幸せなことでしたニコニコラブラブ
 
 
何においても
私の高曽祖父が描いた「相生の松」の画をかけられたこと、それを皆んなで見て、感じ、愛でることができたのは、個人的に大変感慨深いものでした。
 
 
 
 
祖父母宅で、奥の床の間にかけられていたこの画は、
私たちが生まれる頃には、親族の誰からも特に気に留めて見られていることはありませんでした。
 
祖母だけが年に数回、季節の掛け軸を掛け替えていましたが、晩年にはほとんどそれも出来ていませんでした。
 
祖父母共に他界し、私の母が譲り託された宅は誰の住まいにもなっていず、
そこでひっそりと、
忘れられたように静かにあった、この画だったのです…
 
 
裕仁天皇と良子様ご結婚を祝して、と賛が添えられて居ます。
 
夫と息子が、大正13年~ 以下を一文字ずつ、読んでくれました。
また、大正13年というと、今年からぴったり100年前だと調べて教えてくれましたびっくりキラキラ
 
 
 
 100年前に書かれたってすごいね〜👀✨
と言いながら
 
夫と息子、Yちゃん母子と共に拝見🙇✨
 
 
相生の松 は文字通り、雌株・雄株の二本の松が寄り添って生えている老松姿のことで、長寿や夫婦和合など吉兆のシンボルです。
 
 
 
 
めでたいものとして正月の掛け軸に、と思っていたのですが、
私は今回、
この好衛おじい様の画賛に
改めて、初めて…
今までは感じたことのなかったひとつのインスピレーションのようなもの
を受け取りました。
 
 
それは…
 
天下泰平の祈り です。
 
 
昔のひとにとって、
天皇陛下はこの人世を治めている柱、
陛下の御結婚をお祝いし、お祈り申し上げることは、そのまま、
世界が平穏無事で豊かであることへの切なる祈り、
だったのではないかと。
 
 
 
たまたま前日、
遠州流お家元の初釜にお呼ばれされ、行くことができたのですが、

玄関にすぐ能「翁」の置き物が飾られていて、

寄り付きにまた「君が代」のうたが掛けられており…
 
そこに
好衛翁の相生の松がシンクロして、
はっビックリマークとしたのでした ガーンひらめき電球 不安
 
 
折しも元日には、
能登半島地震が起き、たくさんの方の尊い命が失われたことでした。
 
切迫した飛行機事故の映像は、
いつでも突然こうやって「死ぬかもしれない」という状況は起こりうる日常に生きているのだということを、痛感させられるものでした。
事故だけでなく、犯罪にまきこまれること、病気になること。
生と死は表裏一体だということを。

 
そして、能登半島地震だけではありません。

 
私たちが地球に生き生かされている限りは、大自然に抗うことはできませんが、
この丸く繋がった∞世界の人世に、
束の間にすら平和は訪れてくれません… 。

 
どこかでミサイルは飛び交い、戦争は止むことなく、諍い、争い、憎しみ合い殺し合いは確かに絶えることなく起きているのが現実です。
 

それでも…

 
天下泰平を祈る、平和や無事を祈る心もまた
 
尊い人の心
 
だと思います。
 
 
 
うまく言えませんが、
この忘れられた掛け軸を見つけ、改めて出逢い、

そして、新年を寿ぐとは、
本来、このような世界全体、天下の泰平や平和を祈るものであったのではないか?と
も思いました。
 
 
私たちの初釜は、この掛け軸と共に、そのような祈りを込めた寿ぎにしましょう~ 
 
万感の想いを込めて
 
とお話ししました お願い
 
 
 
 

 
   遠州流初点てのとき玄関に飾られてたいた能「翁」
能の演目のなかでも別格の「翁」は、神事のようであり、国土安穏を祈祷する舞です。
 
 
 
 
初釜〜@くりから庵③に続く〜