神楽坂は矢来能楽堂で
息子のお能の発表会、同門会がありました。


今回は「経政」



息子がお能を始めたのは
年中さんのとき。
5歳でしたが、数えで6歳とすると、
計らずとも、事始め(芸事など6歳の6月に始めると良いとされる)には合っていました


近くに個人で能楽師として活動されている先生がいらしたので
問い合わせ、体験してみましたところ…

訳も分からず、連れてこられた息子、
とりあえず先生について、
見様見真似で謡(うたい)を少しうたわせてみたところ(その時はまだ字が読めるよになったくらい、漢字の多い謡本は読めませんでした)

意外とうたえる 指差し合格


謡も仕舞いも、
マンツーマンで向き合って教わるので、
まだ先入観を持たない息子は
何の疑問も違和感もなく、
素直に
あの、のーっぺりとした、抑揚があるんだか無いんだか?の、お能独自の旋律やリズム感を
受け入れられたのだと思います。


ちなみに、私は、まともにお能を観たことも体験したこともなく…  
先生と一緒にでさえ、謡をうたってみろと言われても、(確かその時は鶴亀といううたでした)
あまりに、馴染みのない異質すぎる(笑)旋律で💦
捉えどころなく、
息子のようにすーっとうたうこと出来なかったと思いますドクロ


始まりには、扇をおいてお願いします🙇
終わりにまた、ありがとうございます🙇
とお辞儀をし、
無邪気に大きな声で謡い、
仕舞いも言われた通りに動き、
それなりにお稽古となっている感じひらめき


息子は、
お喋りが特別に早かったわけでも、
今でもお話し上手でもない方だと思うのですが、
幼稚園に上がる頃には、
「人の話しがきちんと聞ける」子でした。

4,5歳の頃には
大人が言うことを理解して、受け答えができる、
ちゃんと会話が出来る子だったのです。

「会話ができる」というのは、素晴らしい性質だなーと思って息子を見ていました

が、

ものすごく泣き虫でしたし、
1人っ子なので、もまれてない分、
生真面目にいちいちクヨクヨするタイプショボーン
陽的なところもありますが、
陰的なところのが多い?性質、性格に見受けられました。


子どもを、よく人と比べないように、と言うけれど、
私は、比べるというより、

自分の子どもと同じように、
他の子どももよく「見」ました。

色んな子どもがいて、
良し悪しではなく、
性質や性格というのがあります。
得意なこと苦手なこと、
3歳くらいになると、もう様々な片鱗が見られます。

優劣をつけて見るのではなく、
良し悪しなども決めず、
(実際、短所と思っていることがその子の個性になっていることが多くあると思います)

よく「見る」こと。

そして面白がること。

私はそれは、親が子どもと一緒に成長していくのに、
とっても大事なことだと思いますラブラブ


人と比べて落ち込んだり、
傷ついたり、逆に驕ったり、傷つけたりは……

それは、
大人になっても、
生きていれば、避けて通れない感情な気がします。

どこのコミュニティに属しても、
この人間社会に生きてる限りはついてまわること。

息子の言動を見てると、
人と比べて自分はダメだ、とか
落ち込んだり自信を持てなかったりする
メランコリックな気質ぐすん
が見えました。

なので、
早々に、
人と闘わないで、競争したり比べたりしないで済む
「武器」を持たせてあげたかった、

それが、
お能を習い始めた理由です。

お能なんて、珍しくて、比べられないですから泣き笑い

やってるだけで、(よく分からないけど)すごい!
って言われますキメてる(笑)


ただ、続けること。
続けられるような生活環境を整えてあげることが私の仕事、だと思って、
淡々と、何気なく、普通のこととして、
週1回のお稽古を生活サイクルに入れて、
当たり前のように行くようにしました。


そして、
私自身もとっても楽しみながらラブラブ

親が楽しんでいる、母親が笑ってる、
それだけで子どもは安心して身を置けるのだと思っています。


実際、先生の、プロの能楽師の謡、仕舞いは、
ほ〜〜っと聞き惚れ、見惚れてしまいます目がハート

お能の演目もまた、
茶道をしていたら、つながることが沢山あるので、とても勉強になります。


息子は、大河ドラマを欠かさず見る、
しっかりと歴史好きな子になりましたが、
お能のお陰だと思っています。

それは、
知識としてではありません。

体感として、
そのような気配、そのような空気、世界観に、
自分の肌が触れていたから。

だと思います。


そして、
苦手なことや、頑張っても評価されなかったり、お友達に敵わないことがあったり、選ばれなかったり、悔しかったり、がっかりしたり… 

そんな事があっても、

自分には、自分らしい、得意なものがあるから、
決してダメなやつじゃない、
と立て直せる、「武器」となるところまで、
続けてこれているように思います。


私も、苦手なことは、それが得意な子にまかせて、
ほどほどに出来ればいんだよ、
あなたには、あなたが出来る得意なことや
長所があるょって、
堂々と息子に自信をもって言えます。

だから息子も、おそらく自覚はないでしょうが、
無意識にひとつの自信になっていると思います。

お能という特殊な?習い事をしてるからではなく、
そのお稽古、鍛錬を、何年もコツコツと
「続けている」こと、がです。

「続けること」は、
人より優れてできる、物覚えよく、上手にできる、ということを時に勝ると思います。ニコニコ

何事も、時間をしっかりかけて得たものは強い、
と思います。


もう丸6年となりますビックリマーク



初めて、国立能楽堂で発表会のお仕舞いは、

「橋弁慶」でした。

そして今年の春に、やはり義経役で  
ついに初舞台!!!!アップアップアップ

「安宅」を、本物のお舞台で経験させて頂いたのですメラメラ


お能については、まだまだ長いので🤭


続く〜