「光にふれる」(逆光飛翔)
幼少時から目は不自由だが、
外界の音を聞き分ける繊細な聴力を持ち
ピアノ演奏で卓越した能力を発揮する青年と
アルバイトをしながらダンサーへの夢を追いかける
若い女性の人生が交差する。
何気ない市井の人の日常を描くことで、
人として生きることの喜び、心と心のふれあい、思いやりを
描いた秀作を生み出している台湾映画。
本作もこの台湾映画の伝統を引き継いだ
心温まる作品である。
主演の目が不自由な大学生 裕翔(ユーシャン)を演じた
自ら先天性の知覚障害を持つピアニスト黄裕翔、
そして、たまたま大学のキャンパスでアルバイト先のビラ配りをしているときに
母に手をひかれている裕翔を見かけ、その後一人で道路を横断できずに
困っている裕翔を目的地までスクーターで送り届けた
ダンサー志望の若い女性小潔(シャオジエ)を演じた
張榕容(チャン・ロンロン)の若い感性が瑞瑞しく、
裕翔を支える周囲の人達の優しい心に胸打たれる。
台湾制作の本作の原題は「逆光飛翔」。
眩しい光でシルエットしかみることのできない逆光の世界は
色のない世界、
そして飛翔は若きピアニストの将来、若きダインサーの将来を
象徴する。


