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チョコレート


今朝食卓の上に置かれていたベルギー産の板チョコの

パッケージを何の気なしに見ていたら原料欄に

大豆レシチンの名前が記されていた。


グリセリン骨格に、油脂と同じような長鎖の炭化水素と

親水性のリン脂質構造を併せ持つレシチンは油を水に分散させて

エマルジョンを形成する強い乳化力を持つとされる。


カカオマスを主原料とするチョコレートの品質安定性に貢献

しているレシチンと共に、チョコレートの製造工程でその食感を

左右しているのは、原料のカカオマス、ココアバターなどの原料を

極限まで微粉砕可能なロールミルの存在。


世界中の印刷インキ製造会社で使用されている顔料を樹脂中に

微粉砕するロールミルの最大手であるビューラー社(スイス)の話では、

もっとも多く使用されているロールミルは食品用ロールミルで

その中でもチョコレート製造用ロールミル(チョコレートリファイナー)

莫大な台数に上るとの事であった。


最近街角で見かけることの多いチョコレート、

品質の安定、そして他社にない肌理細かいチョコレートを

製造するために世界各地で製品開発が続けられている。


チョコレート製造工程

(日本チョコレート製造協同組合)



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チョコレートリファイナー




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The Naked Prey(裸の獲物):裸のジャングル

火傷の傷がいつまでも小さく残るように、作品をから受けた強烈なイメージ・

がいつまでも心の中に残像として残っている映画、

先日WowWowシネマで放映された「裸のジャングル」は町山智浩が

「トラウマ映画館」で紹介した「質屋」を含む全25作品の中の1作。


鬱蒼とした密林地帯をイメージするジャングルではなく、

南アフリカの熱帯長草草原地帯サバンナで撮影された

本作「裸のジャングル」は、アフリカ原住民に捕らえられた白人が

直ぐに殺される変わりに、野生動物のような狩りの対象の“The Naked Prey

(裸の獲物)として武器も飲み水も持たず裸足でサバンナに投げ出され、

自らの力だけで、追っ手が迫るこの窮地に立ち向かう姿を淡々と

追った作品である。


“裸の獲物”となった原因は、これまでアフリカ原住民と共存関係にあった

本作の主演・監督・制作を務めるコーネル・ワイルド演じるガイドの

アドバイスを無視した、アフリカ原住民に偏見を持つ、雇い主である白人の

象牙ハンターが原住民の聖地で無断で象を乱獲した行動に対する

アフリカ原住民の怒り。


約半世紀前の1966年に公開され、時代背景を約100年前の

アフリカとしている本作では、異民族によるアフリカ原住民の奴隷狩りの

生々しい姿が描かれ、かつての「またぎ」が狩猟によって得た獲物全てを大切に

処理したのと同様に、白人にとってはその牙にしか価値を認めない象を解体し

内蔵も含めて全て貴重な食料とするアフリカ原住民の姿など、

作品のあちこちに挿入されたアフリカの姿は圧巻であった。


話される言葉自体が少く、その言葉もアフリカ原住民の言葉である本作に、

映画は視覚の芸術であり、時代、地域、民族を言葉以上に

圧倒的な情報量で観客に伝えうることを実感する。


奴隷狩りの手から逃げ延びた原住民の少女と

コーネル・ワイルドとの心の交流のシーンがこの作品の

オアシスとなっていた。




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ブルー・アワー

T・ジェファーソン・パーカーが自身のホームページで、

犯罪小説の最高傑作の一作として評価している「レッド・ドラゴン」への

オマージュとして書いたと述べている、本作「ブルー・アワー」


日の出前と日の入り後に空が青色に美しく染まる時間帯の

意味でもあり、共に太陽の無い世界を指すブルー・アワーを題名とする

本作では、人間が社会的存在として他者と協調して生きる基礎となる

「良心」を欠いた人間達の姿が描かれている。


1999に出版された本作は、2年後に書かれ、宗教色を

強く感じた「カリフォルニア・ガール」や2007年に出版された

「嵐を走るもの」とは全く異なる趣の、

自分が楽しむ目的のためだけに、見ず知らずの女性達を殺害し、

ホルマリンで防腐処理をして身の回りに飾っておく、

モンスターとも言うべき精神異常者と、この連続殺人鬼を追う、

過去の生き方が全く異なる二人の刑事の物語である。


全ての作品に共通している点は、過去の犯罪から更正を図ったり、

市井の人としての仮面をかぶっているが、持って生まれた

「遺伝子」が支配する脳の命令を自己制御する事ができず、

結果的には反社会的殺人をおかす人物が構成員として暮らす

現実の社会。


クライムノベルであり、ミステリーのジャンルではあるが、

T・ジェファーソン・パーカーらしく、犯人捜しよりむしろ、

幼少時そしてこれまでの生き方が現在の人生に大きな影響を与えているのか

登場人物の心理描写に筆が割かれ、人間を書いている本作、

肺ガン治療で一度は引退したが、犯人捜しで女性巡査部長マーシ・レイボーンを

手助けする有能で魅力的な老警部補ティム・ヘスは、

T・ジェファーソン・パーカーの父親をイメージして書かれたとのこと。




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