道北ヤブ山日記
主に道北の山を中心に登ってます。その理由は情報が極めて少ないからです。
情報過多の現在においても、道北の山はブラックホールのように情報はありません。  
だからこそ、この目で確かめてみたいと思って行動しています。
ピークを多く踏むよりも、縦走する山行が好きです。

↓↓最近の山行↓↓
(2020年の山行回数は9月20日現在  89山行)
 
 


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小槍 (ニセイカウシュッぺ)ー2020.9.13

小槍 (ニセイカウシュッぺ)ー2020.9.13 (単独)

 

ニセカウ南稜にある小槍は非常に切り立った山容で、ニセカウ登山道からも良く見える。

積雪期の記録はあっても、無雪期における記録は最近見ることはない。

唯一目にできるのは八谷和彦氏著書「ガイドブックにない北海道の山々」である。

本には詳細な記述や写真は無いが、南ルートが登りやすいと紹介されていた。

 

自分は3年前に一度小槍を目指したことがある。

この時は3名Pで小槍北コルまで達していながら、ガスにより敢え無く撤退している。

今回は単独でのリベンジとなる。2回目の撤退は絶対に無い覚悟で臨む。

 

車で溢れかえる登山口を後にし、モノを詰め込んで重い52Lザックを背負って夏道を上がっていく。

やがて右手に目指す小槍が現れた。

来るなら来い!と言わんばかりの威圧的な山容に、ハートが潰されそうになる。

 

 

出発時間が遅れたために時間的余裕はない。

先行する登山者を次々パスして、大槍基部まで夏道をガンガン飛ばす。

早く小槍基部に到達して、じっくり攻略したいところだ。

 

Co1800まで登ったところで登山道を離れ、大槍に向かう踏み跡に折れる。

旧登山道の踏み跡を使ったり、ヤブを漕いだりしながら、小槍に向かって南稜を大きく下る。

旧登山道を覆うハイマツは、3年前より明らかに伸びていて、非常に歩き辛かった。

 

 

小槍基部に達し、北側にルートを探す。

ブッシュが豊富で一見登れるように映るが、上部は垂直に近くて行き詰る可能性もあって、ソロでは厳しいだろう。

目的はピークハントであることを考慮し、確実性優先で南側に回り込むことにした。

 

ヤブを漕いで西面直下をトラバースし南側に立つ。

南面には傾斜の緩い良さげなルンゼがあり、やっぱりここか!という印象だった。

このルンゼは初めて見た訳ではなく、層雲峡からニセカウに登頂した際に、大体の目星をつけていたものだ。

フリーで簡単に登れると判断して取り付くと、手にした岩が抜けたり、足をかけた岩が簡単に崩れそうで信用ならない。微妙な岩部分は所詮10m程度で、他はブッシュ中心となるのだが、意外に危なっかしい。

単独では絶対に落ちる訳にはいかず、安全最優先としてロープを出しながらの登りとした。

クライマーなら容易な登りと思えるが、登りの苦手な自分は一か八かの賭けには出たくなかった。

 

小槍の頂に立つ。

周囲はハイマツに覆われていて、麓から見るほどの怖さはない。

下を覗き込むと断崖上に立っていることが確認され、初めて高度感を味わうことができる。

 

山頂から見る大槍。

小槍の先端だけあって見晴らしは最高に良く、グルリ360度のパノラマだった。

 

山頂で一つ確認したいことがあった。それは小槍の正しい標高だ。

八谷氏も本で指摘しているが、地形図にある小槍の等高線は5本抜けている。

つまり小槍は50mの岩塔ではなく、100mの岩塔のハズなのだ。

地形図に記載された標高1601mは、1651mである可能性が高いという訳だ。

 

 


で、GPSを置いて実測すると、1649mで誤差は±3mとの表示。

やはり地形図の等高線と標高点は誤りであることが実証されたといえよう。

 

 

さて下りのルートであるが、ルンゼにロープを残置してきたため、引き返すしか選択肢はない。

ショボい灌木に支点を取って、懸垂しながら残置ロープを回収して基部に降り立った。

もし残置が無ければ、北コルまでのトラバースを省略できる意味でも、山頂から北側に下りた方が楽だったろう。

ただその場合、2~3ピッチ程度の懸垂になりそうだ。

 

復路の小槍西面の巻きでは、標高をあまり落とさずにトラバースしたために、途中15mの懸垂が必要となった。

小槍北コルからは、被るハイマツにイライラしながら250mを登り返し、大槍横から登山道に抜けた。

 

帰りの登山道から眺める小槍。

一度ピークを踏んだことで気持ちに余裕が生まれたのだろうか。登りで受けた威圧的な印象とは全く違い、優しい姿にさえ感じられた。人間の心理は本当に不思議なものである。

 

 

南面からの小槍登頂は、登り自体決して難しいものではない。自分でも登れるくらいなので・・・。

ただ、登山口から基部までの往復で意外に足を使わされるため、体力面や時間配分に注意が必要ではある。

 

近年、朝陽山からニセカウまでの登山道が復活中とのことだ。

今後小槍基部まで刈り分け道ができれば、アプローチが断然良くなり、現在に比べ登頂の難易度が大きく下がることになるだろう。

尚アルパインクライマーであれば、自分が登れなかった他の面から是非チャレンジしていただけたらと思う。

ブッシュが多いので登攀価値があるか定かでないが、既存よりも新規ルートの方が面白味が増すに違いない。

 

 

上勝北/1390m峰(上士幌町)-七の沢南面沢ー2020.9.12

上勝北/1390m峰(上士幌町)-七の沢南面沢ー2020.9.12 (単独)

 

三国山から南東に続く稜線において、三角点のある無名峰は二山。

北にあるのは1390m峰で点名・上勝北、南は1352m峰で点名・下勝北。

勝北峠を挟むように両山は位置している。

6月の下勝北に続き、今回は上勝北に登る機会を得た。

 

三国峠を下り、上勝北林道入口に駐車。

天候は思わしくなく、小雨の中の出発となった。

 

前日までの暑さから一転、気温が異常に低い。

予定していた東大雪の沢からの転進なので、初めからテンションは低め。

寒さとガスでさらにモチベが下がる一方。

 

七の沢は倒木の目立つ渓相で、快適さはまるで無さそう。

 

沢には入らず右岸に延びた作業道跡を使う。

 

当初1010m二股から南西面沢を計画としていたが、890m二股で右に入り、早々にピークを目指すことにした。

 

枝沢でも作業道跡があって驚かされる。

良いか悪いかは別にして、殆ど靴を濡らすことなく奥まで入ることができる。

 

1060m二股の左股は涸れていて、うっかり通り過ぎるほどのショボさだった。

 

Co1180で沢形が浅くなり、左の尾根に逃げるも、ヤブが酷くて再び沢筋に戻る。

 

最後の150mのヤブは容赦なかった。

気温が低い中で、小雨と水滴で全身ずぶ濡れとなり、久々にカッパ装着。

 

三等三角点「上勝北」。

気温は7℃しかなく、体が冷えて指先も痛くなった。

こんな天候では展望もクソもない。

 

下りは南西尾根を使い、Co1180から沢に降りた。

尾根上のヤブは薄めで歩きやすい。

登りでは源頭部斜面が一番ヤブが濃かったので、早めに南西尾根に上がるのも手かもしれない。

 

 

これで上勝北と下勝北の両山終了。

いずれの山行も展望は得られず、タダのピークハントとなった。

自分にとっての両山は、あくまで代替案としての位置づけしかないので、当然と言えば当然の結果ではある。

 

ルートはこんな感じです。

作業道が発達しているので長靴で十分。

晩秋のヤブ山散策にちょうど手頃ではないだろうか。

 

 

黒岳-白水川ー2020.9.6

黒岳-白水川ー2020.9.6 (2名)

 

結婚を機に山から遠ざかっていた17年前からの岳友。

今シーズンから沢を復活したとのことで、白水川のリクエストをいただく。

それなら是非是非行ってみましょう!!

 

白水沢は久々だ。数年前には上川岳に向かう際に途中まで2回使っているが、黒岳までは抜けるのは10年以上ぶりのハズ。

出合の駐車場には先行者と思われる車が一台。

 

林道から凌雲岳と1973コブが良く見える。

天候に恵まれ、最高の沢日和となった。良かった良かった!

 

温泉地帯。

気温が高く暑い日に有難味は少ない。

 

凄まじい勢いで吹き上がる蒸気弁。

そういえば地熱発電開発の話は聞かなくなった。計画はとん挫したのだろうか。

 

暑いので濡れるのが気持ちよく、積極的に飛沫を浴びる。

 

大滝は右岸巻き。

 

白水川はひたすらデカいゴーロを詰めていく沢だ。

 

次第に沢が広がり、良い雰囲気となってきた。

 

この雄大さが大雪。

 

せせらぎに変わると1815m二股となり、左に入る。

夏道仕様に衣替えをしている先行者をパスし、黒岳石室に向かう。

 

石室はコロナで閉鎖中。テン場には3,4張りのテント。

 

黒岳夏道は人がゾロゾロ。

自分もヘルメットを脱いで夏道仕様となり、一般登山客のフリをする(笑)。

撮られ慣れてないから気づかなかったが、こんな風に見えるのか。

横から見ると、猫背がヤバく、短足で、軍手の目立つタダのオヤジなのだ。

 

ソーシャルディスタンスにより、黒岳駅は外まで並んでいた。

狭いゴンドラの中では沢臭さを隠し切れず、一般登山者を偽るのも苦しかった(爆)。

 

ブランク明けとなる岳友との沢登りは、積る話も多く、終始和やかに事が運んだ。

たまにはこんな楽しい山行も良いものだ。

今シーズンは、緊張感に満ちた単独山行が多いので・・・・。

 

 

 

浦臼山-滝田川南東面沢ー2020.9.5

浦臼山‐滝田川南東面沢ー2020.9.5 (単独)

 

樺戸山地での沢登りといえば札的沢が一般的。

自分は2019年に札的沢本流から樺戸山に登り、一ノ沢を下っている。(その時の記録

 

以前から同じ山域にある浦臼山の直登ルートも気になっていた。

登山口からすぐに入渓できる、距離も短い、下りも夏道で容易、沢が細くて増水の心配がない、記録を見ない、と五拍子揃っているから尚更だ。

時間が取れない時や天候のすぐれない時に残しておいたルートで、今回その条件がピッタリ嵌った。

 

天気予報は全道的に冴えず、登山日和とは程遠い。

昼近くに雨の旭川を出発すると、浦臼に着く頃に雨は上がって浦臼山が見えていた。

計画ルート・・・・・と言っても、山頂に向かう短い沢筋をただ辿るだけである。

 

雨予報のためだろうか、登山口に車は一台もなかった。

あまりの蒸し暑さに、準備段階で汗だくとなってゲンナリする。

右手の登山道へは向かわず、目の前の砂防ダムを越えて出発となる。

 

再び砂防ダムが現れる。

砂防地獄の札的沢をつい思い出してしまうが、結局二基だけで終わりホッとした。

 

暑い、とにかく暑い。何なんだこれ。脱水になるじゃないか!

極力水に入って濡れたいところだが、そこまでの水量は無し・・・・・。

 

絶対滝があると確信していたCo370で、やっぱり滝が出た。

しかし予想よりスケールは小さく、10m程度のモノだった。

 

時間がたっぷりあるので、滝を登ったり降りたりしながらいろいろ試し、1時間ほど独り遊びを敢行。

異常な暑さと温めの水のお陰で、飛沫を浴び続けても体が冷えることはなかった。

 

少しさっぱりしたところで再び歩を進め、すぐ上の二股を左に入る。

もう一発デカい滝を期待していたが、小ぶりなモノしか出ず。

 

 

それでも2~3m程度の段差が断続的に出てくる。

岩は滑らないのでほとんどが直登でき、それらを越えていくのが面白いと言えば面白い。

 

沢から眺める石狩平野は、秋の色合いに変わっていた。

 

詰めのヤブ漕ぎは殆どないままに稜線に飛び出す。

 

浦臼山山頂。三等三角点名は「五つ森山」。

生憎のガスとなり、登ったルートを上から確認できず。

 

下りに使った登山道は、今年は整備されていないようで、ブッシュ被りの部分も多く見られた。

また、かなりの遠回りとなるので、まっすぐ沢を降りた方が早いかもしれない。

 

ルートはこんな感じです。

 

南東面ルートは登り堪えがソコソコあり、普通のヒトと違う登りをしたい方には良いと思える。

 

 

 

 

 

春別山(浦河町)‐日高幌別川支流南面沢ー2020.8.31

春別山(浦河町)‐日高幌別川支流南面沢ー2020.8.31  (単独)

 

春別山はピリカヌプリの南西尾根上の山。

3つの小さなコブから成っていて、三角点は1291mの西コブにある。

 

非常に奥深い位置にあるので、日高幌別川沿いの林道状況が最大のカギだ。

webで検索すると、昨年kutaroさんが登頂された時はゲートが閉じていて、一泊で長い林道歩きを強いられていた。一方、今年6月に登られたevoさんの記録ではゲートが開いていたので、自分も日帰りで登る計画とした。

 

前日は悪天候のため、浦河で丸一日停滞を余儀なくされた。

登山当日も風が強い上に雨が降っていて、単独で奥深い場所に入るには全く気乗りしない。

アポイなどの代替案に切り替えるかギリギリまで迷ったが、無理矢理気持ちを奮い立たせて、自分を春別山に向かわせた。

林道を15km位で春別本流林道分岐となる。ゲートがかかっていたため、車を置いてチャリンコで出発。

 

 

路面状況は良く、最近入ったと思われる車のタイヤ跡も見られた。羨ましい・・・・。

春別山と思われる正面の山並みは、まだ雨雲に包まれていた。

 

登りでもないのにペダルがやたらに重い。チャリンコを確認すると、タイヤの空気が半分くらい抜けていた。

考えてみれば、春以来一度もタイヤに空気入れてなかった。

普段のメンテナンス不足のツケがこんなところで・・・・(涙)。

 

異常に重いペダルをヘロヘロになって漕ぎ続けること約7kmチョイ。登る前からすでに足がバンバンだ。

林道が腐ったところでチャリデポし、日高幌別川に架かる春別二股橋を渡って入渓する。

 

沢は平坦で容易。薪の豊富なテン場は至る所にある。

438m標高点近くまで林道跡や鹿道があって楽ができる。

 

Co500で沢が右に屈曲すると、側壁が狭まってきてゴルジュ地形になるも、すぐに終わる。

 

ゴルジュを抜けると沢は大きく開けた。春別山に向かって真っすぐに延びる景観が見事。

雨も上がって、次第にヤル気も出てきた。

 

750m二股を左に入ると、小滝がチョコチョコ出る程度のみで、大きなものは出ない。

1020m二股は左股を取って、三角点のある西コブを目指す。

 

最後の詰めは急斜面。ヤブ漕ぎは殆ど無いままに稜線に出る。

東側には中央の1350mコブと1346コブが見えていた。

 

まずは三等三角点「春別山」到着。

 

虹の向こうにはガスに包まれた神威、ソエマツ。

朝に比べれば劇的回復の天候と言えるが、国境稜線だけはガスが取れなかった。

ガスが無ければ、南日高三山と言われる神威、ソエマツ、ピリカが目の前に並んだだけに残念だった。

 

静内方面の山並みと、太平洋。

 

ピリカへ続く尾根。

地形図で確認すると、1346コブからピリカまでは僅か3.5kmしかない。

ピリカまでの全ヤブルート、機会があればやってみたいと思う。

 

1350mコブ、1346mコブも踏んで春別山コンプリートとした。

 

1346mコブからの下りは沢には戻らず、ピリカまでのヤブを意識して南西尾根を使う。

鹿道の発達した快適な尾根を考えていたが、意外にヤブの濃い部分が多かった。

1346-1000-438で沢に降り立ち、往路に合流。

再び重いペダルを踏んで、山行を終える。

 

 

春別山は林道さえ克服できれば割合容易に登頂可能だ。

ピークを目指す以外にも、尾根を乗越してソエマツ沢に降りるなど、南日高三山のアプローチとして利用できる可能性があるだろう。

 

ルートはこんな感じです

 

 

 

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