金山(豊浦町)-小鉾岸川南東面沢ー2024.6.30
金山(豊浦町)-小鉾岸川南東面沢ー2024.6.30 (単独)
金山は豊浦町と黒松内の境界線上にある標高501mの山。
室蘭から函館方面へ高速道路で向かうと、金山トンネルに入る直前に金山の東面が良く見える。
山頂直下は断崖の岩肌が露出していて、通る度に気になっていた山だ。
西からのアプローチが容易に思われるが、怖いもの見たさで東面から登ってみたい。
沢口川橋手前のゲートされた金山林道入口に車を置いて歩く。
金山トンネル設備へ通じる道のため、綺麗に管理された道である。
トンネル設備裏に回り込んで東面沢に降り立つと、前も見えぬほどの酷い状況。
確かに足元には水がチョロく流れているが、初っ端からヤブ被りではヤル気が失せる。
山頂へ向かう分岐もクソも無い。
たまらず右手の尾根に上がると伐採跡があり、沢より百倍位歩きやすかった。
尾根に逃げては崖を見ることなく終わってしまう。
再び沢に戻りヤブを掻き分けて進むと、岩盤地形となる箇所もあった。
ルンゼ状の急な沢形を攀じ登ると、時折左手には断崖地形が垣間見られた。
アレを直接登るのは難しそうに思え、結果的に回り込んだのが正解ようだ。
Co420から稜線までのヤブが酷い。
蔓系植物が体に絡み、一本一本切りながら進むのに時間がかかった。
稜線上は何となく作業道の雰囲気を感じ、歩きやすい場所がある。
金山山頂。三等三角点「金山」周りを綺麗に整備。
点の位置はヤブの中だが、断崖上にギリギリに立つと高度感ある展望が得られた。
幌扶斯山と噴火湾、そして駒ケ岳。
山あいを縫って走る高速道路の曲線を見下ろす。
いつもは車から見上げていた山頂に遂に立つ。
山頂から東に続く尾根は直下が断崖のため、一本南側の尾根を下る。
苦労した蔓系植物は皆無で、あっさりCo270で沢に当てる。
登りの苦労からすれば極めて容易なルートである。
砂防が現れたので沢を離れて土手に上がると丁度金山トンネルだった。
ルートはこんな感じ。
ピークハントなら下りに使ったルートで登るのが早い。
漁岳(恵庭市)-漁川本流ー2024.6.29
漁岳(恵庭市)-漁川本流ー2024.6.29 (単独)
6月末でも30℃超えの最高気温予想で、北海道らしからぬ暑さに山に行く気も失せる。
予定していた長尾山はヤブ沢ヤブ漕ぎが辛そうで急遽取りやめた。
少しでも涼しげな沢のチョイスとして、漁川からの漁岳とした。
支笏湖周辺の山はほぼ手つかずで未踏だらけ。恵庭岳すら未踏。
今シーズンは定山渓の西部、北部の山を中心に登ってきたが、今後は南下して支笏湖方面にに移行することになりそうだ。
仕事疲れで思い切り寝坊し、自宅出発が大幅に遅れた。
下流から遡行する予定を変更し、林道ショートカットルートとする。
目的はピークハントと割り切った。
林道から見る漁岳の稜線。すでに気温が上がってカンカン照りだ。
Co750で入渓。
脱水や熱中症防止のために、極力水の中を歩くように心掛けた。
小滝が程良く出てきて、水しぶきが気持ち良い。
驚くべきは全ての滝にFIXロープが垂れ下がっていることだ。
流石は道央。
登攀レベルの低い自分には丁度良いお手頃の滝が続く。
岩が全然滑らないので登り易い。
傾斜の緩いナメ滝。
水が切れても稜線近くまで沢形が続いている。
中腰や四つん這いになって進むシーンとなるが、ヤブ漕ぎするよりは全然楽なものだ。
稜線には立派な踏み跡があり、苦労することなく山頂へと導かれた。
漁岳山頂。
ド快晴の山頂からは360度の大パノラマが広がる。
東望。
眼下にはオコタンペ湖と支笏湖。そして恵庭、風不死、樽前。
南望。
急峻な小漁東面、遠くには徳舜別、オロフレ。
北望。
空沼、狭薄、札幌、余市方面。
西望。
喜茂別、無意根の懐かしい稜線。
無知だった山域でも、通いの成果なのか、山の形を見て同定できるようになったことが嬉しい。
久しぶりに山頂でゆっくり過ごしてから下山。
人気のルートだけに多くの人に会うと思っていたが、スライドしたのは男性1名とだけ。
お話を伺うと普段クライミングを中心に活動されているとのことで、共通の知人も多かった。
ルートはこんな感じ。
ショートカットルートなので、登り2時間30分位。
二山目も十分狙える時間だったが、暑さでやる気が出ずやめた。
温泉でウダウダと過ごした後に車中泊。
美比内山(札幌市)‐右大江沢東面沢ー20234.6.23
美比内山(札幌市)‐右大江沢東面沢ー20234.6.23 (単独)
中山峠から朝里峠の稜線上のピークで残っているのは、美比内山と長尾山の二座。
何れも積雪期なら容易に片付きそうな山ではある。
まずは美比内山。最近の山行同様、一つ一つ丹念に登ることにした。
前日偶然にも札幌出張でラッキーだった。
そのまま居残り、計画ルートの下見を済まして現地に車中泊。
ルートは豊羽鉱山の道道終点から右大江沢を辿る計画だ。
スタート地点の標高がすでに600m近くもある。
美比内山は1000m峰とは言っても標高差は500mにも満たないのである。
よってダラダラと標高の上がらない沢歩きである。
水の流れる音があまりせず、道北のヤブ沢によく似ている。
やっと2mほどの小滝が現れたと思ったら、コンクリの人工滝だった。何の遺構だろうか。
以前は奥深くまで人手が入っていた証拠だが、今は自然に戻ろうとしている。
右大江沢の特徴は、岩が良く滑ることだ。
ヌメリなどは無いので、角の無い丸い形と取っ掛かりの少ない岩質によるものらしい。
いくつか出る二股は判断に迷う場面は無かった。
沢は難しくなくとも、ブッシュが被って見通しが悪く、押し倒しながら進んだ。
熊の糞も見られ、単独であれば常に恐怖が付きまとう。
平坦な流れはピークの東まで続き、Co970で遂に水切れ。
ヤブ仕様を決めて尾根に突っ込む。
ヤブ度はナカナカのもので、70m程で主稜線に乗る。
稜線上もネマガリと灌木で、薄い場所を見つけながら進んだ。
山頂はヤブに覆われていて見晴らしは無し。三角点が無いので恒例の標石探しも無し(笑)。
私製標識がつけられたカンバに攀じ登ってみたが、やはり何も見えなかった。
頂上手前の見晴らしが最も良く、引き返して大休止とする。
平坦な長尾山から無意根山に続く主稜線。
6月とは思えないクソ暑い日だったが、この場所だけは風が抜けて心地良かった。
特徴的な定山渓天狗、奥に烏帽子-神威。
余市-白井-朝里。
前方後方羊蹄。
積雪期なら展望を存分に楽しみながらの縦走ができそうだ。
下りでは気を付けながらも滑る岩に何度も転んだが、怪我せず熊にも会わず無事帰還。
ルートはこんな感じで特に難しいところは無い。
さて残った長尾山は何時どこから攻略しようか・・・。
小白山(札幌市)-白水川支流南面沢ー2024.6.16
小白山(札幌市)-白水川支流南面沢ー2024.6.16 (4名)
小白山は無意根山の東にある標高893mの目立たない山。
登頂記録はいずれも雪のある時期で、無雪期の記録は無さそうだ。
無雪期の最も容易なルートは宝来小屋からの林道ルートだろう。
林道は小白山のすぐ西を抜けるので、短い稜線ヤブ漕ぎで登頂可能とみる。
ピークハントだけならそれでも良いが、折角なら未知の沢ルートから辿りたい。
無意根山登山口に車を一台をデポし、白水川沿いの林道ゲート前から出発する。
昼から雨予報につき、距離の短い小白山がピッタリである。
送電線下の入渓ポイントまで綺麗な林道を歩く。
自分は未遡行であるが、白水川は遡行対象として人気と聞く。
白い岩盤の白水川はただ横断するだけで、小白山への小さな流れに入る。
有名どころの沢登りよりも、未知のルートからのピークハントの方が自分には魅力的に映る。
地形図からの予想に反して、沢は案外広い。そして何もない・・・・(笑)。
沢が北に屈曲する辺りで、滝とは呼べない段差がある位だった。
Co720で一段と細い直登沢に入り、やや急な沢を詰める。
沢形はCo800位まで続き楽ができた。
ヤブ漕ぎは濃くも薄くもなく・・。
遠かった雷鳴がだんだん近づき、稜線に出る頃には雨が落ちてきた。
予報よりも2時間程度早い雨となった。
稜線上のヤブは薄く、鹿道を辿って山頂に到着する。
この薄さであれば、西の林道までも苦労なく行けると予想できる。
三等三角点「小白山」。
雷鳴轟く山頂は全く落ち着かない。
樹林に囲まれているのは救いで、遮るものの無い稜線であれば相当プレッシャーがかかっただろう。
一刻も早く標高を下げるべく、西の林道には行かずに山頂からの北尾根を下ることにした。
途中見晴らしの利く場所があった。
全身ズブ濡れになって林道に出ると、少しの歩きでデポった車に到着する。
ルートはこんな感じ。
物好きメンバー(※注)による無雪期登頂は、無事計画通りに終了。
1週間で4度目となる豊平峡温泉に浸かってから旭川に戻る。
豊平峡温泉、何度入っても飽きることのない良い温泉。
※注 ホントの物好きは自分含めて1~2名か??・・・・(笑)
銭函天狗山(小樽市)ー2024.6.15
銭函天狗山(小樽市)ー2024.6.15 (3名)
銭函天狗山はまだ未踏。
札樽道を通る度に見えていた山だが、いつでも登れるとの認識から後回しになっていた。
迷沢山下山後に、おかわり登山として候補に挙がる。遂に登る日がやってきたのだ(笑)
折角なので地元の山仲間にLINEしたところ、二つ返事で同行のOKをもらう。
不規則な勤務で期待していなかったが、まさかまさかのお休みで大ラッキー。
最も暑い時間帯に登山口出発。楽しく行きましょう。
すぐに立派な山小屋が現れる。
流石は道央だ。道北の山で見ることは殆ど無い。
夏道と言えど、舐めちゃいかん。
二山目となると全てに条件が悪く、気合が必要なのだ。
暑い暑い。予想通りヘロヘロ。
この3人で登ったのは1月の蘭越幌内山以来だろうか。
二股ラジウム温泉で時間を忘れて楽しく酒を飲んだことを思い出す。
その流れがぶり返し、ずーっとおしゃべりしながらの登山となった。
話題になる人はいつも同じで、内容も大概同じ。そしてウケるツボも同じ。
オイオイ、真面目に登山しなさいって!(笑)
眼下にゴルフ場を見ながら稜線に出ると、風が出て若干涼しくなった。
いつの間にか山頂に着いてしまった。
銭函天狗岳。あ、初ピークだ。
石狩湾と風力発電施設が良く見えていた。
翌日も山仲間C氏はお休みとのことで、小白山というマイナー峰に同行いただけることになった。
で、翌日に備えて某所でテン泊準備し、3人で野外宴会開始。
酒の肴は先述のヒト、話す内容、ウケルツボも同じ(爆)。
楽しく飲んでいるうちに夜は更けていった。