ある経営者さんの、強くしなやかな腹側迷走神経を見た!のおはなし〜ポリヴェーガル理論関連 | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

国家資格キャリアコンサルタント・Gallup認定ストレングスコーチ・TRE(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定プロバイダー 皆川公美子です。

 

 

 

昨日聞いた工場経営の社長さんの話

 

経営者クラブというものに所属してまして、

昨日も銀座で会があったんですけれども、

いやーいいな、めっちゃいいな💓と思った話があったので、皆さまにご紹介したいと思います。

経営者の神経状態、というところのお話です。(ポリヴェーガル理論です)

 

 

 

 

京都の機械加工事業、表面処理事業、装置開発事業の会社の社長さんのお話なんですけども、

(機械加工事業、表面処理事業、装置開発事業と聞いてフリーズしたみなさま、

大丈夫です、そこの話はでてきません!🤣)

 

リアル対面講座として経営者クラブを主催している社長さんが

インタビューのかたちで話を聞いてくださる、というカタチでした。

 

 

その京都の工場の社長さんはどこがすごいかというと、

NASAとかアメリカのディズニーとかそういうリアル大手から注文を受けて、

それを仕事にしていらっしゃるので、工場が日本とアメリカにいくつかあって、

いわゆるところの大成功されている社長さんなわけです。

 

その大成功されている社長さんは、

どうしてNASAとかアメリカのディズニーとかそういうところから注文を受けられるのか

というところを披露してくださっていたんです。

 

この社長さんの神経系を観察してまして、またもう皆川の神経フェチ出たよ〜と皆さんも呆れていると思いますけど、よかったらちょっとお付き合いください。

 

 

 

NASAやディズニーとの取引について

 

 

その社長さんの経営というのは、本当に腹側迷走神経の大らかさに満ちたものでして。

 

まず、いくら技術の高い日本の工場だといっても、

それだけでは世界の大手、のようなところに選ばれるのか?と思いますよね。

 

NASAとかディズニーに選ばれる理由って皆さんなんだと思いますか?

 

ここがみんな知りたいです。

 

そのひみつのひとつを


その社長さんは

「みんなが嫌がる小ロットでの受注」だと言っていました。

 

 

小ロットって商売になりません。

技術者がいちいちひとつの部品や機械加工に時間をとられていたら

お金にならなくて、経営が成り立ちません。

 

でもそれを受けられるようにできたのは

 

作る部品のデータ化。定量調査、これに尽きる。とおっしゃるのです。

 

 

要するに、これまでは職人の感覚で部品や加工をやっていた、

その作り方を全部職人の感覚じゃなくて、定量化、いわゆるデータ化したっていうところが強かったっていう話なんです。

 

どんなに小ロットでも、

また発注してくれたらすぐに同じものが作れる。

それが強みで、

そこは無人化できると。

 

 

 

データ化をコンピューター化っていったら、

 

最近はコンピューターAIの世界なんだからできるでしょって、思われるかもしれないんですけど、

職人の感覚を定量化するってめちゃくちゃ難しいんですよね。

 

何万件くらいのデータを入れて、データ化するっていうことをやっていったということかなと思います。

 

 

その昔、家族経営の工場っていうのは、みんな下請けの部品メーカーであったと。

 

当時は、どんどん疲弊していく毎日だったと振り返っておられました。

 

 

同じことを同じように

自分の感覚を殺して仕事する毎日だったと。

 

時間が進むのも遅いし、

自分が何か発明するとか考えるとか、

生き生きと何かできるとかそういうこともなくて、

どうやって自分はこの仕事を一生やっていけるんだと思ったと言うんですね。

 

 

 

 

防衛的な反応やリスクへのチャレンジについて

 

 

この辺のお話で、生き生きとした腹側迷走神経を感じます。

 

要するに、神経が過度な防衛に入ってないんです。

 

要するにこの『嫌な状況はなし』のなかで、

 

安心な状況にいたい〜〜、

リスクがないという状況にいたい〜〜〜というのは、

 

人間の防衛的な状況における反応です。

 

 

悪い、ということではありません。

 

こういう気持ちになる時だってもちろんありますよね。

 

もう本当に考えたくない、

 

リスクのないところで安心して平穏な生活したい、

 

て、誰にでもありますよね。

 

 

その社長さんも、

いろいろな波乱万丈を経験する中では

「もう〜たまんね〜何もしたくない」というときはあったと思うんです。

 

 

だけどです。

 

だけど、やっぱりリスクがあってもチャレンジしたいよねっていう神経状態

 

これは、腹側迷走神経+交感神経の状態。

 

安全安心な社会交流 + 可動化と、言える状態です。

 

 

 

 

どうやって業務拡大してきたの?採用は?過去の雰囲気は?

 

 

採用や人事育成が最初うまくいかなかった話もされていました。

 

スタート時、有名な会社でもないし

(現在は京大卒の人がバンバンやってきてめちゃくちゃ競争率の高い会社みたい)、

その昔始まった頃っていうのはリーゼントの

(リーゼントってもう死語ですよね🤣)

 

リーゼントの人たちが来て、

技術者の会社なのに、サインコサインもわからなくて

何の計算もできない、

めちゃくちゃだったと。

 

その人たちを教え込んで

技術を教えて

生活ができるようになって

ということが起こっていった。

 

そのときに会社の雰囲気にも気を配っていたことを

お話されていました。

 

 

その人たちが休んでようと

チャレンジして失敗しようと

何のおとがめもなしっていうことにうちはしています。

 

って、これすごいですよね。

 

 

数多の経営者の人たちが集まりだったんで、すかさず質問が出ました。

 

 

 

社員の管理についての疑問

 

 

ある社長さんの質問です。

自分はすごく管理しちゃいます、と。

 

全面的に信じてたらやっぱり裏でサボってると。

サボったりするのが人間として当たり前じゃないですか

なのに管理しないってどういうことですかって。

 

 

だけどその社長さんは、いや人間ね管理されて楽しいですか?って逆に質問していました。

 

例えば自分がチャレンジした時に失敗したとして

その失敗を咎められたら

次からもう1回チャレンジしようっていう気になりますか?って。

 

これは人を育てるときの考え方ですよね。

 

(余談です。子育ても同じです。

 

管理して

何点しかとれなかったよね、

次はがんばりなさいとか

もうちょっといけるよねって

励まし超えてプレッシャーをかけるやり方してたら

子どもはお母さんが笑顔になってくれることが目標になっちゃいます。

 

自分が社会で力を発揮できることの喜びを教えるためには

親がうまくいかなかったときに

じっとこらえて

その状況を子どもが自分でどうしていくかを

興味をもって見守る態度が必要ですよね)

 

 

だけど、失敗したり

まわりに依存している状態、

助けてもらっている状態であっても

社会で働くときには、そこには責任が伴うっていうことっていうのはあるわけです。

 

チャレンジして

会社のお金を使って、多分チャレンジするわけですよね。

(お給料もらっている時点でそうですよね)

 

その中で失敗があった時に、損失が出るわけじゃないですか。

それって要するに全員に配分されるお給料に関係あるわけです。

だから本当は、失敗したい会社はないですよね。

 

「だけど、失敗を恐れるあまり

守りに入ったら次のチャレンジはできない。」

 

これ腹側迷走神経の優位な人の言葉なです。

 

左下が腹側迷走神経。

副交感神経状態のなかで

さらに

社会的交流が生まれる神経状態です。

 

 

チームワークが会社全体で必要

 

 

 

基本的に、過半数が腹側迷走神経の集団でないと、

成果をあげようとする会社や組織は、うまくいきません。

 

誰かがずっと防衛的で

不安すぎたり

びくびくしていたり

自分に楽な仕事しかしません、

わかってもらえないと怒る、

上司の目が離れたらもう休みたいんでじゃあさよなら

みたいな神経状態に入っている状態、

 

そういうのは誰にでも起こりうる状態ですけれど

 

それでもそういう神経パターンの人たちが過半数じゃ、

組織はうまくいきません。

 

 

人間が生きていくには、防衛も必要だから

そして苦しいときは誰にだってあるものだから

誰かが防衛に入っていても

周りがそれを支え耐えられる神経状況だったらいいわけです。

 

周りがみんなで支えられる状態だったらいいだけど

会社全体、社員のほとんど防衛に入っちゃっていて

チャレンジする人がいなかったら会社は終わりです。

 

だから採用のときには

会社は腹側優位の神経状態にいる人がひとりでも多く欲しい。

健康で元気で明るい人がひとりでも多く欲しい、という事情があります。

 

 

 

その社長さんも、いかなる場合も会社が毎日変わっていった方がいいと思っている。

と言っていました。

 

すごい強靭な神経ですよね。

変わることにはリスクがあります。

 

人間の身体っていうのはリスクを取りたくないっていう

恒常性の中にいたい、

 

要するに安心で平穏な中にいたいっていうのが

人間の体の本来なんですよね。

 

 

だから例えばダイエットしてね、

急に7キロ痩せたら、身体はすぐに7キロ戻してくるじゃないですか。笑

 

 

体ってすぐリバウンドしますよね。

 

 

それってやっぱり体の恒常性と関係がありそうですね。

 

 

神経系もそうなんですよね。

 

一回防衛に身体が馴染んだら

その防衛を手放したくないのが私たちの神経系なんですが

(そのパターンで生きてきたという

実証性があるからです)

 

 

長期にわたる過剰な反応があったら

(自分なんかという気持ち

 すぐに不安がでてきてしまう

 相手に同調しすぎてしまう

 無力感・絶望感

 まわりがケアしてくれないと何もできないというクレーマー状態

 正常な範囲の時間働いても疲れすぎる

 逆にまわりを支配しすぎる

 認めてくれる人ばかりをまわりに配置する

 感覚過敏がですぎるなど)を手放さないと

社会でうまくいかないっていう矛盾があるのはお分かりいただけたでしょうか。

 

上記は性格の問題ではなく、

神経状態の問題だという意味です。

 

過度に活性化しているのか

シャットダウンしているのか

低覚醒すぎるのか

 

という状態です。

 

病気とか疾患ではなくて

そういう神経状態です。

 

 

 

社会でうまくいきたいとか

社会の中で起業したい人を助けたい、

何かをやり遂げたい、

夢を実現したいと思ったら

私たちは腹側迷走神経の状態を取り戻すことが必要なのですよね。

 

 

神経状態が先か

社会(対人関係)が先か

卵とにわとりです。

 

 

 

ここのところにHSPにとっての矛盾があります。

 

HSPは少数派の民族(神経的民族)ですから笑

 

私たちは小さい時または何かで、

少数派であることでの発達性トラウマ(安全感=腹側が育ちにくい)っていうのは、

標準装備かもしれません。

 

 

 

相互関係の重要さ

 

 

親との齟齬があった人は

神経パターンへの負荷がもっとあります。

 

 

でも安心したいのは

 

神経には可塑性があるということ。

 

何歳になっても神経パターンは変更可能だということです。

 

 

 

自分で自分の神経状態を見ていけるスキル、

それと

安心安全な相互関係(場)

 

これだけが、神経パターン変更に必要なものではないかと思います。

 

 

自分は何かの扉を開けようって人と

そこに至らない、身体がまだまだまだまだまだって言ってる人がいます。

 

それはそれでいいのじゃないでしょうか。

 

行動から変えていくっていう成功法則のパターンも社会で奨励されてます。

行動から変えてもいいかもしれないって思えた時は、なにかのセミナーやセッションなのか、

行動をしてみたらいいと思います。

 

 

 

 

リスクを負える、変化の法則

 

 

この社長さんもはじめっから『大成功』していたわけじゃありません。

 

今日はそこは割愛させていただきますが

そりゃーもう大変な苦難の時期を経験されています。

 

 

今の成功する方法論にチェンジするのに、

そこには相当なリスクがあったっておっしゃるんです。

 

 

当時あった仕事、

今までのやり方を全部捨てて

要するに当時利益のあったところのお付き合いや受注を

一回全部やめちゃったって言うんですYO!

 

やめちゃって新しい方法を確立するまでに3年かかったと。

その間の、の収入が途絶えるときを

そこまでの蓄えでしのいだと。

 

これは怖いですよね。

だれにとっても

めどがついてから

手放したい気持ちがありますよね。

 

けれども

めどがつく前に

やめられたんです。

 

毎日のトライアルのなかで

どんどん貯蓄が減っていくということに

ある程度平気でいるだけの

神経系の強靭さが必要です。

 

 

強靭な神経ですよね。

 

チャレンジに対して

やっていくぞという強い意志があります。

 

 

でも最後にもうひとつ

お伝えしたいのは

ここまでの話を聞くと

星一徹ばりに(あ、古すぎました、根性系って意味です)

すごくアクティブに交換神経系でいらっしゃるけれども

 

たたずまいがめちゃくちゃ落ち着いていて穏やかで

ほがらかで

にこやかで

安全感のある方なんですね。

 

 

これこそが神経状態でいう『遊び』の状態。

腹側+交感神経。

 

 

 

 

その間で揺れ動くときや

そういうご自身も絶対いると思うんですよ。

動物だから。

 

 

 

だけどそこを自分で癒す力を持って

そういう自分の揺れを従業員に見せないでやってらっしゃる

しなやかな経営者さんなんじゃないかなって

心から感じました。

 

 

 

みんなで腹側迷走神経の状態を作っていきましょう。

 

腹側迷走神経の状態にいくにはどうしたらいいのって端的に聞かれたら

私はこう答えます。

 

 

自分の過去と自分の今の神経パターンを

優しく見返すスキルを持つこと。

その訓練をすること。

自分の歩いてきた道を、ただ、理解すること。

 

 

防衛反応を「治すもの」だと思わないこと。

 

 

神経パターンを変えることは、発達である

私たちが未来に向けて発展していくことだと

考えること。

 

これをお勧めしたいと思います

 

 

 

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