三浦春馬さんのこと〜春馬さんはHSPではなかったか | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

HSP/HSC 専門 国家資格キャリアコンサルタント皆川公美子です。

 

昨日の三浦春馬さんの訃報に接し、

2日間何もできないほど

ショックを受けてしまって

自分がHSPであることを実感しました。

 

(アーロン博士の

3.感情反応が強く共感力が高い の部分のダメージかと思われます)

 

 

 

 

三浦さんの事件を知らない方はいないと思いますが、

事実関係は以下です。

 

 

【7月18日13時ごろに、東京・港区の自宅マンションで亡くなっている姿で発見されたという三浦さん。予定していた仕事場に姿を現さなかったことから関係者が自宅を訪れたところ、三浦さんはクロゼットの中で首をつって死亡していたという。室内に遺書ようなものがあったことから自殺とみられている。】

 

 

<三浦春馬さんプロフィール>

 

三浦さんは1990年4月5日生まれで、茨城県出身。4歳で劇団に所属し、97年にNHK連続テレビ小説「あぐり」で子役デビュー。その端正なルックスと演技力から徐々に頭角を現し、映画「恋空」で2007年度の日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。11年に「大切なことはすべて君が教えてくれた」でドラマ主演。17年の舞台「キンキーブーツ」では杉村春子賞を受賞するなど、テレビ、映画から舞台まで幅広く活躍する実力派俳優だった。  現在、三浦さんは9月スタートの連続ドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」(TBS系)の撮影中で、23日には映画「コンフィデンスマンJP―プリンセス編―」が公開され、24日には「ミュージックステーション」(テレビ朝日)にも出演する予定だったという。他にもドラマ「太陽の子」(8月15日放送予定・NHK)や来年公開予定の映画「ブレイブ 群青戦記」にも出演、今年の12月には日生劇場で上演されるミュージカル『The Illusionist-イリュージョニスト-』にも出演予定で、まさに休む間もない超売れっ子だった。

 

 

イケメンな春馬くんもさることながら、わたしは芸の幅や歌唱力も見せつけた

ミュージカルの舞台「キンキーブーツ」も印象的でした。

 

 

わたしは胸をはって

日本で一番春馬さんのファンだったのは私です!と言えるような

超ウルトラファンではありませんし、

ときおりドラマや映画で拝見する春馬さんの演技になんとなく

心惹かれるものがあるというか

印象に残ってしまうというか、

そのくらいの遠い親戚くらいのニュアンスのファンですけれど

 

三浦春馬さんのいろいろな映画や

ドラマやトーク番組を見ていて

春馬さんはHSPだったのではないかと思ったりしています。

(もちろんわたしの勝手な憶測です)

 

HSPとは繊細で、敏感な深い神経処理をする人たちの総称で

ハイリーセンシティブパーソンの略です。

5人にひとりの割合で、この神経系の人たちがいることがわかっています。

外見的な特徴はべつにないので

外から見てわかりにくいのですが・・・。

 

HSPについて

 

 

そしてHSPには外向型HSP(HSPのなかの30%。人類全体の6%)と

内向方HSP(HSP70%。人類全体の14%)がいて

 

それぞれ刺激に対する許容量が違います。

活発に動く方なのにめちゃくちゃ疲れる。ええ、それはHSS型HSP!

 

 

 

ばりばりと主役をはる裏で

どんなことを感じていたのか

全く知るよしもありませんが

言葉のはしばしから感じる

その「どこまでほんとにいい人なの」=良心的で平和主義→これはHSP理論創始者のアーロン博士が指摘しています。皆川

役作りが憑依型であって、役に入り込むパターンだったというのは

ミラーニューロンが活性化しているHSPにありがちなパターンではないかと思いますし、

下記の文章からも周りにいつも気をつかう繊細な感受性、にHSPっぽさを感じます。


「子役から芸能界に入った三浦さんは、常に大人に囲まれる生活をしてきました。それゆえ、周囲の反応をよく見ているし、サービス精神が旺盛なところがあった印象です。たとえば、俳優仲間とお酒を飲むときも場を和ませるために自分からバカな話を振ったりしていたようですし、ドラマの番宣などでテレビ出演するときもあえてボケ役を買って出たりするところがありました。そうした気遣いができすぎる、優しい性格が何かの悩みにつながったのだとしたら残念でなりません」

https://dot.asahi.com/dot/2020071800026.html?page=1 より引用

 


憑依型で、役に入り込む印象。ルックスの良さに甘んじずに演技力を磨いていた。19年のドラマ『TWO WEEKS』(フジテレビ系)では、娘を思う父親役で話題を集めていました。現場での悪い評判などは聞いたことがなく、先輩や同年代の俳優からも愛されていたようですし、実力的にも将来を嘱望されていただけに……」

https://dot.asahi.com/wa/2020071800030.html?page=1 より引用

 

端正なルックスで、超がつく売れっ子。

オレ売れてるんだぜ!のような、もっと上から目線でピノキオ的な側面があっても

よさそうなものだったのに

春馬さんにはそういう感じが一切なかった。のも知られるところですよね。

 

端正な春馬さんが見られます。

 

 

 

芸の幅の広さと真摯な役作り「キンキーブーツ」では杉村春子賞を受賞

 

 

こちらのホンネ日和のなかでの寺脇康文さんとのトークは

春馬さんの繊細さがとてもよくでていると思います。

11:53あたり〜

三浦春馬さん  

「今まで感じたことのない忙しさと疲労感だったんですね。

はじめての主演ではなかったんですけれども

忙しさがずっとでずっぱりのドラマだったんです、主演として。

今まで体験したことがなかったんですよね。

許容範囲を超えてしまって、オーバーヒートしちゃうっていうか。

HSPにすごくありがちな刺激の許容量を超えたときの感じによく似ています。

(赤字皆川)

 

昼食時間があって「ご飯タイムですよ〜」って楽屋もどって

すぐに僕は「農業学校」の検索をはじめましてですね

逃げたかったんですよ、

もう役者をやめて俺は農業のほうに行こうと

野菜も好きだし

→我慢するところまでガマンして、バンとドタキャンしたりするのは

HSPにはよくありがちなことです。(ほんとうに無理!と倒れる直前までがんばってしまう)

 

寺脇さん「え?なんかあったわけ?前々から何か?」

三浦春馬さん「いやまったくないんですけど。

野菜が好きだし、僕の故郷にもどって農業をはじめようと。ひとりで

役者というか、もうこの世界にいたくないなって思っちゃって。」

自然のある場所が生きるレベルで必要なのもHSPさんによく見られる傾向です。

 

中略)

 

疲れているし

自分にも自信がなくなっちゃって

周りがまぶしく見えてきちゃったんですね。

いろんな役者さん見てて。

 

(中略)

(忙しさのなかでセリフを覚えられないで現場に行った日があった。

その日に監督に「オマエ座長なんだからさ」って怒られたという話)

 

僕自身、内向的だったっていうか

引っ込み思案ていうか

人とのかかわりが苦手だったんですね。

 

→彼の繊細さがよくあらわれています。

あんなにたくさんの表現ができる「内的に豊か」な人だけど

多くの人とワイワイするのがわりと苦手だったりする人がHSPさんには多いです

 

僕はなんて無責任なんだろうって、また外に行って泣いて

→よく泣くのもHSPの特徴

そこでまた切り替わったっていうか。

そこでまた強くなれたっていう感じですかね。

よかったなあ、乗り越えられてって。」

 

転用以上。

 

故人に対して、憶測でものを言ってほんとうに申し訳ありません。

 

今回のことは、あまりにショックで

彼が自分の繊細性にもっと気づいて

自分のトリセツをもっともっと大切にする形を

つくりあげられていたらどうだっただろうと

思わずにはいられません。

 

私自身、音楽業界にいましたので

マスコミや芸能の世界の過酷さ=

「いい意味でアバウトさや図太さがないとなかなかやっていけない世界」であるということは

身に染みて感じていました。

 

 

HSPはものごとのニュアンスやこまかい感情の機微にも

とてもよく気づきます。

『直接的でパワーある』『前向きな』発言が好まれるマスコミのなかで、

弱音はおくびにも出せなかったことでしょう。

 

 

SNSの誹謗中傷なども

自分に刃がむけば辛いというのは当然ながら

たとえその刃が他人に向いていたとしても

彼にはそのネガティブな感情の渦のなかにいること自体が

耐えられなかったのではないかと

わたしは感じています。

 

農業をやりたい、と言い出すあたりもHSP的な要素を感じます。

疲れればただ単に休みたい、とか

海外のホテルでずっとプールサイドにいたい、とスターなんだから

そう言ってもよさそうなものなのに

自然の近くで暮らしたいというような気持ちが表現されているのには

驚きます。

 

(もちろんだからといって彼がHSPであったという証拠はどこにもありません)
 
・・・・・・・・・・・

 

 

もしも彼がHSPだったのならば

春馬さんのマネージャーは

彼の刺激への限界点を常に見極めて

仕事量と

契約を

厳重に管理するべきだったと思います。

(もちろんマネージャーさんが悪かったわけではなくて

あくまで会社の方針にしたがってお仕事をされていたと思いますので

社会のシステムのはなし、として書かせてください。)

 

 

HSPにとって刺激の限界許容量を超えない、それがとてもとても大事。

リラックスする時間や

昂った神経をリラックする時間をとる、

心身ともにプロのケアを入れる、等々。

 

(わたしがマネージャーだったら、たられば論ですが整体師・静かな余暇の時間・

必要なときには心を整える一流のカウンセラーを

春馬さんのスケジュールにちょうどよく入れて、

彼のコンディションを徹底的に管理することに、仕事の力点をおいたでしょう) 

 

 

もちろんマネージメント会社は

所属タレントや俳優が仕事をすればするほど

それが会社の業績なのですから

俳優をフル稼働させたいのが本音でしょう。

事務所のアミューズさんといえば桑田佳祐さん、福山雅治さんを筆頭に

岸谷五朗さん、佐藤健さん、深津絵里さん、ポルノグラフィティさん

三宅祐司さんみたいな大物がぞろぞろ所属している日本最大級のマネージメントです。

 

でも俳優さんがこのように心の平穏がキープができないところまで

追い詰められたら

休業期間や

療養時間を取らなければならない事態になり

そっちのほうが採算が悪くなるはずです。

 

ミュージシャンでも長期休養をする人は

たくさんいますよね。

 

最近では嵐の大野くんが休業したい、と言い出しました。

(彼もHSPではないかという気もしています。)

 

 

表現をする人には

実は繊細な方が多いです。

当たり前ですよね、

細やかな感性が表現の源です。

 

ジュリア・ロバーツさんはHSPだろうと言われて有名ですが

ご自身の限界点を超えないように

契約書に

「お昼や撮影の合間にはまとまった休憩時間をもらえること」や

「まわりのスタッフやキャストと交流をしないで自分の部屋にとじこもっていてもいい」ということをはっきりと契約で明記していると聞いたことがあります。

 

 

でも日本では

自分の繊細性を出すことは

 

「わがままなやつ」

 

というレッテルを貼られかねないので

自分の繊細性はひた隠しにしながら

がんばるということが芸能界では頻繁に起きます。

ですがHSPのように敏感でバーンアウトを起こしやすい神経系を持つ人は

それ用のケアをしてもらったほうが

よけいに才能が際立つはずです。

長くいい仕事をできるはずです。

 

 

事務所や会社のみなさま

繊細性を理解して適切なケアをできる専門家を

どうか時々利用してください。

お願いします。

 

所属アーティストさんが「持続可能な自分」を手に入れることによって

実現することの大きさをご想像いただけたら

それほどありがたいことはありません。

 

 

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春馬さん、わたしがそちらへ行った折には

どうかお話しを聞かせてください。

 

ほんとうはどこが一番苦しかったのか。

 

そしてその繊細な演技や表現を

ストレスなく続けられるところで

どうぞ楽しんでください。

 

天国の自然のなかで

ゆっくりとお休みください。

ありがとう。三浦春馬さん。

 

 

 

 

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【HSP未来ラボ】につきまして

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