HSP/HSC プロデューサー、国家資格キャリアコンサルタント皆川公美子です。
春馬さんの事件から今回はなかなかに立ち直れずにいる私ですが
彼がHSPであったかどうかはおいておいて
繊細な神経系を持つ人たちが
どうやって社会でそのコインの裏側である才能やトンガリを
活かしていけるか、
そこのところにフォーカスしなおしていきたいと考えています。
今日は繊細さんHSPが社会で才能を活かす前提、について書きます。
才能を活かすには、自分が整っていることが必要で
感受性のするどいHSPさんはそこが満たされていないと
仕事がうまくいかない人生＝お仕事の方が多いです。
最も大切なことはふたつです。
①自分の神経の刺激限界点を知る。（自分完結ベクトル）
②繊細性について本質を理解してくれる人とつながる。
（社会との関係ベクトル）
早速解説していきます。
①自分の神経の刺激限界点を知る。について
・HSPとは、刺激に対する耐性領域の特性の話
まず人にとって刺激とはなんでしょう。
普通人は刺激的！というとき、どんなことに使うかというと
・ディーズにランドに行ってきた！
・綺麗な女の子が前から歩いてきた！
・バンジージャンプしてみた！
等、なにか外界の要素によって自分がドキドキしたときに使うのが
おおかたでないでしょうか。
そう、一般的に刺激とは外からやってくるもの、という認識です。
けれども神経学的に見た刺激とはそればかりではありません。
内側からくる刺激も刺激として数えます。
内側からくる刺激って？
それは 空腹とか性欲とか痛みとか自分のぐるぐるしている考えとか、
「感じていること・考えていること」全部です。
HSPという特性を持っている人は
チェックリストはこちら
その両方の刺激をもろに受け取ります。
飲み会の大騒ぎ
電車の乗り換えの喧騒
人がちょっと嫌な顔をした
車の運転手がこっちを見ている
お腹がすいた
やだあ部長、取引先の気持ちに気づいていないどうやってこれを
提案していけばいいの
なんだろう今日は膝が痛いわ
ああ〜彼と会いたいな
等々、
意識に上ることはすべて刺激と言えます。
HSPさんのなかでも特に外向型のHSSさんは
刺激に向かっていってしまう癖があるので
どんどん予定を入れたり、どんどん新しいものを学んだり
じぶんからそうしているのに
あるところで急にガクっと疲れ果ててしまうとか
もう無理っ！ということが起こります。
春馬さんの事件でも痛感しましたが
繊細さを持っている方は
「自分のキャパの限界点がどのくらいか、
具体的に知る」ということが
ほんとうにほんとうに大事です。
・週何回までだったら飲み会に行っても翌週普通に働けるのか
・週何回までながら残業しても、健康状態をいい状態に保てるのか
・ランチの人数は何人までだと、気を使いすぎることなく楽しめるか（あの人は楽しめているだろうかなどと無意識に全員の様子をセンサーしているのがHSP)
・どの駅の乗り換えはエネルギー吸い取られるけど、どの駅は平気なのか
・人の相談事はどのくらいの時間（またはどのくらいの重さのものなら）聞いても平気か
・土日に習い事いれても大丈夫か
・子どもの相手は何時間までならいけるか、外と家の中では違うか
それをやってみたあとの状態を検証して
自分の限界点を知りましょう。
お酒の限界とおんなじです！！（笑）
それを経験でしっておくと、自分が頑張りすぎて
ある日バーンアウト、のようなことがなくなるので
とてもいいですよ。
ちなみにわたしは限界点が低くて
週のうち４日以上でかけるともう限界超えてしまって
疲労が蓄積しすぎます。
（会社員むりすぎwのひきこもり傾向）
②繊細性について、自分の本質を理解してくれる人とつながる。
について、いきます。
春馬さんのことを思うと、これがなかったのだろうかと思うと
痛すぎました。
近くにひとりでも繊細性の本質を理解してくれている人がいたら
結果はかわったかもしれない。（もちろんそれはわかりません）
人はどんな状況でも
「世界のなかに自分を理解してくれる人がひとりいる」だけで救われます。
学校でも会社でもそうじゃなかったですか？
普通はこれはお母さんの役目であることが多いですが
まだ思春期であるときに親と離れて自立しなければならない場合など
ここが満たされなくて、
「世界のなかでたったひとり感」＝孤独
に苛まれることになります。
自死を選ぶ方に関して（うつ病などに陥っていない場合は）
「助けてくれ！」ってなんで言えなかったの。
っていう議論はよくあります。
けれども書き残したものやインタビューなどひもとくうちに
その人は
「助けて」って言っていたのだとわかることもあります。
助けてって言ったけど、
自分がほんとうに苦しいことに関して理解されなくて
「順調なんだからいいじゃない」とか
「誰もそんな境地までいけないよ、すごいよ」とか
「まあ人生にはいろいろあるよね。また辛くなったら声かけて」など
価値観や世界観を理解されないと
そこじゃないんだよ！！
そういうことじゃないんだよ！！
と思うことはよくあることではありませんか？
問題の論点がずれている、と感じたり
自分が一番尊重してほしいところをわかってもらえなかったり
するときに
HSPさんはとても傷つきます。
人間には
自分が大切にしているものを理解してほしい
という欲求がだれにでもあると思いますが
そこがずれると
「一体誰のはなし？あれ？わたしのこと？」という
あさって感がでて
自分の存在の根幹にかかわる、というのは
HSPだけの感性なのでしょうかね？
誰かひとりでもわかってくれる人がいる
または
そういうメンタリティを理解するひとがいる
コミュニティにいて
話しかければ
誰かが「わかるそれ」って言って静かに目を見て言ってくれる。
それは
人間が哺乳類であることで
絶対的な生きる条件となっています。
哺乳類で？と思った方、するどいです。
哺乳類は自律神経というものを持っています。
交感神経と副交感神経です。
ざっくり言って
頑張る！逃げる！などエネルギーを使うアッパー系は交感神経
休む、リラックスする、ぼおっとするなどエネルギー温存ダウナー系は副交感神経
その副交感神経系のなかに「ひととつながって やすらぐ」ことを目的としている
神経があります。（腹側迷走神経）
感情的に 理解されないとつらい
というのはもちろんあるのですが
神経的にも、人間は社会的なつながりなしに、
要するに、孤独ななかでは、
がんばれない仕組みを持った動物なんですよね。
（それは種の保存にかかわる遺伝子の選択なのかもしれません）
それは結婚しているとか
パートナーがいるとか
そういうシステム的なことじゃなくて
「この人わかってくれてる」というつながりの感覚を
もてているかどうか、
という至極感覚的なことのうえに成り立っています。
今、自分が言っていることは
いつも理解されない、とか
疎外感
孤独感を
感じている人は
大至急 自分の神経の要求が満たされるところを
探しましょう。
急に今日見つかりません。
それを探している、と意識して
そのことに時間を使うことを
自分に許すことが
最初かもしれません。
ひとつひとつ扉をあけて探すことは
時間がかかるけど
人生のなかの意味ある行為だと
思います。
どうぞお試しくださいませ。
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