渋温泉 かめや旅館 <前編> | 温泉×酒÷音楽≒テディ熊谷

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サックスやフルートを吹いてるテディ熊谷のブログです。基本的に自分の忘備録のための温泉日記が中心です。参考になれば幸いですが、その湯は知ってる知らない、入った入ってないで張り合うつもりは一切ありません。そのほか酒や食話、もちろん音楽のことも取り上げます♪

2022年12月初旬の土日に渋温泉で開催イベント「音泉温楽」出演で滞在中のシリーズ。

温泉地なので温泉そのもののお話も。

その前にいつものようにここまで行程リンク集をどうぞ。

 

松美食堂

関英ドライブイン

来々軒

五岳 純米吟醸 ひやおろし

 

渋温泉には15年連続で訪れているのに、宿の温泉の入浴数が一向に増えないんですよ(^^;

イベント以前にプライベートで利用した宿や、イベントスタッフ定宿、営業していない宿「臨仙閣」も含めて泊まったことのある宿は5つほど。ブログ投稿していない昔の宿もあるし。

また渋温泉は立寄り入浴をやっている宿が多くなく、最近では「湯本旅館」に立ち寄ったぐらい。

でも他にもわりと積極的に立寄り入浴をやっている宿があるのは以前よりチェックしており、それが「かめや旅館」。

場所は温泉街にある外湯「七繰湯」のほぼ向かい。

 

 

明治時代に開業したという見た目からして歴史を感じさせる宿。

 

 

いつでも行けると思って先延ばしにしてきた自分に喝を入れ、ようやく立寄りを敢行!

なお写真が多くなってしまったので分けてお送りします。まずは<前編>から。

 

 

渋温泉 かめや旅館 <前編>

 

 

 

訪れたのはイベント開けた翌日、月曜日の11時前。

 

立寄り可能時間はよく分からないものの、玄関にこの掲示↓があり、基本的に常識的な時間内で混んでいたり掃除とかで湯を抜いてない限りは立寄り入浴できそうな雰囲気。

 

 

浴場が5つあり、これがすべて立ち寄れるという太っ腹な仕切り。

しかも4つは貸切!

ただし制限時間は1時間。移動と脱着衣時間を考えると1浴場10分もあるかないか。

さらに浴場によって使用源泉が微妙に違っている模様。

ぼくの入浴方法だと急いでもおそらく間に合いません(^^;

色々考えたりメモをとったりして入っている内、結果的にぼくは1湯ロストしてしまいました…時間もすでにタイムアップ。

 

それはさておき、館内へ。

 

 

立寄り入浴料500円

まっとうな温泉の手形にも確かここはあったと思いつつ、もう本は持ち歩いておらず。

1湯しか入れないという話だった気もするし。

 

フロント付近でがぜん目を引くのが、手前にあるこちらの鉄道模型レイアウト。

 

 

お風呂の案内してくれたのは女将さんだったけれども、ご主人か若主人のご趣味なんですかね。

元鉄としては素通りできませぬ。

実際結構な規模。写真は帰りに撮影。

 

では女将さんの案内で浴場へ。

 

 

素早く5つの浴場を案内されたのにも関わらず、そういうわけで4つしか入ってません。

まずはこちらのメイン浴場、男女別の大浴場へ。

 

 

大浴場のみは貸切仕様ではないのに、終始貸切状況で入浴ニコ

 

 

こちらの使用源泉についての表記が浴室の窓に貼ってあった。

 

 

これ↑によると、浴槽の湯は館内の地下7mから湧く自家源泉を完全かけ流しで使用。

上がり湯は地獄谷源泉の荒井河原の湯を使用となっている。

すでにここで2源泉に触れられるイヒ

 

浴槽やその周りの意匠は何とも素晴らしいラブ

 

 

美しいカーブのあるタイル浴槽とタイル床、木枠を残した窓や女湯との境。

 

洗い場も近代的?なカランとシャワーもあるものの、基本は源泉を使った汲み湯スタイル。

 

 

この洗い場で使用されている源泉が表記のままだとすれば、地獄谷源泉の荒井河原の湯、すなわち「比良の湯」。

この源泉は渋温泉で広く配湯されており、通常は他の源泉と混合泉で使用されている。

脱衣所には昭和50年と古いながらも「比良の湯」単独の分析書があり、これは初めて見るものだった。

 

 

その古い分析書によると、源泉温度は空欄なのか消えたのか明記なし。

pH4.79含石膏食塩泉。ナトリウム・カルシウム-塩化物泉になるのかな。

成分総計1.293g/kg

まあ50年近く前の分析なのであくまで参考数値ですな。

 

 

パイプも共通なので、カラン&シャワーからもこの源泉が出る。

 

それでは浴槽へ。

湯口は右側にあり、ゆるい木の境によって右側が熱め左側がぬるめとなる構造。

 

 

淡く白灰色ささ濁りの湯は源泉名が「かめやの湯(かめや源泉)と石の湯第1ボーリングとの混合泉」。

すなわち自家源泉オンリーではなく、引き湯との混合泉になっている。

これは想像だけれども、この「石の湯第1ボーリング」は源泉温度が90度以上と高温なので、温度調整に少量混ぜているのでは。

この状態で源泉温度53.5度pH7.5ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉

成分総計1.062g/kg

かめや源泉はサイトによると単純温泉となっていたので、単独使用だと1gを切るのかもしれない。

 

この湯を完全かけ流しにて使用している。

 

 

左の浴槽から洗い場の床に向かってオーバーフローされている図↑。

 

そして洗い場の溜め湯槽の浴槽側にはライオン湯口があった。

 

 

こちらからは湯を出していない。

ここで出していると比良の湯とも混合泉になるところ。

 

 

右(奥)の熱い方の浴槽にはベンチ状の部分があり、その曲線も美しい。

この右の浴槽の温度を測ってみると。。。

 

 

42.1度と、熱いといっても適温。

渋の浴槽としては珍しい入りやすさ。

 

左の浴槽の温度を測ってみると。。。

 

 

40.4度と長湯がしやすい温度になっている。

この浴場の雰囲気が良いので、このまま1時間過ごしてもよいかなと思いそうになる。

 

なおいつもやる成分の数値抜粋なのですが、分析書の写真が光ったものしか撮れておらず、陰イオンが読み取れないため断念しますm(__)m

非乖離成分のメタケイ酸が153.0mgと総計の割には目立ったかも。

 

 

芳しい焦げ臭照れ淡い金気臭がある。

淡い金気味淡い酸味っぽいニュアンス淡いダシっぽいニュアンスの味がした。

塩気はほとんど感じない。

 

湯口の温度を測ってみると。。。

 

 

51.6度。

分析書と比べて、冬季なので納得の温度。

自家源泉単独はサイトによると約50度とのことなので、やはり石の湯第1ボーリングの熱い湯を足して調整しているんだと思う。

分析書は10月だったし、夏季はもしかしたら自家源泉の単独使用になったりするのかな。

 

 

浴感はスベキシ系。

白い綿状や細かな湯の花が舞っていた。

 

 

こちらの浴場を10分程度で出るにはあまりに勿体な過ぎる。

実際15分を超えてしまった。。。それでも短すぎる。

思い切って1時間ここで過ごすのもよし、いや泊まってしっかり堪能したくなる浴場でした。

実際入り直したいですわ。

 

続きの浴場は次回<後編>にまとめて。

 

 

 

渋温泉 かめや旅館


長野県下高井郡山ノ内町大字平隠2065
0269-33-3585

立寄り入浴料 500円(1時間)

立寄り可能時間 要確認

 

【大浴場】

<源泉:かめやの湯(かめや源泉)と石の湯第1ボーリングとの混合泉>
ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
53.5度
pH7.5
成分総計 1.062g/kg
淡白灰色ささ濁り
焦げ臭、淡金気臭あり
淡金気味、淡ダシ味あり
スベキシ感あり

白い線状や細かな湯の花あり
完全かけ流し

2022年12月入湯
※数値はH30の分析表より