2021年12月上旬、渋温泉でのイベント「音泉温楽」出演の前後に行った温泉のお話は大詰め。
まずは今までの行程のリンクをどうぞ。
佐久ホテルの入浴後に湯友うえさんとお別れ。
ちなみにどこでも車で来るうえさん、長野から別府へおニューの速そうな車で帰っていった。
一人になったぼくも帰途に就くのだが、途中でもう1湯寄っていこう。
というのもこれまで2度フラれている山梨の湯村温泉の宿へ3度目の正直で立ち寄りたかったのだ
これまでのフラれを通じて、この時は前日に立ち寄り可能を確認済。
17時前、12月でも日暮れ前に目的地の湯村温泉「旅館 明治」へ到着。
最近ぼくの中で好き度が爆上がり中の甲府湯村温泉、その中でも評判の高いこちらの湯はどうであろう。
湯村温泉 旅館 明治
看板にあるように、こちらは温泉の良さよりも太宰治を前面に推している宿。
太宰は甲府の温泉が好きだったみたいで、温泉銭湯「喜久乃湯」も太宰ゆかりの湯である。
こちら館内に入るとまず出迎えてくれるのが、実は太宰治
等身大のカラーパネルで、ちょっとドキッとする(^.^)
太宰の資料室のスペースもあった。
泊まってゆっくり拝見したいものだ。
なぜここまで太宰推しかというと、昭和17、8年に一か月ほどこちらへ滞在し、2つの小説を執筆したとのこと。
どの小説かは未確認だが、この資料室に答えはきっとあるに違いない。
資料室の向かいにあるロビーは広々としている。
「本日休業」と貼ってあるぐらいなので、宿泊客も立寄り客もおらず、館内はひっそりしていた。
女将さんに浴場まで案内してもらったが、なかなか遠かった。
まずは階段を上る。
洗面所などがある廊下を進み。。。
さらに渡り廊下みたいなところも渡る。
方向感覚は鋭くないので自信はないが、浴場は別館?側にあったのかも。
途中にある部屋の名前パネル。
なかなかに文学的な部屋の名前にニンマリ
殿方浴場と明記されてるように、男湯と女湯は離れていた。
ここから今度は階段を下る。
すると男湯の入口が見えてきた。
脇には寛ぎスペースもある。
ロビーといいここといい、籐の調度品が多い。
では脱衣所へ。
イイ感じの昭和レトロモダン感があり、これまたニンマリ
お客はぼく一人だけなので、終始ゆっくり独り占めで過ごすことができた。
では浴室内へ。
浴槽は一つだが十分に広い浴室だった。
まず目が行くのは、浴槽からザンザン、いやドバドバと溢れる湯
広い床は常にヒタヒタ状況
これだけでもうニンマリだ
洗い場は2面にとってあるが、使用できるのは1面のみ。
カランのアップ写真を撮ってなかったのは、源泉が出なかったからかな…出てたらスミマセン(^^;
入口から左側の2セット↓は使用できない状況。
さて、お湯を見ていきましょう。
無色透明な湯は源泉名がそのまま「旅館 明治」。
当然のごとく自家源泉。まあ湯村温泉は集中管理でないので基本自家源泉となるようだが。
源泉温度40.2度、pH8.4のナトリウム・カルシム-塩化物・硫酸塩泉。
成分総計は1.284g/kg。
湧出量は106.1リットル/分。
この湯を非加熱で完全かけ流しにて使用している。
源泉温度が40度ほどなので、温度が落ちがちなのを豊富な投入量でできるだけ温度が下がらないようにしているのであおう。
よって必然的にドバドバ~
浴槽は10人ぐらいが楽に入れそうな規模。
源泉の成分の特徴を簡単に列記。
陽イオンではナトリウムが327.4mgで77.98ミリバル%、カルシウムが75.4mgで20.60ミリバル%となり、これでほとんど。
陰イオンでは塩素が435.5mgで64.33ミリバル%、硫酸が274.2mgで29.91ミリバル%。炭酸水素の36.4mg、炭酸の8.8mgと続く。
遊離成分ではメタケイ酸が103.7mg、メタホウ酸が9.3mg。
浴槽の温度を測ってみると。。。ピンボケ失礼
38.5度といくらでも入ってられる温度
正直12月だと出られなくなるとも言える温度(^^;
まあこの日最後の湯と決めていたし、他のお客が来ることもないので出られなくても一向にかまわないわけだ
湯口からは源泉が盛り上がるように投入されている。
ほぼ無臭。
柔らかな口当たりで、淡い塩味や淡い甘味があった。
湯口の温度を測ってみると。。。
39.5度と、分析書の温度にかなり近い。
また広い浴槽なのに浴槽内で1度しか温度が下がってないのは、それだけ新湯を勢いよく投入しているということだろう。
しっかりとしたツルスベ感が心地よい
この広さで常に新鮮な湯、たまらん。
そして細かな泡付きも大量
冬には少し温度が低いものの、その分一晩中でも入っていたくなるような極上湯
存分に堪能したので失礼するころには日はとっぷりと暮れていた。
ここは暖かい時期にまた来たいな~。
やっぱり甲府湯村、最高
年明けに甲府湯村の違う宿に泊まったのだが、そこも素晴らしかったのであった。
次はこのシリーズ最後、オマケだけどこの後に向かった食事のお話。
湯村温泉 旅館 明治
山梨県甲府市湯村3-10-14
055-252-0388
立寄り入浴料 700円
15:00~21:00 (要確認)
<源泉名:旅館 明治>
ナトリウム・カルシム-塩化物・硫酸塩泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
40.2度
pH8.4
成分総計 3.635g/kg
106.1リットル/分
無色透明
ほぼ無臭
淡塩味、淡甘味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
細かな泡付き大量
完全かけ流し
2021年12月入湯
※数値はH21分析書より