日本で最大の水生昆虫タガメを1980年から飼育し、2023年5月16日に飼育を終了しました。43年間飼育してきました。
飼育していていると、「なんで(なぜ)?」分からないことが出てきます。分からないことがおこると調べたくなります。本を読み人に聞きヒントをもらって、試してみて疑問が解けるととても楽しいです。
水生昆虫タガメと出会ったおかげで、研究の楽しさを知り多くの人とも出会うことができました。タガメに感謝です!
小学校に勤務していた頃は、教室の廊下に水槽を置き、タガメの生活史を見てもらい、分かったことを「タガメ飼育ノート」に毎年まとめ学級の子どもたちに読んでもらっていました。タガメ飼育ノートをまとめ、宮武頼夫先生に監修していただいて「タガメのすべて」(1994 トンボ出版)を出版し多くの人に読んでもらいました。
タガメの飼育を続けるには、20~30個体を家で飼育しキープしていました。飼育には労力(毎日の水替えとエサやり)とお金(餌代)がかります。たくさん飼っていた時は月3万円かかっていました。小学校で勤務しなくなったので飼育をやめることにしました。
タガメの放流の前日に、水槽の個体を全部取り出し個体数を確認しました。元気な個体は30匹。♂2匹が死んでいました。秋口と春先に死ぬ個体があります。30匹のうち♂9匹、メス21匹でオスの方が少なかったです。
放流当日の朝、採集してきた北摂の3カ所に放流するため♂と♀を混ぜて3つに分け水草を入れたビニル袋の中へ10匹ずつタガメを入れた。※一カ所に放流するとサギなどに見つかり全部食べられるリスクがある。
2023年5月16日(木)の6時30分にタガメの観察・採集でいつも一緒の友達:平山孝文さんが車で迎えに来てくれた。平山さんは私の高校の後輩という関係ではあるが、いろいろなことを知っていて私の先生。
姫路の市川さんとタイへタガメを探しに行きました。
現地に着いたのは9時過ぎ。今年は餌をやっていないので、オタマジャクシやカエルなどエサになる生き物がいる場所を探した。また、田植えは半分くらい終わっているので、田植えの終わっている場所を選んだ。
ビニル袋からタガメを取り出し、水辺に放した。3か所のうち1カ所は、私が初めてタガメを網で採集した思い出のある場所を選んだ。
放流したタガメが産卵して、数を増やしてくれることを願いつつその場を後にした。
飼育は終了しますが、今後も観察・調査は続けたいと思います。
姫路の市川さんがやられているビオトープへも伺いたいと考えています。
今回は放流が主で、観察・調査は従だったので早く終了した。野間の大ケヤキの下で昼食を取り、途中池に少し網を入れ、帰りに「高槻市立自然博物館;あくあぴあ芥川」に寄った。私は始めてだが、平山さんは5回目くらいらしい。鳥のはく製や昆虫、標本や水槽に魚等を水槽で飼育しているのを見ることができる。また来たい博物館だが入場無料がありがたい。