未完成が完成形。
ドイツ生まれのニコラシカです。

小さなリキュールグラスにブランデーを注ぎ、レモンスライスで蓋をし、その上に砂糖を載せてできあがり。

飲み方は、 まず砂糖とレモンを一緒に口に入れもぐもぐします。甘味と酸味が広がったらブランデーを一気に流し込み、さらにもぐもぐします。そう、口の中でカクテルにするのです。
あなたのもぐもぐがカクテルを完成に導くのです。!

ドイツなのになぜロシア名なのかははっきりしません。
帝政ロシアの皇帝ニコライ二世がすごい酒豪で、常にレモンと一緒にウォッカを一気飲みしていたそうで、そこに由来するとした説があります。

レモンの皮を一緒に味わうほうが美味しいとする意見も多いです。わかります。
しかしオクターブでは敢えて皮を外します。
純粋な果汁だけのレモン感がブランデーの品ある風味に寄り添うような気がするから、なのです。
ブランデーの代わりにウォッカで作るならば、レモンの皮はそのままで深みある味わいを楽しみたいとは思いますね。


《レシピ》
・ブランデー
・レモンスライス(皮を外すので砂糖を載せても耐えられるくらいの厚みに)
・上白糖(型がとりやすい)



チョコミントアイスみたい!と絶賛されるカクテル‘‘グラスホッパー’’。

ミントリキュールの緑色が名前の由来になりますが、クリームと一緒にするため緑色がぼやけており、百歩譲ってもバッタには見えません。

そうこれは、当初のスタイルが全然違うものだったから、なのです。
元々は‘‘プースカフェ’’スタイルでした。お酒の比重の違いを利用して小さなグラスに重ねて仕上げるスタイル。
バッタさながらの鮮やかな緑色の ミントリキュールがきれいに発色していたのです。

さて、このカクテルのおいしさの秘訣はクリームでして、オクターブでは植物性脂肪のホイップを採用しています。
動物性の純生クリームですと風味が強すぎてチョコミント味の邪魔をしちゃうのです。
植物性ホイップはふんわり優しく包み込んでおいしさを引き立たせてくれるのです。

ちょっとした違いが大きな差になるカクテルの世界、なかなかにおもしろいですね。


《レシピ》
・グリーンミント(ジェット27)・・・20ml
・ホワイトカカオ(エギュベル)・・・20ml
・植物性ホイップ  ・・・・・・・・30ml


●シェーク
※グラスに注ぐ際にストレーナーを使用し、細かい氷片を取り除く

優雅に見せてヘビーなカクテル。
蝶のように舞い、蜂のように刺す。  ?

レモンと砂糖の甘酸味にジンの爽やかさとシャンパンの優雅な口当たりがマッチしたおいしさ。そして確実に酔えるアルコール感。

75(セブンティファイブ)とは第一次世界大戦時のフランスの75口径大砲のこと。
淡くナイーヴな見た目と裏腹の重い飲み応え。命名者のセンスに脱帽です。

こちらのカクテル、シャンパンをソーダに代えたものがジンフィズと呼ばれます。
シャンパンに酸味があるので、ジンフィズよりも多くの甘味を加えてバランスを取ります。


また、ベースのお酒を代えたアレンジが豊富だったりします。
バーボンを使えば‘‘フレンチ95’’、ブランデーですと‘‘フレンチ125’’、ウォッカにすれば‘‘フレンチ76’’、カルヴァドスなら‘‘フレンチ68’’、ゴールドテキーラで作ると‘‘フレンチ25’’となります。
調べたらそれぞれの口径の大砲が存在していたようですね。68口径はちょっと分からなかったかな。


いかがでしょうか、まずは‘‘75’’で元祖の美味しさを堪能してくださいませ。


《レシピ》
・ジン(ゴードン)・・・・・45ml
・レモンジュース・・・・・20ml
・和三盆糖・・・・・・・・3tsp
・スパークリングワイン・・70mlくらい

※レモンスライスを飾る
※ジンは度数の低めのもので

●シェーク