暑い日にピッタリの爽やかな美味しさは、キューバの鉱山で働く男たちが喜ぶ美味しさだったのです。

100年くらい前のはなし。
キューバの鉱山の坑夫たちが、現地で手に入れやすい素材(ラム、レモン、砂糖)をいい感じに混ぜて飲んでいたようです。

19世紀の末頃。件のダイキリ鉱山に出入りしていたアメリカ人‘‘ジェニングス・コックス’’がその爽やかなドリンクに‘‘ダイキリ’’と名付けたのです。
彼の航海日誌にレシピが記されていました。
そこには6個分のレモン果汁※、スプーン6杯の砂糖、6カップのラム、少々の水、これらをシェークするとありました。ちなみに6杯分。

※現地で言うレモン(リモン)は小さめのライム(キーライム)のことで、もしかしたらそれを指すのかもしれません。

その後に洗練されてゆき、現在はホワイトラム3/4、ライム果汁1/4、砂糖スプーン1となっています。

現在のレシピはシンプルゆえに繊細なので、味をうまくまとめるのが難しいとさえ言われるほどに磨かれてしまっています。
ラムベースカクテルの代表格に出世したのです。
世界カクテルランキング堂々の3位です。
これには適当に作って楽しんでいた鉱山の坑夫たちもびっくりですね笑         


《レシピ》      
・バカルディホワイト・・・・・45ml
・ライムジュース・・・・・・・15ml
・砂糖・・・・・・・・・・・・1tsp


●シェーク
私、プリンが好きでして。
バケツプリンに顔を埋めて死にたいと思っています。そんな感じなものですから作りました、プリン味。

卵黄のリキュールをミルクで割ってキャラメルシロップを垂らすだけなので、何処のバーでも作っている簡単なカクテルになります。
なのでオリジナルカクテルとは言えませんね。
ですがこれといった名前が付いていませんので、暫定的に‘‘カスタード・プディング’’としておきます。

これ、気が付けば一気飲みしている恐ろしい美味しさとなります。
このブログ用に写真を撮って、捨てるわけにはいきませんから飲むじゃないですか。
私、白目剥いて一気飲みしておりました。気が付けば。恐ろしい。

この卵黄のリキュールがアドヴォカートと云いまして、オランダで作られ始めたお酒です。
ブランデーに卵黄や糖分、バニラを加えた感じです。
地元オランダで売られているものはドロッドロに濃厚で、スプーンですくって食べる、まさにデザートだそうです。
くぅー食べてみたい!

このお酒を口にすると喉がスッキリして調子が良くなるところから、弁護士(アドヴォカート)たちに人気があったそうです。
ネーミングの由来はそこかもしれませんね。

それでは甘党の皆様、そしてバケツプリンに顔を埋めたいと思っている皆様は是非オーダーしてみてくださいませ。


《レシピ》
・アドヴォカート(ワニンクス)・・40ml
・ミルク(べこの乳)・・・・・・・90ml
・キャラメルシロップ・・・・・   5ml


●シェーク

※べこの乳とは、地元会津にて生産されている日本最高クラスクオリティ(皆方調べ)の牛乳ブランド


源氏物語カクテルの一つ。

花散里 はなちるさとは、正妻(のような立場)の紫の上に次ぐ地位にあったとされます。
あるときは光源氏の息子‘‘夕霧 ゆうぎり’’の育ての親となり、またあるときは何かと忙しない光源氏の心を癒したり。
ずっと穏やかに、愛憎のどろどろにまみれることなく暮らせたのは、やはりその人柄の良さがあったからだそうです。
もしかして、物語のなかで一番の幸せ者だったんじゃないかな?!
決して美人ではないけれど心清く穏やかで慎ましい‘‘花散里’’、そんな女性をイメージして仕上げました。

ベースにはベルガモットのリキュール。
実はこのリキュールは最近新しく発売されたお酒なんです。
元々のレシピで使用していたお酒に替え、よりイメージに合ったこちらにしました。

口当たりの優しい、源氏物語一の幸せ者をイメージしたカクテル。
どうぞご賞味くださいませ。


《レシピ》
・イタリカス・・・・・・・・30ml
・グレープフルーツジュース・45ml
・クランベリージュース・・・15ml
・トニックウォーター・・・・60ml


●ビルド