その味わいバランス、口当たり、喉越し。
まさにゴクゴク飲めるって表現を私が実感したのはこのジャングルジュースが初めてだったかも?!
大雑把すぎて、果たして名を冠してよいのかどうか、、、。
ほんの数ml分量を変えただけで名前が変わるのがカクテルの世界。
このカクテルはそんな世界を根底から覆す存在なのかもしれません笑

ジャングルジュースはどんなジュースをどんな量だけ組み合わせても大丈夫、そんな自由度の高さがあるのです。
世界中にあまりにも多くのレシピが存在し、どれがスタンダードなのかはっきりしません。
オレンジ、パイン、クランベリージュースを使用する例が多めでしょうか。

元々は南太平洋海域にて米兵が、ジャングルで入手可能な材料を用いて発酵、蒸留、風味付け等を即興的にこなして酒を作ったのが由来だとか。
その兵隊さん有能です。
退役したらバーテンダーになったかもね!

現代では様々なスピリッツやリキュールに、様々なフルーツジュースを組み合わせて仕上げるスタイルが基本といえるでしょうか。
オクターブではパッションフルーツリキュールをベースにしたものが人気です。


《レシピ》
・パッソア・・・・・・・30ml
・オレンジジュース・・・30ml
・パインジュース・・・・30ml
・クランベリージュース・30ml


●シェーク

数年前のはなし。
会津は戊辰戦争から150年の記念企画が目白押しでした。
会津のバーテンダーも‘‘戊辰ハイボール’’を作り記念としました。
このハイボールは山口県の日本酒‘‘獺祭’’を使用することを一つのしばりとし、各店それぞれのレシピで仕上げたものでした。

オクターブの戊辰ハイボールは‘‘荒城の月’’と名付けました。戦争後の荒れたまま放っておかれた鶴ヶ城へと思いを馳せ名付けました。
・会津の日本酒
・長州の日本酒
・薩摩の焼酎
・土佐のシロップ
を一つのグラスにまとめてみました。
ここには、いろいろな思いは忘れなくてもいいと思う、思いはそっと傍らへ添わせ、前を向くのがよいと思う。
という私感を込めたのです。

戊辰戦争への思いや考え方はそれぞれ。バーテンダーの仲間内でもそれぞれですし、会津若松市民の皆さんもそれぞれ、山口県や鹿児島県の皆さんもそれぞれですよね。
お互いを尊重し合いながら、とりあえずこのカクテルで乾杯、「あれ?、おいしいね!」と笑顔になっていただければなんとなくいい感じかな、と思います。


《レシピ》
・会津の清酒・・・・・・・・30ml
・獺祭・・・・・・・・・・・25ml
・薩摩いも焼酎・・・・・・・1tsp
・わつなぎシロップ(生姜) ・・1tsp
・レモンジュース・・・・・・1tsp
・ソーダ・・・・・・・・・・100mlくらい
・月に見立てたレモンピールで香り付け

●ビルド

カクテルに仕上げた時点でアルコール度数が30度を越える、危険だけど美味しい一杯です。
横浜中華街の名店‘‘ウインドジャマー’’のオリジナルカクテルです。
ウィンドジャマーは船乗りや兵隊さんが足繁く通っていた、毎日ジャズの生演奏が聴けるバー。時代によっては一晩で70ヶ国の言葉が飛び交っていたんだそうです。

血の気の多い荒ぶった船乗りたちのために作り上げられたのが‘‘ジャックター’’です。
作ったのは初代オーナー‘‘ジミー・ストックウェル’’氏。
ジャックターとは水兵さんのこと。ジャックタールをネイティブな感じにしてますね。

ベースのラムが151プルーフ(75.5度)もあるどぎついラムなうえに、サザンカンフォート(No.32参照)も40度近くあるので、かなりの飲み応えになります。
荒ぶる男たちを黙らせるために考案されたのではないかと勝手に想像しております。

そのヘビーな味わいはここ会津においても健在でして、荒ぶる会津の猛者どもをばったばったと斬り捨てております。

あ、だからと言って道場破りみたいに挑戦しに来ないでくださいね。
肩の力を抜いて穏やかに「うはー強烈ー」とか呟いてくださいませ。
荒ぶる輩な感じは苦手です。


《レシピ》
・ロンリコ151・・・・・・・   30ml
・サザンカンフォート(35度もしくはブラック40度)・・・・・・・・・・・・25ml
・コーディアルライム・・・・  25ml

・ライムシャトー添える
・クラッシュアイス


●シェーク