ドイツ在住歴約20年
海外キャリアデザイン・アドバイザー
ブットラー惠子です。
ケルン
先日同僚が仕事の合間に
突然こう切り出してきました。
「わたし、ベーガンになろうかと
考えているの」
ベーガンとはお肉、牛乳、
卵など動物に由来する食物を
口にしない食事志向のこと。
彼女は食用の動物がどのように
扱われているのかという
ドキュメンタリーを見て、自分の
食生活を見直そうと思ったそうです。
といっても今やドイツで
ベジタリアンやベーガンに
なる人は珍しくありません。
昨年の数字ですが、
ドイツでは12%が
ベジタリアンやベーガン
(データーの出典はこちら)。
ソーセージ大国のドイツで
お肉を食べない人は
ここ近年傾向増加にあります。
それを象徴するかのような、
記事を先日見かけました。
アメリカ発祥の
ハンバーガー・チェーンが、
ベジタリアン向けのハンバーガーの
販売を始めるというのです。
またケルンという街では、
ベジタリアン・ハンバーガーだけを
販売する期間限定店舗も
数日だけでしたが登場しました。
そうでなくてもドイツの都市部では、
普通のレストランでも
ベジタリアンメニューが
注文することができます。
私はお肉は食べない
ペスケタリヤー(Pescetarier)です。
お肉以外の乳製品や卵、
魚は頂きます。
中途半端だと言われそうですが、
日本人として生まれて
お魚を食べないのは、
相当もったいない。
というか私は無理なので、(-_-;)
お肉以外のモノは
感謝しながら頂いています。
2年前にメノルカ島でいただいた魚介パエリヤ
誤解のないように書きますが、
別にお肉を食べるのが悪い
と言っているのではありません。
ドイツのディスカウンターと
呼ばれるスーパーでは、
お肉が驚くほど安い価格で
売られています。
その裏には、「大量生産」
が隠されています。
つまり動物が粗悪で
ほぼ身動きの出来ないような
檻で飼育されています。
それに加え、
早く成長するようにと
ホルモン剤などを餌に
注入している訳です。
さらにそうやって飼育された
動物はまた、東欧からの
安い賃金で雇われた人たちが
解体します。
彼らも決して良いと言える
労働環境ではありません。
また動物の大量飼育は
二酸化炭素の排出につながります。
つまり人にとっても
環境にとっても悪いんです。
ではなぜドイツでは、
こんなことになってしまったのでしょう。
動物たちは建物内で飼育されています
供給側はただ、
お肉が好きなドイツ人の需要に
応えようとしているだけ。
ソーセージやカツレツなど、
お肉をたくさん食べるのは、
元々ドイツの食文化。
それに加え、ドイツの
多くの消費者は、
品質以上に安さを求めます。
つまり精肉大量生産の根本は、
消費者に起因している訳です。
だからドイツに住む人たちが
食生活を変えないと、
こういう状況は変わらない。
そもそも、わたしたちは
飽食の時代に生きています。
お肉は毎日食べなくても、
先進国に住んでいるのだから、
十分に栄養を取ることができます。
だからドイツも少しずつ
「安くお肉を買える文化」を
変えていく必要がある。
ドイツのベーガン、
ベジタリアンの増加は、
この問題に気づきだした
人の増加の現れのようです。
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