kpoint_newsのブログ -7ページ目

懐ける

 番犬をおいて空き巣対策とするものの、餌などを与えて手懐けてしまえば何ら防犯にはならないとはよく聞く話。

 親戚の子供がどうにも懐かずに厭な思いをしていた。赤ん坊の頃から顔を見るなり泣き叫び始末が悪いことこの上無しであった。どうやら男が総じて苦手なようで、祖父に対しても同じように懐こうとはしないらしい。家人にいわせると「ヒゲを生やしておそがい顔をしているからだ」と宣う。なるほど、その子の祖父も禿で怖い顔をしている。
 この四月から幼稚園に通うそうで、入園祝いを取りに先日久しぶりに我が家にやってきた。三歳を過ぎ言葉も喋れるようになったことだし、少しは相手をしてくれると思いきや、またしても顔を伏せ無き叫びはしなかったが、齢五十の親爺が充分に落ち込むほどの嫌々をする。
 子供をおちょくるのが大好きな小生としては係る問題を看過出来ず、どげんかせんといかんとの思いに駆られ一計を案ずることにした。
 入園祝いの他に家人が用意したのは猫型ロボットの玩具。人気キャラクタ初代声優の声で「いってらっしゃい」だの「起きろ」などとしゃべってくれる十数年前の音声ガイド付きコミュニケーション玩具である。家人がその玩具の説明やらしているのに乗じて茶々を入れつつ介入し、それらの贈答品を小生が与えたものだということを強く印象づけることができた。
 あれほどまでに厭がって、目を合わせないどころか両の手で目を覆い、視界から小生を消し去ろうとする暴挙に出ていた件の子供、玩具を弄びながら時折笑顔を交えながらこちらの様子を伺うまでになり、帰り際には満面の笑顔を湛え愛嬌を振りまき、ルンルンしながら車に乗り込むに至った。
 
 やはり基本は餌付けかしらん。犬も子供も商売も。

今日の言い訳

選挙カー

 参議院選挙、衆議院選挙、愛知県知事選挙ではお目にかかれず、町長選挙では二度ほど、この度の町議会選挙では朝な夕なと自宅前道路を候補者が通過していく。
 
 皆さん近所の人なんだけどが。

不気味な深夜の国道23号線

 A市から我が町まで20キロを先月開通したバイパス利用して帰宅。一般道からバイパスへ合流したあたりでは、深夜とはいえ何台かの車が前後を走っているが、五キロも走れば次々とインターから降りてしまい、道しるべとなるテールランプも無くなりひたすら暗闇を疾走する。
 二本目の河川を過ぎたあたりから山越えで、二車線のうねった山道を右へ左へ登って降りて、時折行き交う対向車のライトが眩しく分離線におかれた反射板が見えづらい。いよいよ周りは漆黒の闇となり前照灯が三十メートル先のカーブを教えてくれるのみ。

 やがて最後の下り坂。右に見えるデンソー、左はビール工場(嘘、なんかの工場)、この道はまるで滑走路夜空に続く。なんか飛んでいきそうになりつつ、ヘトヘトで帰宅する毎日。
 それでも下の道を走るより十分ほど早く着く(多分制限時速)ので概ね良好。

恐縮してしまう展覧会

64e1689a.png 秀吉軍と家康軍が戦った地域にある私学の美大から、恐縮してしまう展覧会の案内が送られてきた。
 梨本かっちゅうの。

斎藤茂吉の孫にしてビール業界万年四位に甘んじている会社に勤めるご婦人が綴ったエッセイ

1380d9b0.jpg タイトルはそこいらのBGが書いたような日記のようになっているが、著名な作家を親族に持ち、友人知人上司同僚部下は難関国公立の大学院卒、取締役をも君付けし、社長とも距離が近いことを猛烈にアピールした、嫌みと自慢話しか印象に残らない感を否めない内容の本

 クラス会で著書を配りまくっていた小生の友人は、三浪して地方の公立大学に合格、同社の面接試験でヨーヨーを披露し入社した傑物。

混雑時客に喧嘩を売っても止む無しと考えている繁華街の喫茶店について

 午前中の仕事を済ませ、名古屋城近くより久屋大通に向けて散歩がてらぶらぶらしてみた。途中にある神社の桜は満開、きれぎれに植わっている街路の貧弱な桜も黄砂を背景に美しく咲き誇っていた。

 午後零時半に久しぶりに会うのは、依怙地で吝嗇家ながら温厚で礼儀正しく、情に厚い人格者である友人のイラストレータT氏。風采の上がらない二人には近頃流行のカフェより、婆がウエイトレスをしている昔ながらの見掛け純喫茶がお似合い。年に数度は訪れるテレビ塔横の喫茶店に行きドアを開けたら、ちょうど昼時の混雑時だったようで満席、いつもは午後三時頃なので空席多くまったりできたのだが、流石にこの時間は客席が埋まっているようだ。相席でもいいかと呼びかけられたので、直に退店するような気配なのか、四人がけ席に爺一人のところに案内される。灰皿には吸い殻が既に三本、コーヒー茶碗はなく、とりあえずの窮屈と、めたぼりっくな我ら二人、肩寄せながらコーヒーを注文する。
 入店後直ぐに他のボックス席が三つ空き、いずれかに移動できるのかなと様子を伺う。暫くして二人組の客や単身の客が来店し「お好きな席へどうぞ」と案内している。直にこの席の先客も帰るだろうからもう少し我慢してみようと思った矢先、サンドイッチとコーヒー三つをのせたお盆が席に運ばれてきた。どうやら先客の注文らしい。狭苦しいテーブルにサンドイッチとコーヒー茶碗が三つ、しかも向かいの親爺は遠慮なく煙を全面に吐き続けてくる。
 
 人の煙草ほど煙たいものはない。しかも狭苦しい。
 
 「そこ空いてるのだったら、席を移りたいのだがよろしいか?」たまらず二人いる婆のうち、戦後生まれらしい方に席替えを懇願した。
 
 「いいけど、水もっててよ」

 申し訳ないが年数度お邪魔するとはいえ、この様なフレンドリーな返答を頂戴するほど親しくもない。また、片割れの婆が手持ち無沙汰で視点定まらぬ虚ろな目を彷徨わしているのに、店のお手伝いをせよとの物言いである。飯場の婆に無理難題を押し付けているのではなく、営業目的に適った客として来店し、対価を払いそれを享受しにきただけである。けんか腰でいわれる筋はない。実に嘆かわしい。同意を得ようと連れの顔をのぞき込めば、普段から温厚でならしている人の顔とは思えないほど怒りを帯びていた。
 
 木の芽時なので、色々事情があると思うが、やはり客を逃すような発言は厳に慎んでもらいたいものである。
 
日頃安穏な日々をお過ごしで、刺激の欲しいややM寄りの方は、テレビ塔西北喫茶かめまで気晴らしにどうぞ。

ふじやのけいき

 遥々名古屋から一時間半掛けて子供の友達が我が家へ遊びに来たので、町内で唯一の洋菓子店にケーキ三種九品をおやつにしようと出向いた。みのが廃業しろと励ました不二家でお正月以来の散財である。
 午後二時、昨年までは行く度二三組の先客があり、注文するまでに五六分は掛かっただろうか、この度はタッチの差で先を越された上品なご婦人が居るのみ。しかもお誕生日用ケーキの予約らしく、申込用紙に記入している間に当方の番が来たので早速注文を開始する。
 正月に喰ったスポンジがやや固く歯ごたえのあったオリジナルケーキは姿を消し、定番のチョコレートケーキ、ショートケーキが大場をとって居並んでいる。果物を一杯乗っけた美味しそうなケーキもあったが三百八十円もし、うし丼一杯分と同じである。入荷量不足とかなんとか理由をつけ、再開前よりは百円も高くなった現在の値段と一緒である。大幅な値上げ幅に未だ丼を食べられずにいる小生には、西洋菓子一個がその値段と同じとは全く持って受けつけられない。従って再開前の値段である280円を基礎として、ウインドウより候補の菓子を選択、結果前述のチョコレートケーキ、ショートケーキを親子三人+子供の友達二人分十個だが、何故か腰が引けたこともあり、三種計九個を注文する。
 
 一月以来の早朝番組で吼えまくっていた司会者の声を思い出しながら、普段であれば二口三口で平らげる菓子であるが、この度は上にばらまかれたチョコレートをフォークでひとひら一片舐めるように食べ、カステラを細かく切り取り軟度を確かめ、中のクリームをも暫し口腔内に止め味蕾で探るように味を確かめた。
 
 ちぇ、余分に買えば良かった。

演奏会

 揉めに揉めた子供が通う学校の演奏会だが無事開催される運びとなり、平日のまっ昼間に出かけてみた。艱難辛苦の挙げ句開かれ、無地終了したこともあり歓喜の涙を流すリーダーに、つい貰い泣きをするところであった。

 そんなことより会場では、ある一人の老人で大騒ぎとなっていた。

 四曲目が終わり十五分の休憩に入り用を足すため席を離れ、ついでに二階ホール横にあった喫煙室で紫煙を燻らせることにした。三畳ほどのスペースには既に先客もあり、愛おしげに紙巻き煙草を両手で掴み、深呼吸するが如く静かにそして長く副流煙をまき散らしていた。煙てえなぁなどと勝手なことを思いつつ胸ポケットからマイルドセブンFKをつまみ一服、忽ちにして辺りは尋常ならざる空気に支配されていった。

 ドアが開き新たな喫煙難民が新鮮な空気を伴って現れた。顎髭を生やし繋ぎの作業服を着た老人は、孫の晴れ姿を見に来たのだろうか、柔和な表情で近づいてきた。ふと肩越しに目をやると、もとデブの知事のように、手のひらに載るようなぬいぐるみのアクセサリーをつけている。しかし翼々目をこらすと、イケメン手品師のラッキーみたいにちょろちょろ動いているではないか。今年の干支である猪みたいな毛に身を包んだハムスターのような動物。そう、シマリスを紐で結わいて肩に乗せているのであった。
 何かを訴えようとしているそのつぶらな瞳に目があってしまい、居たたまれない思いに駆られ、着けたばかりの煙草をもみ消しその場を去った。しばらくして席に着き何気なく前の方を見ると、先ほどの爺さんが十数人の女の子に囲まれ黄色い声を浴びていた。正確に言えば、親爺の肩に乗ったリスに群がっているのである。携帯電話のフラッシュを浴び、体中をまさぐられ、叫喚を聞かされる羽目になっているリスを見て、人に飼われることの哀れさを、ひしひしと感じざるを得なかった。

とほとほ12キロ

 小雨舞う国道248を北上し辿り着いた先は、町が企画したウォーキングイベント。この度開通した岡崎バイパス往復12キロを歩いてまわるというもの。
 すでに早足で1.5キロは歩いた勘定なので足には軽い疲労感。九時スタートの予定であったが、お約束である首長その他の挨拶が15分ほどあり気勢をそがれるも、はるか彼方に霞む折り返し地点に向かって歩き出す。
 スタートしてからしばらくすると記念品引き渡し所が設けてあり、町の特産品であるち○ぽ柿のジャムと実に貧相なウォーキング証明書、昔ながらのジンク版で書いたような文字が印刷された白タオルと米粉で作ったコッペパンをもらう。スタート地点で顔役等に挨拶をしていて出遅れたため、六十人ほどの後塵を浴びることとなったが、一人また一人とオーバーテイクし、黙々と歩き続ける。五十メートル間隔毎に立っている係員に挨拶しつつ、先頭を捉えんとピッチを上げるも二十人ほどの先行集団との差は開くばかり。やがて上りに差し掛かり集団ばらけるも一番手は遙か彼方。折り返し地点約2キロメートル付近で、復路を行く先頭の青年が猛烈なスピードでスタート地点を目指し疾走してきた。後続四五人の兄ちゃんも駆け足だ。

 汗を流し喉をからし、体力の有らん限りを尽くし必死の形相で駆けている青年諸君よ。君らをゴール地点で待ちかまえているのは冷たい水や炭酸飲料なんかじゃないぞ。
 主役不在で焼けずるばかりの豚汁と喉ごしが粒々とした甘酒が待っているんだ。気をつけろ!
 
 約一時間四十分で徒歩組はゴール。またぞろ降り出した雨で冷えた体には、豚汁至極ご馳走でした。