日豊線大分地区の運行形態と言いますと、最も知られている系統としまして、大分~佐伯間、大分~中津間が知られておりまして、時刻表を見ますとその姿が詳しくわかるのではないかと思います。
これら区間では、大分車両センターに所属します、2両固定編成であります815系電車、そして南福岡車両区に所属します3両固定編成の813系電車が主に運行されておりまして、813系電車にとりましてはこれまで415系電車が運行されておりました運用から移管されたものが多く見られておりまして、特にラッシュ時には本領を発揮していると言ってもいいかと思います。
尚、415系電車は現在は1500番台のみが大分車両センターに所属している事もありまして乗り入れておりますが、運用は現在は1運用しかなく、
下関→(5521M)→大分→(648M)→中津→
しか定期列車では見る事ができないのが現状であります。
(648M)~今回撮影、後日詳しくご紹介します
さて、大分地区では時刻表を見ますと、連続して「その駅止まり」・「その駅発」の列車の姿を見る事ができております。今回は、これまでそれら駅を訪れておりましたので、折り返し列車とともに皆様にご紹介してまいります。
その駅と言いますのは、日出(日出町)・大神(おおが、日出町)・杵築(杵築市)・中山香(杵築市)の4駅でありまして、時刻表からもこれら4駅が連続しております。やはり普通考えるならば、この中で大きな杵築、そして末端の中山香の各駅止まりの印象が大きいかと思いますが、それ以外の日出町の2駅も折り返し駅として存在するに至っております。
かつては、このうちの日出駅の方が最も多く折り返す列車が見られておりまして、415系電車や今は全廃となっております475・455系各電車、そして717系電車と言った電車がこれら区間で運行されておりました。
実際に、これら区間を運行します815系電車・813系電車の行先を見ましても、これら駅への行先も入っておりまして、これら駅で折り返しを行っている事もお分かりいただけます。ただ、連続して行先は見られず、2駅ずつ違った位置に行先が見られている事もお分かりいただけます。
(815系電車)
(813系電車、ワンマン対応)
(日出行き)~415系電車(これら系列の行先を収めていませんので、415系電車(鋼製車)をご紹介します)
(大神行き)~815系電車
(杵築行き)~813系電車
(中山香行き)~815系電車
(同)~813系電車
尚、ご紹介しておりますように、令和4年9月までは415系電車も大分地区にも運用を持ちまして運行されていた事がありました。それほど北九州地区に加えまして、大分地区の通勤・通学の足も支えていた事がわかりますが、先述のように現在定期列車は1往復のみですので、それだけ活躍の場も少なくなった事も伺わせております。
さて、ここからは折り返し駅となります4駅をご紹介します。まずは日出町の日出駅であります。
(駅舎)~ホームより、現在は窓口で切符の購入はできず、切符は自動券売機で購入となります
まずは、日出駅発着列車であります。上下各5本ずつが存在しておりまして、このうち3往復が佐伯駅発着列車でもありまして、途中大分駅など3分以上の停車が見られてもいます。そういう事もありまして、所要時間も2時間前後かかる列車がほとんどでもありますので、それだけ特急列車と対照的である事も伺わせております。
【日出駅止まり】
622M 大分6:12発→日出6:41着
4636M 佐伯9:27発→日出11:38着
4642M 佐伯11:42発→日出13:48着
634M 大分14:14発→日出14:43着
4668M 佐伯21:16発→日出23:24着
【日出駅発】
4623M 日出6:46発→臼杵8:13着
4637M 日出11:48発→佐伯13:55着
4645M 日出13:53発→佐伯15:56着
4649M 日出14:51発→佐伯16:48着
659M 日出23:29発→大分23:58着
日出駅の構内です。画像は大分・宮崎方を表しておりますが、左側が1番ホーム、右側が2番ホームとなっております。画像からもわかりますように、駅自体は1面2線の線路配置となっておりまして、基本は1番ホームに下り別府・大分方面、2番ホームに宇佐・中津方面となっております。尚、手前側小倉方になりますと単線となっておりまして、この駅で単線・複線の境が見られております。
(1番ホーム、815系電車臼杵行き)
日出駅の出発信号機です。上の画像の臼杵行きが1番ホームに停車しておりますので、1番ホームに青信号が灯っている事がわかります。また、この駅で折り返す列車もありますので、2番ホーム側にも信号機が備えられている事もわかるのではないでしょうか。
次は、同じく日出町に属します大神駅であります。
まずは、大神駅発着列車であります。夕方から夜間にかけまして2往復が設定されておりまして大神駅止まりの列車では佐伯駅発の列車も存在しますが、大神駅発の列車はいずれも大分駅への列車でもあります。
【大神駅止まり】
4652M 佐伯15:11発→大神17:23着
4662M 幸崎18:40発→大神20:00着
【大神駅発】
641M 大神17:31発→大分18:11着
649M 大神20:05発→大分20:39着
この大神駅は、画像のように1面2線のホーム配置となっておりまして、通過列車は2番ホームで通過する形のいわゆる「一線スルー」の形となっております。したがって、下り列車でも1番ホームで退避する列車もありまして、その下の画像の列車もこの時はその下の画像の883系電車「ソニック」を退避してもいました。
(撮影時、上り「ソニック」通過のために1番ホームに停車)
(2番ホームで通過、883系電車で運行、上り「ソニック」)
また、もちろん下り「ソニック」も2番ホームで通過します。そう言った事もありまして、使用車両が振り子式車両でもある事もありまして、速度もあまり落とさない形で通過しております。
尚、大神駅も日出駅と同様簡易委託駅となっております。ただ、こちらは近くに学校がある事から、学生さんの定期券購入等もありますので窓口は残されております。それでも一時は無人化される事にもなっていたそうですので、それが免れただけでもいいのではないでしょうか。
次にご紹介しますのは、4駅の中では最も大きな駅でもあります、杵築市の杵築駅であります。
まずは、杵築駅発着列車であります。上下4往復が設定されておりまして、このうち杵築駅発2本で佐伯駅まで運行されておりまして、所要時間ももちろん2時間超の時間で運行されております。
【杵築駅止まり】
624M 大分7:16発→杵築7:55着
4638M 臼杵11:02発→杵築12:30着
632M 大分13:54発→杵築14:30着
4650M 幸崎15:40発→杵築16:52着
【杵築駅発】
4629M 杵築8:00発→幸崎9:18着
4643M 杵築12:56発→臼杵14:35着
4651M 杵築14:56発→佐伯17:47着
4659M 杵築16:57発→佐伯19:12着
この杵築駅は、当ブログでもご紹介しましたが、杵築城など杵築市の中心部とは離れた所に駅が存在しておりますが、それでも以下画像にもありますように、一部の「ソニック」も停車しております。
(「杵築城下町入口」の看板)
そんな杵築駅は2面3線のホーム配置となっておりまして、以下画像のように2番ホームで折り返す形となっておりますし、1番ホームが中津・小倉方面、2番ホームが別府・大分方面のホームとなっております。また、折り返し以外でも「ソニック」の通過待ち合わせで2番ホームに停車する列車も存在しておりまして、正直2番ホームがあってよかったと言う印象もあるでしょうか。
ちなみに、ホーム以外でも駅自体は直営駅でもありますので、7:00~15:00までの営業時間で駅員も常駐しますし、KIOSK跡に設けられました観光協会運営の売店も営業しておりますので駅内に関係者の方もいらっしゃる時間帯も見られております。また、特急停車駅でもありますので今年3月よりネット予約対応の緑の券売機も設けられておりまして、直接での指定席券の購入、ネット予約の購入も深夜まで可能となっております。
(緑の券売機アップ)
そして、最後にご紹介しますのは、同じく杵築市に属します中山香駅であります。
この中山香駅は、杵築駅から約8キロ離れておりますが、それでも以下にもありますように7往復の列車が折り返しておりまして、中には深夜0時14分に着く列車も存在しております。尚、この駅から宇佐・中津方面へは12往復しかなく、北側の小倉~大分間では最も少ない区間にもあたる事にもなります。
【中山香駅止まり】
4624M 佐伯6:34発→中山香8:57着
4644M 佐伯13:08発→中山香15:27着
4642M 大在16:49発→中山香18:02着
646M 大分18:21発→中山香19:15着
4664M 佐伯17:59発→中山香20:24着
652M 大分21:12発→中山香22:02着
4670M 佐伯21:55発→中山香0:14着
【中山香駅発】
4625M 中山香6:56発→幸崎8:17着
631M 中山香9:17発→大分10:13着
4655M 中山香15:48発→幸崎17:12着
4665M 中山香18:11発→幸崎19:38着
647M 中山香19:40発→大分20:25着
653M 中山香20:30発→大分21:27着
657M 中山香22:24発→大分23:10着
そのため、乗務員宿泊所も備えられておりまして、車両とともに乗務員もこの駅で一夜を過ごす事にもなっておりまして、約6時間はこの宿泊所で休むようにもなっているようでもあります。また、駅員は午前中のみいらっしゃいまして、切符・定期券の販売も行っております。
さて、そんな駅の配置は2面3線となっておりまして、この駅での折り返し列車は2番ホームで折り返すようにもなっております。また、この駅では折り返さない中津・大分方面の列車でも退避のために2番ホームに停車する列車もありますし、過去には最後の画像のようにクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」も退避・時間調整のために停車した事もありました(画像は平成29年撮影)。
(3番ホームを大分行き「ソニック」が通過)
(1番ホームに柳ヶ浦行き列車が到着)
今回は、これまで撮影画像から、日豊線の折り返し可能連続4駅の構内・折り返し列車に関しましてご紹介しましたが、やはり様々な特徴が出ていたのではないでしょうか。これらも2線しかない駅あれば3線もある駅もありますので、時間・需要に合わせますとそのような形も致し方ないのではないかと思いますし、杵築~中山香間のように8キロも離れている所さえもあるのも事実でもあります。ご覧の皆様も時刻表を拝見しないとわからない部分もありますのでそうだったのかとも思われた方もいらっしゃるのではないかとは思いますが、改めて時刻表を拝見すなどしまして見てみていただければとも思っております。