番外 西鉄バス北九州八幡営業所所属車2台で見られていたものでした、「路面電車復刻ラッピング」紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 西鉄バス北九州八幡営業所に所属します、西日本車体(西工)B型架装の日産デイーゼルUA(KL-UA452MAN)のうちの2台であります、平成17年式の9227・9231の2台は、今回ご紹介しますように、平成30年から令和2年までの2年の間、とあるラッピングを施しておりました。

 

 9227は、現在スマートループ塗装を施しておりますが、導入当初は「電車代行色」で導入されておりまして、「電車代行色」で導入されました西工SR架装車の一部の赤バス塗装・他路線転用に伴い導入されました車でもありまして、導入以来折尾駅・黒崎バスセンター~砂津間で運行されております1番系統を中心に運行されておりまして、後に「スマートループ塗装」に塗り替えられております。

 

 9231は、「電車代行色」でもあります9227と同時期導入車ではありますが、塗装は赤バス塗装で導入されておりまして、1番系統以外にも22番系統の三萩野・七条系統や、91番系統の砂津~戸畑間などの路線でも活躍しておりまして、八幡営業所管内の路線で活躍する姿が見られております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、先述のようにこれら車のラッピングが施されておりました姿をかつて収めておりましたので、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 それが、「西鉄路面電車復刻ラッピング」でありまして、施されました平成30年当時が西鉄創業110年にもあたっておりましたし、砂津~黒崎駅前間の廃止から26年、黒崎駅前~折尾間も18年となっておりましたが、路面電車の塗装・デザインに合わせました復刻カラーのラッピングバスが運行されておりました。

 

 

 そんな西鉄北九州線は、今から116年前にあたります明治41年に西鉄の前身であります九州電気軌道が創業しまして、3年後の明治44年に鎮西橋~大蔵川(現、三条~大蔵)間が開業しまして、以降路線網を広げまして、大正3年に門司~砂津~黒崎駅前~折尾間が全線開通しておりました。

 

 以降、八幡製鉄所の存在もありまして、円滑な運行も行われていたようでしたが、交通量の増加によりまして路面電車では対応できなくなりまして、昭和60年の北九州線の門司~砂津間、戸畑線(大門~戸畑(現・戸畑渡場)間)・枝光線(戸畑~中央町間)の廃止を皮切りに、ご紹介しておりますように平成4年に砂津~黒崎駅前間、平成12年に黒崎駅前~折尾間が廃止に至っておりまして、北九州の地から路面電車が姿を消しております。

 

 

 そんな懐かしい路面電車ラッピングバスが施されましたのが、ご紹介しております9227・9231の2台でありまして、先述のように八幡営業所に所属しております。

 

 (9227)

 

 (9231)

 

 この採用されておりますカラーは、昭和55年より平成初頭まで採用されておりまして、カラーは濃い赤のえんじ色クリームのラインが入っているのが特徴でありまして、昭和60年の一部区間廃止時の時点でもこのカラーが採用されていた時でもありました。尚、これら車には電車にはなかった西鉄の旧社章も取り付けられておりまして(但し、側面下に小さく設けられていました)、電車のようなバスであった事が伺わせております。

 

 

 また、路面電車を再現しておりますので、バスの下部には路面電車の車輪まで描かれておりまして、路面電車みたいな姿が伺えております。それにしても、この姿を見ますと大分交通の別大線に使用されておりました路面電車をあしらったラッピングバスを思い出させる姿でもありました。

 

 リアも、エンジン扉の中央部分にヘッドライトが、リア窓部分に電車の窓がうっすらと見えます。それにしても、上部に「行き先」と書かれておりますように、路面電車には行先がその部分に設けられておりましたが、このバスの場合にはリア窓下部に従来から設けられておりますが、それでもよく見ましても電車を再現させている事は見ていて伺わせているようでした。

 

 

 これら車の車内には懐かし写真も見られておりました。この画像は、昭和60年頃に撮影してあったとの事でしたが、この頃の時点では塗装もえんじ色のカラーが採用されていたのがわかりますし、この頃も交通量はさほど多くはなかった事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 この時は、私も乗車しましたが、ご紹介しておりますように大変派手さが伺わせておりました。それでも、かつてはこの塗装の電車が実際に走っておりましたので、わからなくはない所ではありましたでしょうか。

 

 (9231)

 

 (9227)

 

 

 (同、特別快速運行時)

 

 

 画像は、別の日撮影画像でありますが、これまでご紹介しました画像では雨が降っていた時でありましたが、この時は晴れておりましたので、西日がより赤っぽく見せておりました。それにしてもよく再現しているだけありまして、大変似合っているのではないかとも思います。

 

 

 今回は、西鉄バス北九州に、西鉄110周年企画として見られておりました2台の路面電車カラーのラッピングバスをご紹介しましたが、このラッピングが見られなくなりましてもう4年になりますが、これらラッピングも、バスではあったとは言えどもよく再現したなと思う所です。確かにバスではありますので電車とは違う事に関しましては仕方がない所ではありますが、カラーだけ見ておりましても十分合っていたのではないでしょうか。ご覧の皆様も、かつて北九州のバスにそのような姿が見られていた事、そして北九州市内に路面電車も存在していた事も存じていただければとも思う所ではあります。