NO.3041 導入から福岡~熊本間を走っています、西鉄バス「ひのくに号」E-III架装全11台 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 平成18年から平成22年にかけまして、西鉄バスでは西日本車体(西工)E-III架装車を導入しておりまして、その台数は29台にも及んでおりました。

 

 このE-III架装車は、これまで導入しておりました西工S型架装車に代わる車として導入を始めたものでありまして、西鉄バスに導入されましたのはいずれも日産ディーゼルスペースアロー(PKG-RA274RBN)でありまして、1号車は上の画像にあります9495でもあります。

 

 このE-IIIボディの特徴は、スタンダードデッカーのE-IIボディと同様、平成18・19年式と平成20年式以降とでは、途中マイナーチェンジがあった事もありまして、リアランプの形状が異なっているのが特徴であります。

 

 実際に、西鉄バスでは在籍がなくなりました前期の場合が日産シビリアンタイプのリアランプ、後期の場合は汎用品テール部品によるリアランプが採用された事もありまして、リアのナンバープレートの部分とともに、見た目がそれぞれ違っているのがそれぞれの特徴でもあります。尚、この車には日産ディーゼルスペースアローシャーシをはいておりますが、ミッションはいずれもトルコンATを採用してあるのが特徴でもあります。

 

 (前期・9495)

 

 (後期・6104)

 

 

 西鉄バスに導入されました西工E-III架装車の導入履歴です。これら車は、いずれも「ひのくに号」専用車として導入された車でありましたが、このうち平成19年式の車はいずれも日田バス・亀の井バスに移籍した車でもありまして、西鉄バスには所有はなくなっておりました。


 【内訳】
 平成18年 1台(9495) 
全廃
 平成19年 13台(9618~9623、9711~9717) 西鉄バス所有なし→移籍先で全廃
 平成20年 4台(9932~9935) 西鉄バス所有なし、日田バス譲渡車1台のみ在籍
 平成21年 6台(5982、6022~6026) 全車現存
 平成22年 5台(6101~6105) 全車現存

 

 これら車のうち、西鉄グループでは最後のシビリアンテールの車でありました、亀の井バスに移籍しました平成19年式の1台(大分200か・847)であります。この車は、西鉄時代は9716を名乗っていた車でありましたが、亀の井バス移籍後には現車番を名乗りまして運行されておりましたし、後に「メルヘン塗装」にまでまとって運行されておりましたが、昨年廃車になっておりまして、これによりまして平成19年式の車・シビリアンテールの車は西鉄グループでは全廃に至っております。

 

 一方、画像は日田バスに移籍しております平成20年式の474号であります。西鉄時代は9933を名乗っておりましたが、平成20年式の車が西鉄バスでは全廃となりましたので、この車が平成20年式の車では唯一の存在でもあります。しかも、平成19年式の車が日田バスでは全廃となった事で唯一の幕式行先でもありまして、より貴重な車でもある事が言えるのではないでしょうか。

 

 (リア)

 

 

 

 このように、離脱・廃車が一気に進みました西鉄グループの西工E-III架装車でありますが、現在も10台が福岡~熊本線「ひのくに号」におきまして活躍する姿が見られております。今回ここからは、西鉄バスの「ひのくに号」専用車であります転属履歴もないE-III架装車11台に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 まず平成21年前半には、様々な経歴を経まして福岡高速営業所に戻ってきました5982の1台が導入されておりましたが、後半には6022~6026の5台が導入されておりまして、これら5台は導入されて以降、動きもなく引き続き福岡高速営業所所属で、現在も「ひのくに号」専用車として福岡~熊本間を運行されております。

 

 (5982)

 

 (6022)

 

 (6023)

 

 (6024)

 

 (6025)

 

 (6026)

 

 このうち5982は、日野セレガ761*3台とともに西鉄バス北九州小倉営業所に転属しまして、現在は廃止されました北九州~大分線「ゆのくに号」に転用されておりました。画像は福岡時代の「ひのくに号」でありますが、転用前はこのような姿が実際に見られておりました。

 

 西鉄バス北九州小倉営業所転属後の画像です。実際日野セレガとともに画像のように運行する姿が見られておりました。しかし、「ゆのくに号」の休止→廃止に伴いまして西鉄バス久留米御井町支社に「ザ・レールキッチンチクゴ」のラッピングを施し移籍しておりました。

 

 そして、運行終了後に再び福岡高速営業所に転属、「ひのくに号」に再転用しております。それにしても、福岡→北九州→久留米とナンバーが変わっておりましたが、再び福岡ナンバーを再取得しまして運行されております。

 

 

 そして、平成22年には6101~6105の5台が導入されまして、この年ボディ架装を行っておりました西工自体が解散しておりますので、上の表にもありますように、これで西鉄バスには29台の導入で終わる事になります。尚、これら車5台も平成21年後半導入車と同様、導入されまして以降、福岡高速営業所所属・「ひのくに号」としての運用は変わらず運行されておりまして、周りで動きがある中でも長らく担当路線をキープしております。

 

 (6101)

 

 (6102)

 

 (6103)

 

 (6104)

 

 (6105)~全4灯LEDヘッドランプ化

 

 これら車のうち、6105では4灯全てにLEDヘッドランプが取り付けられておりまして、見た目が違った部分が伺わせております。尚、他の車の場合は片側外側のみ換装されているだけに、この車のみ特異的な部分が見られている事もわかります。

 

 

 

 本当に、平成18年から平成22年と5年に渡りまして導入されました西鉄バスに導入されましたE-IIIボディ架装車でありますが、ご紹介しましたようにこの導入以降現在までの間には移籍や転属など変化が見られているのが現状でありますが、途中転属がありました5982を除く10台に関しましては動きもないまま福岡~熊本間を10年以上運行されている訳でもありますので、まさにもっぱら感が伺える所ではありましょうか。

 

 それでも、現時点では高速新車の導入があっていない事もありまして、減便に至りました「ひのくに号」でも動きも見られないまま現在には至っております。ただ、今後再び導入に至る事になりますと置き換えも考えられるだけに、この11台にとりましては今後の動きが気になる所ではある事には間違いないでしょうか。

 

 

 今回は、西鉄バス「ひのくに号」専用車として運行されております、西工E-III架装車11台に関しましてご紹介しましたが、これら11台は平成22年式の車でも今年で14年でありますので、正直一般路線バスで考えましたらまだまだ現役の域ではあります。しかし、高速用車両として導入されていると言う宿命から、これまでの流れからもマイカー並みで全うした車さえも見られているのが現状でもあるだけに、もしも新車導入ありましたら、これからの去就が気になる域である事には間違いないようではあるだけに、とにかく「その時」まで元気に福岡~熊本間を走っていただきたいと思っております。