NO.3037 「黒塗装」JR九州DE10形に離脱発生、熊本車両センター1195号機過去画像から | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 JR九州に所有しますディーゼル機関車と言いますと、ご覧の皆様もご存知のDE10形ディーゼル機関車でありまして、現在8両が所属しておりまして、7両が熊本車両センター、1両が鹿児島車両センターにおきましてそれぞれ所属しておりまして、各地の路線で活躍する姿が見られております。

 

 JR九州のDE10形ディーゼル機関車の特徴と言いますと、これまでの朱色から全車黒色に塗装しておりまして、それに金色もしくは黄色の手すり、そして金色もしくはシルバーの車番表示となっておりまして、全車黒色でも細かな違いが見られております。

 

 そんな全8両ではありますが、製造年は45年以上を超えておりまして、中には50年になる車両さえも見られておりまして、それほど古参車両の域にも入っております。

 

 それでも、後継機関車とされますDD200形700番台ディーゼル機関車が1両しか導入されていない事もありまして、最近では上の画像1にもありますように福岡市交通局(福岡市地下鉄)4000系電車の甲種輸送として、北九州貨物ターミナル駅から鹿児島線・長崎線、そして非電化の唐津線、直流区間の筑肥線を経由して輸送したと言う例もありましたり、今年3月までは「SL人吉」の8620形蒸気機関車58654号の補機を務めましたり、現在でも「SL人吉」専用客車であります50系700番台客車の牽引や、最も見られておりますマヤ34形検測車の「マヤ検」や、レールなどを輸送します「工臨」などでも活躍の場が見られております。

 

 (画像1、福岡市交通局4000系電車甲種輸送、1638号機)

 

 (画像2、臨時快速「ゆふいん」運行時、1206号機)

 

 (「SL人吉」補機(先頭)時、1207号機)

 

 (「マヤ検」時、先頭・1756号機)

 

 (「工臨」時、1753号機)

 

 

 そんな活躍ぶりを見せておりましたDE10形ディーゼル機関車ではありますが、このほどこのうち1両であります1195号機が離脱・保留車扱いとなった事が明らかになりました。今回は、これまでの過去の画像から、この1195号機に関しまして、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この1195号機は、昭和48年に旧熊本機関区に新製配置、以来熊本機関区→大分運転所→鹿児島総合車両所→熊本運転所(→熊本車両センター)と所属を変えながら、九州各地の路線で運行されておりました。

 

 

 以下画像が、平成24年に撮影しておりました「マヤ検」の模様でありますが、この時点ではまだ「赤塗装」のままでありまして、まさに国鉄の車両と言う感じが出ていたのではないかと思います。尚、この画像が1195号機の「赤塗装」時最後の画像でもありまして、この後は「黒塗装」の姿を紹介して行く事にもなります。

 

 

 その後、この年の暮れに全般検査が行われておりまして、この時に「黒塗装」に塗り替えられておりまして、1753号機・1638号機に次いで3機目の「黒塗装」に変わりました。

 

 

 私自身は、年が明けまして平成25年2月の、現在は廃車されましたクモや443系検測車の南福岡~西唐津間回送時に収める事ができておりましたが、この当時は「黒塗装」でああるものの、手すりは赤手すりとなっておりまして、現在のような金色もしくは黄色とは違っている事がお分かりいただけます。
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 また、平成25年5月の検測時には、当時「赤塗装」でありました1206号機とのプッシュプルの「赤」「青」+「黒」の3色の組み合わせも見られておりました。このような例は、後述のようにその後何度か見られておりましたが、現在は全車「黒塗装」化したため見る事ができなくなっております。

 

 

 そして、同じく平成25年より運行を開始しました、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」でも、DF200形7000番台ディーゼル機関車(-7000)の「ミニクルーズ」時の補機を務めておりまして、由布院~庄内間を運行しておりました。尚、この時には大分車両センターに常駐しておりまして、「ななつ星」運行時にはその下の画像のように大分車両センターから由布院駅まで回送しましてこの運用に入っておりました。

 

 (平成26年撮影、由布院駅への回送時)
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 こちらは、平成26年1月に運行されました団体臨時列車でありまして、この時もその1195号機が牽引しておりました。この団体臨時列車では、「SL人吉」は運休時期であった事から、50系700番台客車の「SL人吉」編成を使用しまして運行されていたものでありましたし、撮影駅の黒崎駅でお分かりいただける方もいらっしゃるのではないかと思いますが、貨物線を経由してもいまして、そのためタイトルも「いつもは走らないSL人吉の客車でいつもは走れない貨物線を走る旅」と言う名称でありました。

 

 

 ここからは、「マヤ検」画像をご紹介します。まずは、先述の平成25年5月に次いで、平成25年7月末の唐津線・筑肥線検測時でありまして、1195号機が先頭を務めた時でもありました。よく見ますと、この時は「黒」+「青」「赤」の編成でありまして、この当時でも3色の組み合わせが見られていた事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 こちらは、平成28年10月の検測時の模様であります。この撮影場所は、松浦鉄道西九州線の伊万里駅でありまして、佐世保駅から有田駅の途中であり、スイッチバック駅であります伊万里駅に停車時の姿でもありまして、(早岐→)佐世保→伊万里間は1195号機が先頭を務めていた時でもありました。よく見ますと、手すりが黄色になっているのがわかります。
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 この西九州線では、伊万里→有田間がマヤ34(-2009)形検測車が先頭を務めておりまして、いわゆる「推進運転」です。そのため、1195号機がバックするかの形で進むようにもなりますし、かつ押す形でも運行されておりました。
イメージ 6イメージ 7

 

 

 そしてこちらが平成29年2月検測時の模様です。この時は西唐津方の先頭を務めておりましたが、先述の平成28年と違いまして、ヘッドライトの周りが朱色となっておりまして、同じ「黒塗装」されましたDE10形ディーゼル機関車も、黒塗装化や手すりなど、その後検査の時期によって、それぞれの車両の違いが見られております。ちなみに、この時のプッシュプル相手は1756号機でありまして、金ナンバー・金手すりとなっております。

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 (相方、DE10 1756)
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 列車は、筑肥線に入ってまいります。下の画像の左側が筑肥線の線路でもありますので、より筑肥線の検測である事がわかるような姿ではないかとも思います。ちなみに、列車は姪浜駅で折り返しまして、この後再び西唐津駅へと戻る事になりましたが、この時には上の画像の1756のみで唐津線を南下、1195号機は別の日に南下するに至っておりました。
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 最後にご紹介しますのは、配給回送時の模様であります。JR九州のDE10形ディーゼル機関車は、上の画像1の福岡市交通局4000系電車の甲種輸送にもありましたように、途中非電化区間の唐津線がある事から、筑肥線の車両向けにはディーゼル機関車が牽引しての回送列車は必要な形となっております。もちろん、1195号機も牽引した事はありましたが、そんな中でも昨年8月末の「国鉄塗装」に塗り替えられました103系電車E12編成の牽引時にはこの1195号機が牽引しておりまして、特別な編成を牽引するに至っておりました。

 

 (スカイブルーの「国鉄塗装」をまとった103系1500番台電車E12編成)

 

 尚、この時が私が収めました1195号機では最後の撮影と言う事にもなりました。それほど稼働する機会も減っていたようではありますが、こうした貴重な姿の先頭を務めていた事も伺えるのではないでしょうか。

 

 

 今回は、このほど運用を離脱、保留車となっておりますDE10 1195号機の過去の画像からご紹介しましたが、やはり50年以上になる車でもありますので、そうした時がやって来た事は致し方ない所ではないかと思います。それでも、この機関車自体複数の運用を実際に持っていた訳でもありますので、それだけ必要な存在でもあった事がわかりますが、「SL人吉」の運行終了、「マヤ検」のBE220形検測車の移行などもありまして減らしてしまっている事には間違いないでしょうか。とにかく、この車の今後はどうなるのかはわかりませんが、この車に対しまして、50年以上の長い間お疲れ様を言いたいと思います。