番外 いずれも三重ナンバーで登録していた車達、西鉄GPから三重交通に貸出されていた高速車両全3台 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 かつて平成22年から平成26年にかけまして、西鉄グループに所有します昼行・夜行用車両には、三重県のバス事業者であります三重交通に貸し出されていた車両が存在しておりました。
 
 これは、福岡~三重(津・伊勢・鳥羽)線「お伊勢さんエクスプレス福岡号」が運行されていた事もありまして三重交通に貸し出されていたものでありましたが、この西鉄グループからの貸し出しは2度に渡って行われておりました。

 最初は、平成22年10月の「お伊勢さんエクスプレス福岡号」の運行開始に伴いまして、西鉄バスから2台が貸し出されておりまして、専用車が導入されます翌平成23年夏まで専用車は貸し出されておりました。
 
 
 その後、今度は平成25年に共同運行でありました、現在は解散しました旧西鉄高速バスの撤退によりまして、西鉄バスから再び1台三重交通に貸し出される事になりまして、運行終了・廃止となります平成26年1月までの間「三重交通所有の車」として貸し出されておりまして、西鉄高速バスが撤退しまして三重交通一社運行となりましたこの福岡~三重線を支えておりました。
 

 この福岡~三重線は、利用者自体元々多くはなかった路線でありまして、運行自体も毎日運行から木曜~週末・繁忙期運行に変わるなどして運行されておりました。けれども、平成25年10月からの伊勢神宮の「式年遷宮」によりまして、利用者も案外持ち直してはいたようですが、結局は平成26年正月3が日明けの鳥羽発1月4日、福岡発翌1月5日の運行で運行を終了する事に至ってしまいました。
 

 では、ここからはかつて三重交通に貸し出されておりました3台の車を三重交通時代の姿(9912を除きます)とともに皆様にご紹介してまいります。
 

 まず、最初に貸し出されました2台からご紹介してまいります。画像は、三重交通社番2041で登録されておりました西日本車体(西工)SD-II架装の3801(三菱KL-MS86MP)であります。
 
 (三重交通貸出前)~平成21年撮影

 この車が、以下画像のように平成22年の運行開始から翌平成23年夏まで貸し出されておりました専用車でありました。車体を見ましても、「白夜行塗装」の姿はそのままに、この路線専用にラッピングも施されていたのが特徴でありましたが、外観から見ましても、まさに西鉄らしい姿を出していた事がわかるのではないかとも思います。
 
 (三重交通貸出時)~平成22年撮影
 
 
 その後は返却されまして、福岡高速営業所→博多営業所を経まして、旧西鉄高速バス福岡支社所属としまして、福岡~鹿児島線「桜島号(昼行・夜行便)」や、以下画像・最後の画像のように福岡~宮崎線「フェニックス号」の続行としても使用されておりましたが、平成30年に福岡県大野城市の研修センター(教習所)に移りまして乗務員教習車として使用されておりましたが、その後廃車となっております。
 

 そして、この3801とともに三重交通に貸し出されておりましたのが、画像の9912(日産デPKG-RA274RBN)でありました。
 
 (「ムーンライト号」続行時)~平成21年撮影
 
 この9912は、2041(←3801)の予備車として貸し出されておりまして、上の画像にあるように夜行続行もできるなど組み立て式の簡易仮眠室が設けられる車でもありましたが、利用者があまり多くなかった事から続行としても使用する事もあまりなく、2041の検査時に使用する程度でありまして、三重交通での稼働率もあまり多くはなかったようであります。そのため、2041が返却される前に西鉄バスに返却される事になりました。
 
 西鉄バス福岡高速営業所に帰ってまいりました後は、平成23年には福岡~宮崎線「フェニックス号」向けにセレクトシートに改造されまして、その後福岡高速営業所敷地内にありました旧西鉄高速バス福岡支社に所有・所属先を変えまして、引き続き福岡~宮崎線「フェニックス号」専用車として使用されておりましたが、旧西鉄高速バスの解散によりまして、再び福岡高速営業所所属車として使用されておりましたが、「フェニックス号」4列シート化に伴い令和3年に運用を離脱・廃車となっております。
 
 (旧西鉄高速バス時代)
 
 
 私自身、この車の三重交通時の姿を収めたかったのですが、やはり稼働率自体低かった事もありまして、残念ながらその姿を収める事ができなかった事は残念ではなかったと思います。しかし、登録ナンバーがその貸し出されていた証しでもありましたので、そういった証しがあるだけでもいいのではないかとも思う所でもありましたでしょうか。
 

 そして、平成25年4月から平成26年1月の運行終了まで貸し出されていたのが、画像の4012(三菱KL-MS86MP)であります。
 
 (「ごかせ号」運行時)~平成25年撮影
 
 この車は、貸し出される前までは博多営業所所属で、上の画像にもありますように、福岡~延岡線「ごかせ号」や本州夜行の続行等で使用されておりましたが、以下画像のように旧西鉄高速バスの撤退によりましてこの車が貸し出される事になりました。三重交通では、以下画像のように、2041(←3801)のように専用車としても活躍しておりましたが、結局は運行終了までこの車が旧西鉄高速バスが運行していた分をカバーしておりました。
 
 尚、この車の場合には、社番も4012として登録、また表記も○博として表示されてもいました。この姿からも、西鉄バスと言う印象が大きく出ていますが、側面後部の「三重交通」の表示、そして三重ナンバーが三重交通所有に一時的に変わっていた事が伺えておりました。
 

 そして残念ながら運行終了となりまして、福岡に帰ってきましたら、旧西鉄高速バス福岡支社所属として、上の画像1にありますように、現在は廃止されております「桜島号(夜行便)」や福岡~延岡・宮崎夜行に使用されておりましたが、ご紹介しておりますように西鉄高速バスが解散した事から、西鉄バス福岡高速営業所所属として運行されておりましたが、令和2年に廃車となっております。
 
 
 こちらの画像は、旧西鉄高速バス所有時の同車でありましたが、画像の姿をよく見ましても、上の画像の三重交通時代の姿と比べてもあまり違和感がないようにも思いますが、「Group」表示が追加されているなど、旧西鉄高速バス所有となっていた事が伺うようでもありました。
 
 これら車には、後付けで全座席にコンセントが設置されておりまして、サービスの変化を見せております。特に「白夜行塗装」2台に関しましては先に取り付けられたものではありますが、やはりゆったりできる上に電源の心配がなかったのは特に重宝できていいのではなかったでしょうか。
 

 今回は、三重交通に貸し出されました高速車両3台を皆様にご紹介しましたが、これら車も福岡に戻りまして引き続き活躍を続けていた車あれば、教習車として使用されていた車もあったなど、動きが見られていたのが印象的ではなかったかと思っております。しかも、福岡ナンバーから三重ナンバーに変わりましてまた再び福岡ナンバーに戻っていた履歴もあったという記録もあっただけになおさらではないかとも思う部分でもありましょうか。残念ながら、これら車両に関しましても既に全うしておりまして現存している車はありませんが、ご覧の皆様もかつて存在していた事を存じていただければと思っております。 
 
 
 【西鉄グループ三重交通貸出歴車の変化】
  3801(博多)福岡200か・795→三重交通2041(伊勢)三重200か10-40→3801(福岡高速→博多→西鉄高速バス福岡支社→研修センター)福岡200か23-05

  9912(福岡高速)福岡200か17-72→三重交通9912(伊勢)三重200か10-39→9912(福岡高速→西鉄高速バス福岡支社→福岡高速)福岡200か22-48

  4012(博多)福岡200か11-96→三重交通4012(伊勢)三重200か11-93→4012(西鉄高速バス福岡支社→福岡高速)福岡200か28-66