番外 JR九州2022年度駅別乗車人員ランキング、37位新宮中央駅・114位ししぶ駅の開業時の姿 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しています。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)
令和6年10月記事より更新は夜間から朝に変更しています。

 

 JR九州では、毎年のように駅別乗車人員ランキングを出しておりまして、その年にどれくらいの利用者があったかを皆様に公表しておりました。

 

 令和3年度に関しましては、令和2年度から「新型コロナウイルス」によりまして利用者も大きく減少しておりまして、「コロナ禍」の影響が出ていた事も伺わせておりました。

 

 そのランキングによりますと、1位は福岡の玄関口でもあります画像1の博多駅で9万3823人(コロナ禍前令和元年度12万6627人)、2位は北九州の玄関口でもあります画像2の小倉駅で2万7019人(同3万5636人)となっておりまして、「コロナ禍前」としますと大きく利用者が減少している事が伺わせております。

 

 それでも、上位50駅中40駅が福岡県の駅となっておりますし、同じく50駅中31駅が鹿児島線の駅である事も特徴でもありまして、それほど福岡都市圏に集中している事が伺わせておりますし、鹿児島線も九州の大動脈である事を伺わせております。

 

 また、特に博多~小倉間に関しましては、上の画像にもありますように特急列車や快速列車・区間快速列車・普通列車も多く運行されておりまして、令和4年9月改正で本数は減少しておりますが、時間によりましては数分間隔で運行される時もあります。

 

 (883系電車、特急「ソニック」)

 

 (813系電車)

 

 そして、令和4年度になりますと、徐々に回復してきている所もありますが、逆に地方部では減少に転じてしまった所も見られておりまして、都心部と地方部との違いも見られております。それでも、「コロナ禍」以前としますと完全回復とまでは至っていないのも現状ではあります。

 

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、福工大前駅~古賀駅の間にできました2駅でありまして、このうち1駅に関しましてはベスト50駅にまで入る駅でもあります。今回は、これら2駅の開業直後の姿に関しまして、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この2駅は、それぞれ平成21年・平成22年と2年連続で開業に至った駅でもありまして、その駅が・・・


 ししぶ駅(福岡県古賀市)~平成21年3月開業

 
 新宮中央駅(福岡県新宮町)~平成22年3月開業

 

の2駅であります。

 


 この2駅は、先述のように福工大前駅~古賀駅の間にできました駅でありまして、平成21年にししぶ駅が開業、その翌平成22年に新宮中央駅が開業と、新駅が隣接し合っていると言う珍しい例でもあります。また、ししぶ駅の「ししぶ」の由来も、かつての集落の地名であった「鹿部」から取っておりますが、JR九州の駅でもえびの・うきはに次ぐひらがなの駅名になっているのも特徴であります。また新宮中央駅も、新宮町では唯一のJRの駅でもあります。

 

 この2駅を建設するきっかけが、いずれも区画整理事業によるものでありまして、いわゆる住宅地の開発が進められている中で開業した駅でもあります。また、ししぶ駅に関しましては、平成19年3月まで近くに廃止となりました西鉄旧宮地岳線の旧古賀ゴルフ場前駅が存在しておりましたので、この周辺では2年ぶりに今度はJRに駅が開業した事にもなりました。

 


 これら駅の仕組み・ホームの仕組みとも両駅よく似ておりまして、駅舎は橋上式の駅舎、ホームは相対式のホームとなっておりまして、いずれも1番ホームが博多方面、2番ホームが小倉方面となっておりますし、両駅ともみどりの窓口も開業時から存在しておりました(画像は平成22年撮影)。

 

 (ししぶ駅ホーム)

 

 (新宮中央駅ホーム)

 


 この2駅は、いずれも特急・快速列車は停車せず、普通・区間快速(但し両駅間各駅停車)列車のみの停車となっております。そのため、両駅を画像にありますように特急列車・快速列車も通過して行きます(画像はいずれもししぶ駅で平成22年撮影)。

 

 (885系電車「ソニック(黄帯車)」)

 

 (同(青帯車))

 


 それでも、普通列車は画像のように停車しております。開業直後は、普通列車はデータイムで1時間当たり最高4本、ラッシュ時で最高8本が両駅に停車しておりまして、運行本数は下り81本、上り82本(いずれも平日の本数)が両駅のホームに停車しておりました(現在はいずれも上り63本・下り62本(平日))。

 

 (画像はいずれもししぶ駅で平成22年撮影)

 (813系電車、博多行き)

 

 (415系電車、門司港行き)

 


 さて、新宮中央駅・ししぶ駅とも、開業当初は先述のように住宅地の開発が進められている中での駅でありました。特に平成22年開業しました新宮中央駅につきましては、画像のようにまだ宅地化に向けた空地が多く見られておりまして、画像の西口につきましてはバス・タクシー乗場がありましても、当初は路線バス自体が来ないなど、まだまだ発展途上的な姿が見られておりました。

 

 (空地が見られる東口)~現在の「IKEA」付近

 

 (同、西口)

 

 

 そんな現在の新宮中央駅でありますが、駅周辺で急に宅地化が進んでおりまして、それとともに商業施設も建設されております。その商業施設の代表格と言いますとその下の画像にあります「IKEA」「カインズ」と言った商業施設も開店するなど、そう言った事から鹿児島線の駅では近年最も開発が進んだ駅であると言ってもいいかとも思います。

 

 (駅東口にあります、「IKEA」)

 

 

 そういった事もありまして、新宮中央駅は令和元年度は駅別乗車人員ランキング40位でしたが、令和3年度には34位令和4年度は少々下げまして37位となっておりますし、ししぶ駅も令和元年度116位が令和3年度に102位に入っておりましたが令和4年度には114位まで下がってはいるものの、それでもランクインすると言う事はその分駅周辺の変化も値していると言ってもいいかとも思います。実際に、新宮中央駅の東側では「IKEA」を中心とした商業施設が建設されましたが、画像奥にもあります駅の西側にもマンションが建設されているなど、「コロナ禍」で利用者が減少している中でも動きが見られている事が伺わせております。

 

 尚、現在ししぶ駅でのみどりの窓口の営業は終了しております。それとともに無人化も言われておりましたが、こちらは業務委託駅として引き続き営業しております。やはり需要が多い路線でもありますので、これを避けてくれた事は良かったでしょうか。

 


 今回は、ベスト50に入ります新宮中央駅、100位以下ではありますが利用者が多い事は伺えますししぶ駅に関しましてご紹介しましたが、私自身も「IKEA」に行った際などに新宮中央駅を利用しますが、来るたびに駅周辺の変化が見られていただけに、それほど利用者が多い事が伺えているようでもあります。尚、現在も停車します列車はししぶ駅も含めまして引き続き普通列車・区間快速列車(途中から快速となる列車)ばかりが停車する駅ですので、本数はピーク時よりは減便しているとはいえまだまだ多くの本数は確保されてはいますので、これからも「コロナ禍」で大変ではありますが、巻き返すべく利用者を願う所ではあります。

 

 【参考】2022年度駅別乗車人員