NO.3023 44台導入・3メーカー7つのラインナップ、長崎県営バス横浜市営バスから移籍車紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 長崎県の公営事業者であります長崎県営バスと言いますと、自社発注車とともに移籍車の割合も多いのが特徴の事業者でありまして、同じく公営事業者であります東京都交通局(都営バス)や横浜市交通局(横浜市営バス)などから移籍車が多く見られております。

 

 上の画像の都営バスからの移籍車に関しましては、西日本車体(西工)96MC架装車であります日産ディーゼルJP(画像1、3M54・KL-JP252NAN改)や、日野レインボーHR(画像2、4B54、KL-HR1JNEE)などと言った車が導入されておりまして、既存の車両の置き換えにも貢献しております。

 

 この2つのタイプに関しましては、中型車両ではありますがロングタイプである事、またノンステップバスであるのも特徴でもありますので、バリアフリー面でも一役買っていると言ってもいいかとも思います。それにしても、そうした低床車両が早くに廃車となりまして第二の車生として長崎の地に来ている訳でもありますので、それだけ都会のサイクルの早さも伺えるのではないかと思う所ではあります。

 

 

 そして、横浜市営バスからも10数年前に長崎県営バスに移籍導入されておりまして、その導入数は合計44台にも上りますが、これらも、ほとんどKC-・KK-規制車である事から20年超となりまして、廃車も若干見られてはいるものの、そのほとんどは引き続き健在の姿が見られております。

 

 

 今回は、そのラインナップをご紹介しますが、今回訪問時に収めました車に加えまして、過去に収めました車に関しましても皆様にご紹介してまいります。尚、掲載車両の中には過去画像を中心に廃車となった車もあるかもしれませんが、それに関しましては所有していた車でもある事からご了承いただきたいと思います。

 

 

 この導入は、平成21年から平成24年頃まで導入を行っていたものでありまして、3メーカー7タイプの車が導入されておりまして、先述のように導入は44台に上っておりました。中でも長崎地区では長崎自動車(長崎バス)でも見られておりますいすゞLVキュービックや、他の事業者では廃車も見られております富士重工7E架装車も健在の姿が見られてもいまして、廃車となった割合もそう多くはないのが現状でもあります。

 

 

 まずご紹介しますのは、日野レインボー(KC-RJ1JJCK)であります。

 

 (1B51)

 

 (1B52)

 

 (1B53)

 

 これら車は、長崎県営バスに3台導入されておりまして、2台は諫早営業所に、1台は大村営業所に導入されております。これら3台は、元は保土ヶ谷営業所に所属していた車でありまして、局番はそれぞれ8-3633~3635を名乗っておりまして、営業所管内の中型が担当する路線を中心に使用されておりましたが、平成23年3月に廃車となりまして、長崎県営バスに移籍しておりました。

 

 特徴としましては、逆T窓の窓の形である事や、AT車であるのが特徴であります。最近では新規で再びAT車もしくはAMT車が見られておりますが、当時は非常に割合も低い中でのAT車ですので、横浜時代の姿も伺える所ではなかったかと思います。

 

 

 次は、いすゞジャーニーLR(1T51・KC-LR333J)であります。この車は平成11年式でありまして、平成23年にこの車のみ長崎県営バスに移籍しております。このいすゞジャーニーLRの中では最終タイプにあたる車でありまして、実際にこの平成11年にいすゞエルガミオが登場しておりました。横浜市営バス時代には、8-1508と言う局番が与えられまして、鶴見営業所に所属していた車でありましたが、その平成23年に長崎県営バスに移籍、諫早・大村地区で活躍しておりました。この車に関しましても、逆T窓・AT車であったのが特徴でありましたが、既に廃車となっております。

 

 

 次は、三菱エアロミディであります。これら車はいずれも平成11年に横浜市営バスに導入された車でありまして、いずれも逆T窓によりますワンステップATバスでありました。長崎県営バスには平成23年に2台、平成25年に4台導入されておりまして、平成23年に導入されていた車がKC-規制(KC-MK219J)、平成25年に導入されました車がKK-規制(KK-MK23HJ)でありまして、同年に横浜市営バスに導入されましても形式が異なっておりました。

 

 (1F51・KC-MK219J)

 

 (1F54・KK-MK23HJ)

 

 (1F56・KK-MK23HJ)
イメージ 9イメージ 10

 

 画像は平成25年撮影、この年導入4台中の1台であります1F55となります車が塗り替えもせずに長崎県営バス諫早営業所にやった来た時の姿であります。この撮影時、この1F55となります車ともう1台が諫早営業所に残っておりまして、撮影する事ができておりました。しかも、この撮影時この車も構内を移動する姿が見られておりまして、まさにいい時に来たなと実感するほどでありました。
イメージ 11イメージ 12

 

 この撮影時には、その後撤去されたのではないかと思われます昇降機能を整備の方が使用されておりました。その使用も、その後やめられておりましたが、整備の方も私が撮影している事に気付かれましてさらにその機能を見せていただきました。私も、そういった機能がまさかあったとは思わなかっただけに驚きの姿でありました。
イメージ 13

 

 

 次は、三菱エアロスターであります。長崎県営バスでは3タイプのエアロスターが導入されておりまして、内訳はワンステップの短尺(K尺)が6台、標準尺(M尺)が1台、そしてノンステップが2台の計9台がワンステップバスが平成24年に、ノンステップバスが平成25年に導入されておりました。尚、同年式の車の中には同じ長崎県の事業者であります西肥自動車、そして同じ九州地区の事業者であります昭和自動車でも同時期に導入されておりまして、いずれも現在も元気に稼働する姿が見られております。

 

 まずは、短尺(K尺)であります。これらはいずれも平成11年式のワンステップ車(KC-MP717K)でありまして、先述のように平成24年に6台が導入されておりました。

 

 (1E57)

 

 (1E58)

 

 (1E60)

 

 (1E61)

 

 次は、標準尺(M尺)であります。長崎県営バスには画像のワンステップバスであります1E63(KC-MP717M)のみの導入となっておりまして、K尺よりは全長も長いのが特徴でもあります。ちなみに、先述の西肥バス・昭和バスでもK尺・M尺両方導入しておりますので、長崎県営バスにも入っている事が伺えるのではないでしょうか。

 

 そして、ノンステップバスであります。長崎県営バスには平成12年式の車を2台導入しておりまして、いずれも平成25年に導入されております。

 

 (2E54・三菱KC-MP747M)

 

 これら2台の横浜市営バスから移籍直後の姿です。先述のエアロミディ1F55と同様、現状のままで長崎県営バスにやってきている事が伺えるのではないでしょうか。そして、塗り替えの際に車内もきれいにするにも至っておりますので、こうした姿からも横浜時代使いこなしていた事も伺えるのではないでしょうか。

イメージ 1イメージ 2

 

 (1台は諫早営業所構内を走行する姿も見られました)
イメージ 3

 

 これら車のシートです。運行路線が主に諫早~長崎空港線で使用される事を考慮しまして、両側最前列のシートを撤去しまして荷物置場となっております。しかし、それ以外の座席に関しましては、シート柄も含め横浜時代とは変わりありません(他の移籍車も含みます)。しかも、タイヤハウスの関係上向かい合わせとなっておりました後部のシートも画像のように健在でありましたし、シートの柄も横浜時代とは変わっておりませんでした。尚、これら車は画像のように長崎空港への路線に入っておりましたが、現在は他路線で活躍する姿が見られております。
イメージ 8

 

 

 次からは、いずれもいすゞLVでありますが、まずはLVキュービック(KC-LV280L)であります。このタイプが、最も多い17台が平成22年から24年にかけまして導入されておりまして、先述のように長崎バスも自社発注車で現在も多く所有する中でこちらは移籍車で多く所有するにも至っております。特徴は、スロープ式の低床車となっているのが特徴でありまして、前面の行先表示機の両端に車椅子&スロープ式となっているステッカーが貼り付けられております。

 

 (0S14)

 

 (0S15)

 

 (0S16)

 

 (0S19)

 

 (0S20)

 

 (0S25)

 

 (1S51)

 

 (1S52)

 

 (1S53)

 

 (1S54)

 

 (1S55)

 

 

 そして、富士重工架装車であります。これらは7E架装車でありまして、形式はKC-LV380Lを名乗っておりまして、平成9年式の9S11を除きましていずれも平成10年式でありまして、平成21年から23年までに計8台が導入されております。特徴としましては、これまでのワンステップ車と同様、中ドアが両折戸である事から乗り降りには安易になっているのではないかと思います。ちなみに、前部に行先表示の跡があるのがわかりますが、横浜市営バス時代は前乗り・後降りの形式を取っていた事もわかるのではないでしょうか。

 

 (9S11)

 

 (0S11)

 

 (0S13)

 

 (0S21)

 

 (0S22)

 

 (0S24)

 

 

 今回は、長崎県営バスに導入されました横浜市営バスからの移籍車のラインナップをご紹介しましたが、3メーカーで7タイプも導入されていた訳ですので、それだけ多くの割合が見られていた事がわかりますし、加えまして44台も導入されていた事には驚きではなかったでしょうか。現在は、先述のように廃車が見られた車もある中では健在の割合はまだ高いそうではありますので、20年以上になる中でも稼働する車が見られているのは現状ではあります。それでも平成9年式でも27年には今年なってまいりますし、姿を消す機会もそう遠くはないようですので、世代交代を迎える事には間違いないかと思ってなりません。