日豊線の大分地区では、現在大分県内を南北に運行しております中津～佐伯間に普通列車が複数の系統で運行されておりまして、運行系統の中には所要時間が約３時間はかかります、中津～佐伯間通しの運行（下り１本、４６２１Ｍ・中津５：３４発→佐伯８：３５着）も行われております。
この区間内に運行されておりますのは、上の画像１の８１５系電車、画像２の８１３系電車におきまして運行されておりまして、８１３系電車に関しましては令和４年９月改正前の４１５系電車に代わりまして運行されておりまして、大分地区でも大分～大在・杵築間などと言った短距離系統に加えまして、小倉方面と言った長距離系統も存在しておりますので、地域に合わせた系統・ダイヤで運行されている事が伺わせております。
しかし、この日豊線大分地区では、以前は電車に加えまして気動車も運行されておりまして、これからご紹介します区間で運行されておりました。それが平成２７年に日豊線大分駅以北におきまして７年ぶりに復活しておりました気動車によります普通列車でありましたが、平成３０年３月改正で廃止されておりまして、わずか３年でその姿を消しております。
さて、ここまで日豊線大分地区の普通列車に関しましての現況をご紹介しましたが、今回ご紹介しますのは、その大分駅以北で運行されておりました気動車車両によります普通列車に関しまして皆様にご紹介してまいります。
現在、大分駅以北には気動車列車として、久大線直通の特急「ゆふ」・「ゆふいんの森」、豊肥線直通の特急「九州横断特急」・「あそぼーい！」が運行されておりまして、いずれも大分～別府間で運行されておりますが、久大線系統の「ゆふ」・「ゆふいんの森」及び普通列車に関しましては平成２０年の大分駅高架化部分開業以降、大分駅以北の運行は休止しておりまして、「九州横断特急」のみが運行されておりました。
その後、大分駅の高架化が完成した事から「ゆふ」・「ゆふいんの森」の運行も大分～別府間におきまして再開しておりましたが、普通列車に関しましては引き続き休止しておりました。
そして、平成２７年の大分駅の駅ビル「ＪＲ大分シティ」開業に伴いまして、列車の増発がなされる事になりまして、結果平成２７年のダイヤ改正によりまして、豊肥線・久大線直通の普通列車が復活と言う形になっておりました。
この区間の使用車両は、画像のキハ２００系気動車２両におきまして、大分～亀川間２往復におきまして運行されておりまして、いずれもワンマンによる運行となっておりました。尚、豊肥線・久大線直通は、豊肥線が亀川行き２本、久大線が亀川発１本で運行されておりました。
以下画像の列車が、平成２８年撮影時の亀川発向之原（久大線）行きの４５３１Ｄ（当時、大分駅より４８３２Ｄ）、最後の画像が三重町（豊肥線）発亀川行き４５３４Ｄ（大分駅より４４３７Ｄ）でありますが、この時西大分～大分間でこのように運行されている姿を見る事ができました。当時は、この大分駅以北も４１５系・８１５系各電車の印象が高かった区間でありましたが、このような気動車の姿は数少ない分、従来とは違った姿さえも感じさせられておりました。
しかし、平成３０年３月の改正におきまして、これら列車は残念ながら廃止されております。この要因はＪＲ九州がこの改正で九州内の減便・区間短縮がなされていたためでありまして、その対象に気動車列車によります４本も入っておりまして、わずか３年で大分駅以北の気動車車両によります普通列車は姿を消してしまっておりました。
また、この日豊線大分地区におきましては、平成２１年の改正で普通列車が気動車化されておりました（大分～）佐伯～延岡・南延岡間の普通列車も、この平成３０年改正で再び電車化（７８７系・８１５系各電車）されておりますので、それによりまして、日豊線の大分地区では気動車によります普通列車の姿は見られなくなってしまっております。私自身、実際にその姿を収めておりましたが、架線がある区間で普通列車として運行されていた姿が懐かしくも思いますし、よりローカル感があった所が懐かしい所でもあったでしょうか。
今回は、日豊線大分駅以北で運行されておりました普通列車に関しましてご紹介しましたが、やはりＪＲ九州が行いました減便や区間短縮に関しましては、このような列車に関しましても姿を消していた訳でしたので、正直残念であったようにも思います。やはり、乗り換えなしで行かれる所はメリットがあったと思いますし、逆に本数が少なくなった事で、利用者も利用しにくくなっていた訳でしょうから、本当に残念に思う所ではあります。現在は、ご紹介しましたように気動車によります定期列車は特急列車以外運行されておりませんが、ご覧の皆様もこういった列車があった事を存じていただければと思う所ではあります。
（注）時刻・ダイヤは撮影当時のものです。