番外 現在は「過去の塗装」です、「ひのくに号」向け塗装「青十字塗装」の西鉄バスに残った最後の2台 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)


 運行開始から60年を超えます、福岡~熊本線「ひのくに号」には、かつて代表的塗装としまして「青十字塗装」と呼ばれる塗装が存在しておりまして、運行会社の西鉄バス・九州産交(→九州産交バス)の専用車両にそれぞれ設けられておりまして、両事業者の車がその「青十字塗装」をまといまして運行を行っておりました。
 
 この「青十字塗装」の特徴は、白地の塗装に、車体に青十字が描かれてあるのが特徴でありまして、上部と横と交わる所には、事業者名が表示されておりまして、これで西鉄か九州産交かと言う事がわかるようになっておりました。
 
 この塗装の車は平成20年代初頭まで両事業者によりまして見る事ができておりましたが、西鉄バスでは2000年代の導入車より現在の塗装の「火の鳥塗装」を、九州産交でも平成10年代初頭の導入車より現在の塗装の「サンライズ塗装」を採用しておりまして、結果置き換えや塗装変更により徐々に台数を減らしてしまいました。
 
 その結果、西鉄バスでは残念ながら平成22年に全廃となりましたし、九州産交グループでも日野セレガが以下画像の1台(熊本22か26-95、日野U-RU2FTAB)で残っておりましたが、平成30年不慮の事故により廃車となりまして、その結果この「青十字塗装」は全廃へと至っております。
 
 (平成22年、九州産交バス所有時)
 
 
 所で、西鉄バスでは平成30年に新たな高速塗装「HARMONY(ハーモニー)」が発表されて以来、その「ひのくに号」でもその姿を見る事ができておりまして、令和元年になりましてからは以下画像にもあります「令和顔(新顔)」の三菱エアロエースも導入されておりますが、それとともに古い車では昨今の「新型コロナウイルス」などによります減便も併せまして廃車に至ってもおりますので、それによりまして現在の中距離路線の塗装であります「火の鳥塗装」も西鉄バスでは徐々に減る事になるのではないかと思われます。
 
 (3348・三菱2TG-MS06GP)

 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、西鉄バスではすでに過去のものとなってしまいました塗装であります、冒頭ご紹介しました「青十字塗装」の車で最も最後まで残っておりました、西日本車体(西工)S型架装車の日野セレガでありました、7138・7139(ともにKC-RU3FSCB)を皆様にご紹介してまいります。
 
 (7138)
 
 (7139)
 
 
 7138・7139は、導入は平成8年でありまして、いずれも新製導入は当時は運用を持っておりました八女営業所(現・西鉄バス久留米八女支社)、その後博多営業所を経まして福岡高速営業所に移りまして、実際以下画像のように「ひのくに号」に使用されておりましたし、八女営業所時代は送り込みで福岡~八女間の高速バスにも当初は使用されておりました。
 
 (平成22年撮影、西鉄バス久留米八女支社)~それ以前は高速車両も所属していました
 
 
 この「青十字塗装」のタイプの装備は、4列シート・中央トイレ・サービスコーナー・マルチステレオ・ビデオ付と、現在の「ひのくに号」からしますと豪華版であったのが特徴でありまして、「デラックスひのくに」とも呼ばれた1台であったようであります。
 
 
 しかし、「ひのくに号」自体も残念ながら簡素化が進みまして、最終的には各種サービスが廃止された事で、トイレしか使用できなかった訳でありましたが、それでも約2時間の「ひのくに号」にはふさわしいものではなかったかとは思います。
 
 (平成21年撮影、7138)
 
 尚、上の画像・以下画像のように黒字で記載されていた事もありました。さらに「ひのくに号」ではなく「ひのくに」と記載されていたと言うのもお分かりいただけるのではないでしょうか(現在は白抜きに戻っています)。
 
 
 この2台も、長らく「ひのくに号」メインで運行されておりましたが、平成19年頃には、福岡~北九州線「福北ライン」でも以下画像のように使用されるようになりまして、加えまして当時福岡高速営業所持ちでありました「鳥栖プレミアムアウトレット」線にも使用されておりましたが、いずれも残念ながら平成22年に運用を離脱、廃車となっております。
 
 (平成21年撮影、「福北ライン(ひきの号)」時、7138)
 
 (同、7139)~現在はありません、博多埠頭入口経由時(当時の撮影技術に関しましてはご了承ください
 
 
 私も、実際にその姿を見た事があった訳ですが、やはりこの塗装の「福北ライン」には驚かされた事を覚えております。しかも、ICカード「nimoca」読み取り機も、従来の「ひのくに号」専用車に先行しまして導入されておりましたので、より「福北ライン」でも見る機会があったと言えていたのではないかとも思います。
 
 
 今回は、西鉄バスに最後まで残っておりました「青十字塗装」2台に関しまして過去の画像よりご紹介しましたが、西鉄バスとしては、この塗装を見られなくなりましてもう12年、九州産交グループでももう4年になりますので、かつての専用塗装が見られなくなっているのは残念かなと思う所です。そんなこの塗装も、冒頭ご紹介しましたように、「ひのくに号」も運行開始から60年と節目となっている事もありますので、この塗装がラッピングと言う形でもいいですので復活してくれればと思う方はご覧の皆様もはじめ多いのではないかとも思いますが、これまでも復活した塗装もあるように、今後そうなる事を期待したい所ではあります。