NO.2993 令和元年9月末で廃止に、熊本~名古屋線「不知火号」名鉄バス便、廃止前の運行シーン | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 令和元年9月末まで、九州産交バス名鉄バスによる運行で、熊本~名古屋線不知火号と呼ばれる夜行高速路線バスが存在していた事をご覧の皆様もご存知の方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

 この「不知火号」とは、平成2年に名古屋側が名鉄バスの前身の名古屋鉄道、熊本側が九州産交バスの前身であります九州産業交通によります共同運行で運行されておりまして、平成11年に現在は廃止されております長崎線「グラバー号」とともに、同じく名鉄グループでありました「名神ハイウェイバス」の中心事業者でありました日本急行バスに平成11年に移管されます。

 

 さらに平成14年には名古屋観光自動車が日本急行バスと吸収合併した事から、名古屋観光日急に名称、平成20年7月には、名称が他の名鉄グループ観光バス事業者2社とともに合併しまして、現在も名鉄の観光バス部門の名称であります名鉄観光バスに変更、そして平成21年に「名鉄バス」に運行会社が変わりまして現在に至っておりました。

 

 その結果・・・

 
 名古屋鉄道→日本急行バス→名古屋観光日急→名鉄観光バス→名鉄バス

 

と4回も運行会社が変わった路線でもありました。

 
 (名鉄観光バス時代、NX-37・三菱PJ-MS86JP)
 
 (名鉄観光バスに変わった事を表すステッカー)
 
 一方、九州産業交通も、平成18年に九州産交バスによる運行に変わっておりまして、その結果、両社とも運行当初の運行事業者から変わっていた事がお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 
 この路線に使用されていた車両は、基本的に上の画像の車両(画像1、九州産交バス、熊本200か・703、日野PKG-RU1ESAA 画像2、名鉄バス、3513・三菱QTG-MS96VP)が使用されておりまして、名鉄バスの車両ではプレミアムワイド車両が導入されておりまして、そう言ったテコ入れ策も報いらなかったのかなと思ってならない所でもあります。
 
 
 さて、今回ご紹介しますのは、令和元年9月に「不知火号」の最後の姿を熊本駅前、そして現在は熊本桜町バスターミナルに乗場が移転しておりますが、熊本交通センター時の姿を名鉄バス便におきまして収めておりましたので、皆様にご紹介してまいります。
 
 
 まずご紹介しますのは、熊本駅前のバス乗場であります。
 
 熊本駅前のバス乗場と言いますと、高速路線バスは福岡線「ひのくに号」以外は、以前は以下画像の旧JR九州ホテル横の位置に停車しておりましたが、駅前再開発によりまして上の画像の位置1番ホームに移転しておりました。したがって、「不知火号」もこの位置におきまして停車を行っておりました。
 
 (以前の位置)
 
 (1番ホーム)~一般路線バスは現在は別の位置に停車をおこなっています
 
 現在も存在しますが、この1番ホームの北側が、高速路線バスや特急バスと言った、優等バスの乗場であります。ここでは福岡行き「ひのくに号」をはじめ、長崎・佐世保(現在運休中)・大分・別府・延岡・宮崎・鹿児島などの路線の他、夜行高速路線バスの神戸・大阪・京都方面「サンライズ号」・「あそ☆くま号」(いずれも現在運休中)も停車を行っておりまして、画像の方面を見ますと伺える所でもあります。
 
 またこのホームには、高速路線バス・一般路線バスの案内も掲示されておりまして、熊本交通センター撮影当時、現・桜町バスターミナルを経由します熊本市内外各方面の時刻も掲示されております。
 
 そんな中、高速路線バスの改正内容がB5版の紙に記載されておりまして、その中に「不知火号」の廃止に関します内容が記されておりました。しかし、記された内容もわずか3行廃止となりますとそんなに寂しいものか・・・とも痛感させられるような姿でもあったのが印象的でもありました・・・。
 
 (しわくちゃでしたので、手で抑えております)
 
 
 さて、「不知火号」名鉄バス便が熊本駅前1番ホームにやってまいりました。「不知火号」は、廃止前は九州産交バス熊本営業所があります西部車庫を始終着として運行されておりまして、熊本駅前・この後の熊本交通センター(→熊本桜町バスターミナル)などは経由地となっておりました。
 
 (「不知火号」表示サボ)~電照式です
 
 
 今回使用されておりました三菱エアロクィーン(3610・QTG-MS96VP)は、平成28年式の車でありまして、当初は仙台線「青葉号」に使用されていたそうでしたが、その後は「不知火号」に転用されまして運行されておりました。尚、この車は後述のように「プレミアムワイド」車両でありまして、シート幅が広くなっているのが特徴でもあります。
 
 
 今回は、この熊本駅前から数名の乗客が乗車されておりました。座席表を見ますと、さらにこの後熊本交通センターなどから乗車の方がいらっしゃいますので、最終的には10数名の乗車がある事になっておりました。
 
 
 この後、「不知火号」は熊本駅前を発って行きまして、次の熊本交通センターへ向かって行きました。私も、この後の路線バスで熊本交通センターへ追いかけまして、熊本交通センターでの発車を待つ事にしました。
 
 
 熊本交通センターでの発車シーンをご紹介する前に、こちらは新たなバスターミナルでもあります「熊本桜町バスターミナル」であります。本格的なグランドオープンは令和元年9月14日からでありましたが、この時(令和元年9月頭撮影)には、まだショベルカーも入りまして最後の仕上げを行っている姿が見られておりましたが、熊本交通センターでの営業は、9月10日を最後に営業を終了しておりまして、9月11日より新たに「熊本桜町バスターミナル」に移りまして営業を開始する事になります。
 
 (訪問時はショベルカーもまだ入っていました、「熊本桜町バスターミナル」正面入口)
 
 (道路をバスターミナルとした出入口の部分)
 
 
 そして、こちらの画像は、仮設で道路側に存在しておりました熊本交通センター25番ホームであります。「不知火号」など福岡方面などへ向かいます優等路線は、ここから発車する事になっておりまして、この時ここで約10分ほど停車を行う事になっておりました。
 
 
 所で、この時熊本交通センターの発券窓口ではすでに閉じられている姿が見られておりましたが、上の画像にもありますような「不知火号」廃止に関します記述は熊本交通センター内では見る事ができませんでした。恐らくは、この後の熊本桜町バスターミナルで表示されているのでは?と思われますが、この時点でそう言った姿があまり見られない(先述のように熊本駅前では3行のみ記載されておりましたので)所を見ますと、本当に廃止されるのかな?と思う所でありました。
 
 
 さて、この日の「不知火号」では、熊本交通センターでは数名の乗車があっておりまして、先述のように最終的には10数名が乗車する事にもなっておりました。やはり、平日でもありましたのでそれくらいの利用者ではなかったかとは思いましたが、それでも多客期を中心に多くの利用者はあるとも思われているだけに、今回の廃止はそれほど深刻な事なのかな?と思ってならない所ではありました。しかも、この時にいらっしゃいました九州産交バスの係員さんもビックリしました!と述べられていたほどの利用者のようでしたので、よりそう思う所ではなかったかと思う所ではあった事が記憶に残る所ではありました。
 
 (平日と言う所でもありますが、空席が目立ちます)
 
 
 「不知火号 名古屋」の行先です。今回このように見る事ができておりましたが、今後見られなくなる事になる訳でもありましたので、正直残念な所ではありました。本当に、30年目と言う節目での廃止発表でもありましたので、現在も見られます、乗務員不足などの事情を考えますと仕方がないのかなと思ってならない所でもありました。
 
 (前面)
 
 (側面)
 
 (後部行先&「PW(プレミアムワイド)」の表示)
 
 そして、上の画像・以下画像にもありますように「PW」こと「プレミアムワイド」の表記であります。先述のように、シート幅も広くなりまして、より快適さが増していた「不知火号」ではありますが、そんな「不知火号」も廃止が決定となっている訳でもありましたので、正直残念だなと思ってならない所ではありました。
 
 
 こうして、「不知火号」名古屋行きは熊本交通センターを発って行きました。この数日後にはこの場所からは発車せず、熊本桜町バスターミナル発着となりましたので、このような姿ももう過去のものになってしまった事が残念ではありましたし、「不知火号」自体も廃止されましたので、「不知火号」自体も過去のものとなってしまう事も残念でならない所ではあった事が残念に思いました。
 
 
 今回は、令和元年に廃止されておりました、名鉄バスの「不知火号」の運行シーンをご紹介しましたが、かつては、名古屋鉄道時代からさかのぼりまして、長崎(「グラバー号」)・佐世保(「西海路号」)・大牟田・荒尾(「玄海号」)・大分(「ぶんご号」)・鹿児島(「錦江湾号」)と存在していたものが、現在は福岡線「どんたく号」1路線のみですので、九州路線も少なくなったなという事を実感する所ではあります。今回の「不知火号」も乗務員不足が一番の理由でもありましたが、現在はさらに深刻になってきているように思います。本当に夜通しの交通機関も見られなくなっているだけに、これからも記憶に残していただければと思います。