NO.2988 1.22「SL人吉」団体臨時列車乗車記録(その1、これまでの画像&八代駅入線編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、JR九州の蒸気機関車であります8620形蒸気機関車58654号「SL人吉」が、3月22日の定期運行を持ちまして運行を終了する事になっております(正確には翌23日の特別運行で運行終了)

 

 この理由も、やはり100年以上に渡りまして運行してきた事に伴う老朽化などがあげられておりまして、黒い煙・白い煙を吐きますこの雄姿も、あと1ヶ月ほどで見納めと言う事にもなっております。

 

 そもそも、この58654号は大正11年に日立製作所で落成しておりまして、新製配置は浦上機関区(今の浦上駅付近に存在?)で長崎線に使用された後に、一旦名古屋機関区に転属、その後九州に再び戻りまして、若松→吉松→鹿児島→豊後森→鳥栖と各機関区を転々と転属しまして、鳥栖機関区で戦争を乗り越えまして戦後西唐津機関区に転属、西唐津機関区では唐津線でお召し列車の専用機にも任命され、実質一番長い15年間配属されておりました。


 その後、若松→そして人吉で肥薩・湯前線の列車として使用された後に昭和50年に廃車となりまして、肥薩線矢岳駅にありますSL展示館で保存されておりましたが、JRになりまして1年後の昭和63年に復活に至っております。


 復活後は、「SLあそBOY」として、豊肥線の熊本~宮地間を運行されておりましたが、「SLあそBOY」時代は、難関と言われました立野駅付近のスイッチバック区間など勾配が高い区間を連日運行されていた事もありまして、台枠がずれた事などによる老朽化なども重なりまして、平成17年に結局一度リタイヤと言った結果になっておりました。


 けれども、平成21年の再復活に際しましては、台枠の新製などを行った事もありまして、再び復活の経緯に至りまして、上の画像・以下画像のように肥薩線、そして現在は鹿児島線を運行されてきておりましたが、再び老朽化や部品の調達ができにくくなった事もありまして、3月に引退と言う事になっております。

 

 (人吉駅構内で撮影)

 

 (大牟田駅の先、有明町踏切にて)

 

 

 さて、そんな「SL人吉」に、実は1月22日に八代→熊本間の特別運行の際に乗車する事ができておりました。残念ながら定期運行に乗車と言う願いはかなう事は、私自身のスケジュール上でも難しくなっておりますが、それでも特別運行には何としてでも乗車しようと言う事で乗車に至る事ができておりました。今回から3回に分けまして、その模様をご紹介しますが、今回はこれまで撮影しておりました「SL人吉」の姿、そして今回八代駅入線時の姿を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 SL人吉は、先述のように平成21年に復活を果たしておりましたが、以下画像がその平成21年撮影時の姿であります。当時熊本駅で撮影しておりましたが、まだ高架化されていない平面ホームの頃が懐かしい所でもあります。

 

 (ヘッドマーク)

 

 この時、私自身も4年ぶりに見る事ができておりましたが、一時は復活不可能とさえ言われていただけに、よく復活してきたなと思ってしまう所でもありました。やはり、今の列車とは違う印象が見て取れるのではないでしょうか。何と言いましても、SLでしか味わえない動輪、それらを支える軸、細長いボイラー、いろんなツマミ類がある機関室など、ここでしか見れない・味わえないのがいいのではなかったでしょうか。

 

 (機関室内)

 

 (動輪などの下部分)

 

 

 こちらは、平成23年に新八代駅で収めておりました「SL人吉」であります。この時は、画像からもわかりますようにスチームを九州新幹線の高架の上まで上げておりまして、これから終着駅であります熊本駅まで元気に走ろうとしている姿を収める事ができておりました。
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 こちらが、その後追い画像でありますが、速度はゆっくりながらも熊本駅へ向けて前進している事がわかる姿であります。ちなみに、後述画像にもありますようにDE10形ディーゼル機関車の補機はなく、そう言った事から最後にはオハフ50形700番台客車が最後部と言う姿が見られておりました。

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 一方、こちらは平成28年5月撮影時の同じく新八代駅での「SL人吉」であります。この1ケ月前、熊本県では「熊本地震」が発生しまして、熊本市や益城町で非常に大きな被害が見られておりましたが、そんな中でも「SL人吉」は運行されておりました。
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 この時の利用者でありますが、やはり「熊本地震」の影響もありまして利用者は多くはありませんでした。そのため、ゴールデンウィークであるならば満席となる事もあるこの列車でもある訳でもありましたが、空席が多く見られていた分、正直残念でならなかった事を覚えております。
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 それでも、スチームから水蒸気、さらに煙も吐かれておりまして、元気に発車しようとする事が伺わせておりました。この姿を見ましても、「地震に負けない」という思いも出ていたのかなとも感じられていたのが懐かしく思う所ではあります・・・。
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 (熊本駅へ向けて発って行きます)

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 こちらは、戻りまして、熊本駅におきまして平成26年に撮影しておりました画像であります。この頃もまだ高架化されていない頃の画像である事がお分かりいただけますが、この時は「SL人吉」が終点であります熊本駅に到着しようとしていた時の画像でありますが、この時には、当時宮地駅から運行されておりました、キハ183系気動車で運行されております特急「あそぼーい!」が並走しておりまして、互いにゆっくりとした速度で熊本駅に入線しておりました。
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 (「SL人吉」のみの姿)
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 「SL人吉」は、熊本駅3番ホームに入線、キハ183系気動車「あそぼーい!」も当時存在しました0番Aホームに入線しておりましたが、互いに手を振る姿が印象的ではなかったかと思っております。

 

 (「SL人吉」3番ホーム入線)
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 (「SL人吉」とともに0番Aホームでは「あそぼーい!」も入線)
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 熊本駅から熊本車両センター回送発車前の「SL人吉」です。58654号自体は有火状態でもありますので、画像のように白い煙が時々出ていたのがわかります。ちなみに、既に高架化が進んでいたのがわかりますし、上には今はない「シンデレラブリッジ」と呼ばれたこ線橋があった事がお分かりいただけます。
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 この反対側には、国鉄カラーのDE10 1207号機が熊本車両センターへ向けて回送するために連結されておりました。この姿からも、現在の姿に似ている印象ですが、この時は熊本駅~熊本車両センター間でしたので、「今日も一日お疲れさんだったね」と話しながら動いているようにも感じられていたのが印象的でした。
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 こちらは、令和2年撮影画像です。この年の7月、本来の運行区間であります肥薩線区間が「熊本豪雨」によりまして寸断、「SL人吉」は運行休止となりましたが、その代わりに「SL鬼滅の刃」が11月中に熊本→博多間で運行、「無 限」からわかりますように、「無限列車」の再現として運行されていたその姿は、「鬼滅の刃」の時代であります大正時代に誕生した車でもありますので、「まだまだ負けんぞ!」と訴えかけている姿が印象的ではありました。

 

 上の画像が、羽犬塚駅を発った直後、そして以下画像が踏切に接近した際の画像でしたが、煙をまき散らす姿はまさに蒸気機関車そのものではないかとも思います。尚、最後部には補機や機回しの手間を省くためにDE10形ディーゼル機関車も連結されておりまして、これが現在の「SL人吉」の礎となっております。

 

 (補機・DE10 1756号機)

 

 

 そして、こちらは鳥栖駅で昨年収めていたものであります(NO.2856も参照)。この時は、鳥栖駅入線~発車までの姿を収めておりましたが、鳥栖駅ホームに入るために自走で入線する所でもありました。

 

 鳥栖駅ホームに入線する前に、「サガン鳥栖」の本拠地、駅前不動産スタジアムの横を通る姿です。この時は機関車だけの姿を収めておりましたが、車体もきれいな姿が見られていたのが良かったですし、5番ホーム入線である分、ホームからフル編成が収められたのもよかったでしょうか。尚、運行当初はDE10形ディーゼル機関車にはヘッドマークが取り付けられておりませんでしたが、現在は画像のように取り付けられております。

 

 (ヘッドマーク掲出)~DE10 1207号機

 

 また、鳥栖~熊本間両方で客扱いしている事から、サボ表示も「鳥栖←→熊本」となっております。やはり復路がディーゼル機関車牽引でもある事は仕方ありませんが、それでもSLが連結しているだけでも「SL」の名目には変わりない分いいのではないかとも思う所でしょうか。

 

 

 さて、ここからは今回撮影画像をご紹介してまいります。今回は八代駅から乗車しておりましたが、自身ようやく「SL人吉」となりましてからは初めての乗車でもありますので、大変興奮した中でのこの日でもありました。

 

 

 普段の姿であります。普段は、以下画像の821系電車、もしくは815系・817系各電車、そしてその下の画像の肥薩おれんじ鉄道によります列車が見られる程度でありまして、特急列車としては週に一度肥薩おれんじ鉄道を通ります「36ぷらす3」のみでもあります。それほど肥薩線も寸断されている今でもありますので、仕方がない部分でもありましょうか。

 

 

 そして、しばらくしますと「SL人吉」の熊本駅発の団体列車が3番ホームに入線します。往路は、普段鳥栖→熊本間の時と同様DE10形ディーゼル機関車(1207号機)が先頭でしたが、この後の熊本行きも機回しもしなくていい分、そうしました手間が省けていいのではないでしょうか。

 

 (DE10 1207)~ヘッドマーク掲出

 

 一方、最後部として熊本駅からやってきました8620形蒸気機関車58654号です。この時は有火状態ではあったもののあまり蒸気が出ていない状態でしたが、この後最後の画像のように煙をより吐いて行く事にもなります。

 

 

 今回は、3月で運行を終了します「SL人吉」の団体臨時列車の姿のその1として、これまでの画像及び八代駅入線時画像をご紹介しましたが、平成21年の「SL人吉」運行開始より約13年間これまで収めてまいりましたが、今回ご紹介しましても懐かしく感じさせられる所でもあります。特に熊本駅の平面ホーム時の姿がより懐かしく思う所ではありますが、それほど時の経過もある分、仕方がない部分もありますが、それだけ様々な姿も見られていた事もわかるのではないでしょうか。次回その2では、いよいよ乗車しまして車内の姿及び発車前の姿をご紹介してまいりますので、次回もご覧いただきたいと思います。