NO.2972 平成31年まで415系電車にて見られていた、門司港・下関行きの、門司駅分割シーン | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 現在、415系電車で8両編成で運行されている列車と言いますと、鹿児島線・長崎線で運行されております計8本の列車が存在しておりまして、これらはいずれも朝・夕~夜の間に運行されている事もありまして、ラッシュ時にもかかる事もありますので、必要な存在である事が伺わせております。
 
 415系電車は、令和4年9月22日までは鋼製車も存在しておりましたので、運用も南福岡車両区・大分車両センターと運用も持っておりましたが、同年9月23日改正以降はステンレスの1500番台が大分車両センターに集中配置されておりまして、現在は後述の南福岡車両区常駐車を含めまして9運用しか存在していないのが現状でもあります。
 
 この中には、門司港駅から久留米駅間の列車(2345M)や、唯一の定期運用で長崎線に入線しております、鳥栖→佐賀→吉塚間の1往復(2825M→2826M)、そして南福岡車両区常駐車で、臨時列車扱いで快速の運用を福間→南福岡間で運行されております9121M、そしてその折り返しとして南福岡→吉塚間で運行されております9122Mで8両編成での姿が見られております。
 
 
 さて、令和4年9月22日改正までは、現在は811系電車で見られます、途中駅での連結・解結による運用が見られておりまして、上の画像の吉塚→早岐間(2945M・当時)や、肥前大浦・早岐→門司港間(4920M→2824M・当時)で見られておりまして、いずれも現在は江北駅と改称されております肥前山口駅で分割・併結する姿を見る事ができておりました。
 
 しかし、このような運行も、令和4年9月23日の改正で811系電車に変わりまして運行は継続しておりますが、吉塚→早岐間は2951M、早岐・肥前浜→門司港間は列車番号は変わらないものの運行されておりまして、415系電車の名残は引き続き見られております。
 
 (2951M)~その下は江北駅での分割シーン
 
 
 さて、このように途中駅で解結しまして運行されている列車には、この系統にもかつて存在しておりました。それが門司港行き・下関行きと言う系統でありました。
 
 この列車は、久留米駅始発で運行されていたものでありまして、久留米駅を5時22分発、博多駅には6時15分発、小倉駅には上の画像の時刻にもありますように7時55分発となっておりました(あくまでも運行末期当時の時刻です)
 
 そして門司駅には8時01分着で、門司港行きは8時07分発、下関行きは8時09分発となっておりまして、それぞれ門司港駅・下関駅には8時15分・8時16分に到着する列車でもありました。
 
 
 使用車両は、下関行きでは関門トンネル・直流区間を経由する事もありまして、当時の小倉総合車両センター門司港駐在の車両にて運行されておりましたが、検修機能廃止に伴いまして、大分車両センターに移行されましてもこの列車は運行されておりました。
 
 (先頭4両、当時門司港駐在に所属していたFj(→FM)1501編成)~現在はFo1501編成
 
 (後方4両、鋼製車両Fj(→Fo)123編成)
 
 ちなみに、この門司港行きと山陽線方面行きとの併結列車は以前から存在しておりました。以前は門司港行きとJR西日本宇部線乗り入れの宇部新川行きもあれば、同じく宇部線乗り入れで小郡(現・新山口)行きの列車も存在しておりましたが、現在は下関駅より先はJR九州車は行かなくなりましたので、1本のみ門司港・下関行きとして残っておりました。
 
 
 さて、そんな門司港・下関行き列車でありますが、平成31年3月のダイヤ改正によりまして下関行き1本のみしか運行されなくなりまして、門司港行きは日豊線柳ヶ浦駅発の列車(2528M、813系電車+811系電車7両~当時)が代わりを務める事になりました。その結果、時刻表で見られます画像の門司駅での分割列車はこれで姿を消しております。今回ここからは、その平成31年3月改正前に北九州市の門司駅で収めておりました、その門司港・下関行きの分割シーンを皆様にご紹介してまいります。尚、列車番号・時刻はあくまでも当時のものです。
 
 
 山陽線にあたります、門司~下関間では、これまでもご紹介しておりますように415系電車の独壇場となっておりまして、画像にもありますように415系電車が関門トンネルを行き来する姿が見られております。それとともに、交流から直流、直流から交流と切り替えられる姿が見られておりまして、鋼製車が全車引退しました現在もステンレスの1500番台の大分車両センターに所属します車両が運行されております。また、画像からもわかりますように終日小倉~下関間の系統が多く見られておりまして、そう言った事から415系電車の独壇場となっている事が伺わせております。
 
 (交直切り替え)
 
 (下関→小倉間、編成・Fo1520編成)
 
 
 ここからは、平成31年撮影当時の分割列車撮影前に収めておりました画像です。この当時では、ステンレスの車両よりも鋼製の車両がまだ多く運行されていた(大分車両センターに所属していた)でもありましたので、実際に多く小倉~下関間を行き来する姿が見られておりました(列車番号は撮影当時です)。
 
 (5124M、小倉→下関、Fo125編成)~セミクロスシート車
 
 (5126M、小倉→下関、Fo118編成)~セミクロスシート車
 
 (5129M、下関→小倉、Fo103編成)~ロングシート車(交直切り替えのため、ヘットライトは片目です)
 
 
 さて、このように収めていた中で大分車両センター所属のFo編成からなる久留米駅発の2322Mが門司駅5番ホームにやってまいりました。門司港・下関行きと言う事もありまして、編成は8両編成でありまして、門司駅に到着しますと分割作業が行われる事になります。
 
 (先頭門司港行き、Fo105編成)
 
 (行先)
 
 到着後、この後解結に向けた作業が始まります。この時点では、係員の方がホーム下に降りられておりませんが、後述のようにこの後係員が降りまして、解結作業が始まる事になります。
 
 この後、係員の方がホーム下に降りまして、解結作業が始まります。まずは両編成の間に取り付けられておりますジャンパ線を外します。そのジャンパ線も正直重いものではありますが、にもかかわらず慎重に1本ずつ取り外しまして、下関行きの編成に収納して行きました。
 
 ジャンパ線を外し、下関行きの編成に収納させますと、今度は連結器を外します。連結器を外す際も、やはり慎重に係員の手で外す姿が見られておりましたが、こう言ったジャンパ線や連結器を外したりする所も、まさに電気連結器を装備されていないこの415系電車ならではな部分ではないかとも思います。
 
 
 こうして、下関行きの編成をバックさせまして、これで解結作業は終了となります。この解結作業直前、上の画像の小倉行き5129Mが門司駅4番ホームに入線する所でしたので、5129M門司駅到着後、5129M車内から窓越しに解結作業のシーンを収めるに至っておりました。やはり、こう言ったシーンは貴重なシーンになる訳ですので、どうしても収めたかった末でのこのシーンでもありました。
 
 5129M発車直後、解結後の両列車であります。つい1分前にはこの編成は互いに結んでいた訳ではありましたが、行先が異なりますので、このように離れる事もわかるような姿でもあります。また、その下の画像をよくみますと、先述のジャンパ線も下関行きの編成に収納させている事がお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 (下関編成、ジャンパ線も収納してあります)
 
 
 こうして、8時07分、先にFo105編成によります門司港行き2322Mが発車して行きました。この日は天気が良かった事もありまして、正直いいシーンが収められて良かったと思ったほどでした。
 
 2322Mは、この後鹿児島線門司港方面へ転線して行きまして、門司港駅までの残り2駅を進んでまいります。そんな門司港駅には8時15分に到着しまして、久留米駅からの2時間53分に及ぶ行程を終わる事にもなります。
 
 
 また、2322Mから変わりました下関行き5132Mに関しましても、発車の時が迫ってまいりました。この下関行きの編成は、同じく大分車両センターのFo123編成が務めておりました。鋼製車運行末期、大分車両センターはロングシート改造編成とオリジナルのセミクロスシート編成とが運用が別々ではありましたが、当時は混在していた事からセミクロスシート編成も入る事もありましたが、この日の門司港・下関行きはオールロングシート編成で構成された編成となっておりました。
 
 
 こうして5132M下関行きは、8時09分定刻に、門司駅を隣駅でもあります下関駅へ向けて発車して行きました。発車の際には、交流から直流に切り替えて進む事になりまして、下関駅到着時刻は2322Mより1分遅い8時16分に到着する事になりますが、この電車に関しましても約3時間近い行程でもありますので、最後の画像にありますこの後関門トンネルに入るシーンも、まさにこの日この列車のクライマックスシーンでもあると言ってもいいかとも思ったほどでした。
 
 
 その後、この運用は改正で下関行きが久留米駅発で、門司港行きは日豊線柳ヶ浦駅発となりましたが、令和3年のダイヤ改正で久留米駅発が博多行きに短縮、下関行きも小倉駅発に改まっております。尚、現在も2120Mが久留米駅5時23分発→博多駅6時15分着と時間はほぼ変わりませんが、車両は811系電車4両編成での運用となっております。
 
 
 今回は、平成31年のダイヤ改正まで門司駅におきまして分割しておりました415系電車によります列車に関しましてご紹介しましたが、ご紹介しました列車は、久留米駅より所要時間は約3時間と長い事もありまして、おそらくは通しの方の利用は少なかったようですが、それでも鹿児島線内の区間を利用される方にとりましてはこの列車の存在は大きかったようであります。そんなこの駅も、かつては寝台特急の機関車付け替えのシーンも見られていた事に続きましてのこの門司駅での分割シーンの終了ではありましたが、これらシーンも現在はもう見られないだけに、正直寂しいと言わざるを得ない所でもありましょうか。