番外 かつて1往復のみ運行していました、ロイヤルバス「ロイヤルエクスプレス」昼行便、福岡~熊本線 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 福岡~熊本間の高速路線バスと言いますと、上の画像にもありますように西鉄バスと九州産交バスとの2社運行によりまして「ひのくに号」が運行されておりまして、多くの本数が運行されております。
 
 その系統も、福岡市内~熊本市内(益城インター・自衛隊前経由)をノンストップで運行しますスーパーノンストップ系統、途中筑紫野・高速基山・広川・植木インター、熊本市内(松の本・帯山経由)などに停車します系統、そして福岡空港発着で久留米インター・植木インター・熊本市内(松の本・帯山経由)に停車します系統が存在しておりまして、まさにドル箱路線である事を伺わせております。
 
 この路線も、本数はピーク時よりは減ってはいるものの、多くの利用者を得ておりまして、通勤客やビジネス客の姿さえも見られるなど、両事業者にとりましてもドル箱路線と言ってもいいかとも思います。特に、九州新幹線が全線開通しましてからは新幹線の次に早く乗り換えなしで行かれる交通機関でもありますし、途中区間(武蔵ヶ丘・西合志・植木インター)からの利用者も多いため、これら区間から福岡・熊本方面の利用者も多いのも特徴となっております。
 

 さて、実はこの「ひのくに号」とともに、以前福岡~熊本間を運行していた高速路線バスが存在しておりました。それが高速ツアーバスから移行しました「ロイヤルエクスプレス」を運行しますロイヤルバスが運行します福岡~熊本線でありまして、今回はその路線に関しまして皆様にご紹介してまいります。
 
 
 この福岡~熊本線は、後述のJR富合駅近くの国道3号線沿いにありましたロイヤルバス車庫から、熊本駅前・桜町バスターミナルの近くにありますホテル「ドーミイン熊本」を経由しまして、福岡側がキャナルシティ博多、そして福岡空港に近い榎田に存在しておりましたその下の画像のロイヤルバス車庫発着で運行されておりまして、運行本数は画像からもわかりますようにわずか1往復、所要時間は約2時間で運行されておりまして、熊本駅前に朝6時40分発、ドーミインホテルを7時発、そしてキャナルシティ博多を21時15分に発つ便が存在しておりました。
 
 (ドーミインホテル時刻)
 
 (福岡側の始終着地であった、榎田ロイヤルバス車庫)~現在はありません
 
 
 使用されておりました車両は、これまでの情報によりますと、画像の西日本車体(西工)SD-II架装車(参考掲載(同型でも実際の車両は異なります)、福岡200か28-61、日産デKL-RA552RBN~元西武バス、現在は存在しません)や、三菱エアロクィーンなどの移籍車両がこの路線に使用されておりました。
 

 しかし、運行開始しました平成28年7月からでも、知名度不足や本数の少なさもありまして運行は同年10月から週末限定に変わりましたし、その後さらに運休(休止)に至っておりまして、実質数ヶ月間の運行にとどまっておりました。実際に、平成29年1月分の運行カレンダーを見ましても「運休」の文字が見られる事がお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 (運休の貼り紙)
 

 こちらの画像は、桜町バスターミナルの近くにありますホテル「ドーミイン熊本」であります。「ロイヤルエクスプレス」のバス停は、その下の画像のようにホテルの横に設けられておりまして、ここで実際に乗り降りがなされておりました。
 
 (バス停)
 
 このバス停からは、以前は他にも神戸・大阪・京都方面へ運行されておりまして、時刻は後述のようになっておりました。尚、これらの始終着地は、先述のJR富合駅近くの国道3号線沿いにありましたロイヤルバス車庫でありまして、以下画像のように熊本駅前を経由しておりますが、かつて高速ツアーバス時代は熊本城下にあります熊本市民会館(現・崇城大学市民ホール)前を始終着としておりました。
 
 (熊本230え・・80、いすゞQPG-RU1ESBJ?)~熊本駅前にて

 「ロイヤルエクスプレス」関西方面の時刻表であります。当時の801便(80号車)が19時発、802便(86号車)が19時30分発となっておりまして、この後西鉄久留米駅・博多駅筑紫口・小倉駅新幹線口に停車しまして、神戸・大阪を経由しまして、京都駅には801便が翌朝8時頃、802便が翌朝8時30分頃に到着する形となっておりました。
 
 
 しかし、関西方面も平成28年に1往復が運休、もう1往復も平成29年9月から運休となっておりまして、その後画像の富合にありましたロイヤルバス車庫自体も姿を消しておりまして、熊本から「ロイヤルエクスプレス」自体が撤退すると言う流れとなっております。
 
 (平成24年撮影)
 
 また、この「ロイヤルエクスプレス」自体も、福岡~東京線も運行されておりましたが、その東京線も撤退しまして、現在は福岡・広島~名古屋線のみが運行するに至っておりますので、ロイヤルバス自体高速路線バスが縮小された事を伺わせる結果となっております。
 

 実は、私自身もロイヤルバス運行で福岡~熊本線の運行を知ったのは運行開始からしばらくでありまして、正直それまではこの路線の存在を存じていませんでした(当時の「Twitter」情報で知ったほどです)。それほど知名度不足が露呈する所ではなかったかと思いますが、やはり1往復の運行でもあった事を思いますと、圧倒的に「ひのくに号」には及ばなかった事には間違いなかったでしょうか。
 
 
 今回は、「ひのくに号」とは別に存在しました福岡~熊本間の高速路線バスに関しましてご紹介しましたが、九州の高速路線バスでは圧倒的に老舗路線が定着しておりまして、冒頭ご紹介しました「ひのくに号」の存在もありますので、それには及ばなかった事には間違いないようです。やはり、この路線自体数ヶ月で運休へと追い込まれている訳ですのでわからなくはない所ではありましょうか。しかも、宣伝自体も少なかった印象でもありましたので、知名度不足は露呈していたのではないかとも思いますが、ご覧の皆様もかつての高速路線バスが存在していた事を存じていただければと思います。