番外 旧西鉄高速バス運行として存在した路線でした、福岡~佐賀県内完結路線、福岡(天神)~鳥栖線 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西鉄バス運行の福岡~佐賀県内完結路線と言いますと、上の画像にあります福岡~佐賀線「わかくす号(画像1、8313・日野2TG-RU1ASDA 画像2、1004・いすゞQTG-RU1ASCJ)、そして福岡空港~佐賀線の2路線が存在しておりまして、ともに佐賀営業所(西鉄バス佐賀本社管理委託)が運行にかかわっておりまして、通勤・通学・レジャー客の足を担っております。
 
 この路線に関しましては、福岡~佐賀間のドル箱路線として運行されておりまして、通勤・通学圏でもある事から利用者は多く、福岡~北九州間とともにJRとの競争も強いられている路線でもあります。
 
 それでも、昨今の「新型コロナウイルス」の影響はこの「わかくす号」も出ておりまして、令和2年1月改正で復活しておりました平日運行のにノンストップ便が、当初は佐賀発朝・福岡(天神)発夕~夜に各3往復運行されておりましたが、そう言った事もありまして平日佐賀発朝2本のみとなっておりますし、現在は本数も平日39.5往復・土日祝日38.5往復の運行となっているのが現状でもあります。
 
 (8314・日野2TG-RU1ASDA)
 
 
 また、福岡空港~佐賀線に関しましても、佐賀市内に佐賀空港が存在しているにもかかわらず、本数が多い福岡空港への利用者や、神埼・中原・鳥栖・基山方面からも福岡空港への利用者がいらっしゃる事もありまして、こちらに関しましても利用者は多かったですが、現在は本数も15.5往復まで減便しているのが現状であります。
 

 しかし、「わかくす号」とともに、かつては福岡~佐賀県内完結路線の一つに、福岡(天神)~鳥栖線の高速バスが、平成16年に存在しておりました。しかも、この年の4月に運行を開始したものの、わずか半年後の10月にはこの路線は廃止と、非常に短命に終わった路線でありました。今回当ブログでは、その路線に関しまして皆様にご紹介してまいります。
 

 この高速バスの運行は、現在は解散しております旧西鉄高速バスが運行にかかわっておりまして、西鉄バス佐賀鳥栖支社内に設けられておりました西鉄高速バス鳥栖支社に車を所属させて運行させておりまして、「わかくす号」と同様、西鉄バス佐賀の管理委託と言う形で運行されておりました。尚、かつては鳥栖~福岡空港線と言う路線も存在していたようですが、それ以来の鳥栖発着路線となっておりました。

 この路線の停車地は・・・

 鳥栖駅~(鳥栖市内各停留所停車)~高速基山~筑紫野~蔵本~中州~天神

と言う停車地でありまして、本数は平日36往復・土休日35往復と比較的多い本数では運行されておりまして、所要時間は約50分で運行されておりました。
 
 (全体の時刻が見にくい事はご了承ください)
 

 しかし、「福岡天神きっぷ」を利用しますと片道500円で乗車できておりましたが、通常の運賃が730円とJRよりは高かった(JRは当時の価格540円)事や、所要時間がJRの快速列車が鳥栖~博多間で約30分で行く事ができる(さらに特急は約20~25分ほどで行く事ができる)など、運行開始の時点でも軍配はJR>バスと言う姿が見られておりました。

 この路線の鳥栖駅行き行先であります。この画像は当時携帯画像にて収めていたものでありましたが、今となりますと懐かしいものではないかと思います。
 
 実際に、当時私も見る機会がありましたが、利用者も平均数名ほどと少なく、正直なぜこの高速バスを運行させたのかと疑問さえ感じるほどでもありました。また、私自身も最終日に乗車しておりましたが、その最終日の乗車人数が数名と、非常に寂しい乗車人数であった事を覚えております(上の画像が最終日撮影)
 

 尚、専用車でありました車は、10台近く鳥栖支社において所属しておりましたが、これらは再び西鉄本体に戻るなど各地に転属しておりましたが、その後全廃となっておりまして、最後まで残っておりました桧原営業所に所属しておりました画像の3183(三菱KC-MS829P)も平成30年に廃車となっております。
 
 (平成24年撮影、福岡空港~博多駅直行バス時代)
 

 また、福岡~鳥栖線の名残は、現在福岡~鳥栖プレミアムアウトレット線として佐賀営業所の運行で「わかくす号」の間合い運用と言う形で残っておりまして、運行本数は平日1往復・土日祝日2往復で運行、運賃は現在も片道770円・往復1020円で運行されておりまして、こちらは予約制で運行されております。
 
 (5979・日産デPKG-RA274TAN)~平成29年撮影、現在は西鉄バス佐賀鳥栖支社に移籍、スクールバス用
 

 今回は、半年間だけ存在した、福岡~鳥栖線に関しましてご紹介しましたが、正直なぜこの路線が生まれたのかはわかりませんが、やはり現在のようにJRが特急・快速・普通が多数運行されている訳ですので、その分軍配がJRに行ってしまうのもわからなくはなかったでしょうか。けれども、西鉄側も見込めるだろうかと言う期待あって登場した路線ではないかと思いますので、これが期待できなかったのは残念でしょうか。本当に、名残は上の画像のように鳥栖プレミアムアウトレット線で残っておりますし、さらに「わかくす号」の存在もある訳ですが、かつて佐賀県内完結路線にはそう言った路線があった事を存じていただければと思います。

 タイマー設定ミスにより、7時間遅れて全体公開に至っております。